ヴィッツハイブリッドが遂に登場!アクアに迫る燃費となった新型ヴィッツがライバルの追撃を開始する(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
ファミリーユースならヴィッツ、スポーティならアクア
ちなみにダイハツは、現行ブーン&パッソ、トール/ルーミー&タンク/ジャスティの発売に際して、「軽自動車のノウハウでコンパクトカーを開発する」と述べた。今のコンパクトカーは軽自動車に追い抜かれ、そこにはヴィッツも含まれる。今回のマイナーチェンジは「ヴィッツが軽自動車に追い付く」ことも視野に入れているだろう。
また2011年12月にアクアが発売された時は、ネッツトヨタ店から「ヴィッツのハイブリッドを設定して欲しかった」という声が聞かれた。発売当初は後部座席と荷室の狭さにより、アクアは先行きの販売動向が心配されたからだ(結果的には余計な心配だったが)。あれから5年が経過して遅きに失した印象も強いが、ネッツトヨタ店の願いが叶った。
そうなるとヴィッツハイブリッドか、それともアクアか、という話だが、後部座席の居住性と荷室の広さはヴィッツハイブリッドが勝る。ホイールベースはヴィッツが40mm短いが、全高は45mm上まわり、ルーフもアクアほど後方に下降していない。ヴィッツの後部座席も広くはないが、アクアよりは余裕がある。ファミリーで使うなら、ヴィッツハイブリッドも検討したい。逆に2名乗車でスポーティーな気分を味わうなら、背の低いアクアが適していると思う。
新型ヴィッツの推奨グレードは?
ヴィッツハイブリッドの価格は、最も安いFが181万9800円だ。アクアS(188万7055円)はスピーカーがヴィッツハイブリッドFの2個に対して4個に増えるなどの差はあるが、装備レベルは同等と見て良い。居住性や積載性の違いも含めると、アクアよりも割安だ。
ヴィッツハイブリッドの推奨グレードはFになる。ハイブリッドジュエラ(198万3960円)、ハイブリッドU(208万7640円)もあるが、実用装備の違いは緊急自動ブレーキを作動できるToyota Safety Sense C(トヨタセーフティセンスC/ハイブリッドFはオプションで価格は5万4000円)が標準装着される程度だ。ハイブリッドFを選び、Toyota Safety Sense C、スマートエントリーセット(3万4560円)、LEDランプセット(8万6400円)を必要に応じて装着したい。
ライバルと比べても、検討の価値あり
また今回のマイナーチェンジでは、ハイブリッドの追加と引き替えに1.5Lのガソリンエンジン搭載車が廃止された。1.5LのRSも同様に消滅したが、1.3Lのガソリンエンジンとハイブリッドに前述のスポーティーパッケージを用意している。
気になるのはガソリンエンジンとハイブリッドの価格差だが、ヴィッツではハイブリッドが比較的割安だ。装備の違いを補正すると、1.3Lのガソリンエンジンとハイブリッドの実質価格差は約26万円に収まる。同じハイブリッドを使うシエンタとカローラアクシオ&フィールダーの場合は、1.5Lとの差額でも35~40万円。ヴィッツではノートe-POWERに対抗したり、アクアよりも割安にする意図もあってハイブリッドが優位になった。
JC08モード燃費は、1.3Lのガソリンエンジンが25km/L。ハイブリッドは前述の34.4km/Lだから、燃料代の差額で26万円の実質価格差を取り戻すのは難しい。実用燃費がJC08モードの85%、レギュラーガソリンの価格が1L当たり130円として、1km当たりの走行単価はハイブリッドが4.5円、1.3Lのガソリンエンジンは6.1円だ。そうなると燃料代の差額で価格差を取り戻すまでに約16万kmを走る。
それでもハイブリッドは、1.3Lガソリンエンジンに比べて動力性能が少し高い。実用的なハイブリッド車を割安に手に入れたいなら、ヴィッツ自体の設計が古くなったとはいえ、検討する価値はあるだろう。ヴィッツハイブリッド/アクア/ノートe-POWER/フィットハイブリッドを比べて選んでも良い。
今のコンパクトカーは、さまざまな魅力をトータルで見ると軽自動車に負けているが、ハイブリッドを選べることは強みになっている。
[レポート:渡辺陽一郎]
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