トヨタがEVに出遅れているなんて誰が言った!? ハイブリッド量産20年超のノウハウでEVでも世界制覇へ(2/2)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:MOTA編集部・トヨタ自動車
トヨタがグループのチカラを結集して展開していくEVラインナップとは
まずは超小型EVから展開
では、本格的なEV普及に向けてトヨタはどのようなモデル展開を行なうのか?
まず日本では、テスラのような高性能・高付加価値路線でも、日産リーフのようなオールラウンダーでもなく、EVのメリットが最も活きる小型/近距離用の「超小型EV」と「歩行領域EV」を導入する。
超小型EVはiQをより先進的にしたデザインの2名乗車モデルで、全長 約2500×全幅 約1300×全高 約1500mm、最高速は60km/h、航続距離は約100km。
一方、歩行領域EVは立ち乗りタイプ、座り乗りタイプ、車椅子連結タイプが用意されており、最高速は2/4/6/10km/hの切り替え式(10km/hは立ち乗りタイプのみ)で、航続距離は10~20kmだ。歩行領域モデルにはユーザーの後ろを自動追従する機能も付く。
これらは昨今の高齢者による事故で免許返納の声が叫ばれている中、「すべての人に移動の自由を」と言うトヨタの願いを形にしたモデルと言っていいだろう。
当然「誰でも買えないと意味がない」と言う意見が出ると思うが、その辺りも抜かりはなし。通常販売だけでなくリースの活用、更にバッテリー耐久性向上によるリセールバリュー向上や中古車ビジネスなど、ユーザーの負担をできるだけ抑える努力も忘れていない。
SUVからコンパクトまで…スバル・ダイハツ・スズキと共に各カテゴリーのEVを続々投入予定
ただ、トヨタのEV普及はそれだけに留まらない。
トヨタでは、中国/アメリカ/欧州など需要の高い市場に向けたモデルのEV開発も並行して進められている。
今年4月の上海モーターショーで世界初公開された自社開発EV「C-HR/IZOA」を2020年に市場導入以降、トヨタ/レクサス両ブランドでグローバルに車種展開を拡大。コンパクト、ミディアムセダン、ミディアムクロスオーバー、ミディアムミニバン、ミディアムSUV、ラージSUV などを展開、2020年代前半には10車種以上をラインアップする予定だ。
なおコンパクトはスズキ/ダイハツと共同開発、ミディアムSUVはスバルと共同開発を行なうと発表している。
ちなみにスバルとはe-TNGAと呼ばれるモジュール開発が行なわれ、効率的に複数のボディタイプやサイズの展開はもちろん、モーターの組み合わせにより駆動方式もFF/RR/AWDと自由に選択可能だそうだ。
このように、トヨタのEV普及のためのシナリオはどれも現実的であり、EVシフトを声高らかに謳う欧州勢の「付け焼刃」とはちょっと意味が違う。一見、慎重に見えるトヨタの動きだが、その本質を紐解くと「攻め」の姿勢なのである。
[筆者:山本 シンヤ/撮影:MOTA編集部・トヨタ自動車]
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。