新型プリウスPHVの発売開始が待ち遠しい!~ひと足お先に試乗レポート(プロトタイプ編)~(1/3)

  • 筆者: 山本 シンヤ
  • カメラマン:和田清志・TOYOTA・オートックワン編集部
新型プリウスPHVの発売開始が待ち遠しい!~ひと足お先に試乗レポート(プロトタイプ編)~
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いよいよ2017年2月発売開始の新型プリウスPHVはプリウスとどう違う!? その特長を改めて徹底分析

プリウスPHVの発売開始が待ち遠しい!~ひと足お先にトヨタ 新型プリウスPHV 試乗レポート(プロトタイプ編)~/山本シンヤ

4代目新型プリウスの大本命、プラグインハイブリッドのプリウスPHVが2017年2月にフルモデルチェンジされる。ハイブリッドカーがここまで普及した日本において、次世代環境モデルの主力と目されるPHV。EV(電気自動車)航続距離も60kmと大幅に伸びてさらに魅力を増した。現行プリウスとの走りの違い、そして気になる燃費は。自動車研究家の山本シンヤさんが、ひと足お先にプロトタイプを試乗した。発売を目前に控え、その特長について改めて分析する!

[2016年10月27日初出/2017年2月13日修正]

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<充電プリウス>こと、先代プリウスPHVは魅力にとぼしかったが

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1997年にハイブリッドカーの先駆けとして登場したトヨタ プリウス。その後ハイブリッドシステムは様々なモデルにも展開され、世界累計販売台数は800万台を超える。世界のハイブリッドをけん引する存在であるプリウスだが、多くの人はこう思ったはず。「もっと電気の力で走れればいいのに・・・」と。

実は先代プリウスにも、駆動用バッテリーを増やした<充電プリウス>こと、プリウスPHVがラインナップされていた。しかしEV(電気自動車)航続距離は26.8kmと短く、普通のプリウスとのアドバンテージも少なかった。更にバッテリーを使い切ってしまうとただの“重くて走りの良くない”プリウス(笑)。見た目もほとんど変わらないので、車両価格の高さに対する満足度は低く、積極的に選ぶメリットが少なかったのも事実である。

そんな事から、ハイブリッド王国のトヨタはPHVに消極的に見えていたが、その裏では「本命」をシッカリ用意していたのだ。それが4代目プリウスをベースとする”新・プリウスPHV”だ。日本でも間もなく正式発売が予定されているが、一足お先にほぼ量産モデルに近いプロトタイプに試乗をしてきた。

プリウスに対し全長を105mm延長、PHV独自のエクステリアデザインが与えられた

プリウスPHVの発売開始が待ち遠しい!~ひと足お先にトヨタ 新型プリウスPHV 試乗レポート(プロトタイプ編)~/山本シンヤ

新型プリウスPHVの車両概要を改めておさらいすると、パワートレインはプリウスのシステムをベースに、リチウムイオンバッテリーの小型軽量化と高容量化が実施され、EV航続距離は先代を大きく超える60km以上を実現。更にエンジンと動力分割機構の間にワンウェイクラッチを採用することで、発電機用モーターを走行用モーターとしても利用できる「デュアルモータードライブシステム」を搭載。EVの特性を活かした力強い加速も楽しめる上に、EVでの最高速は135km/hを実現した。

走りに関してはプリウスと同じトヨタのクルマ作りの構造改革「TNGA」を採用。当初からPHVも想定した骨格作りを行なっているので、プリウスから大きな変更はないそうだ。ちなみに駆動用バッテリーをリアに約150kgを搭載しているが、前後重量配分はプリウスの62:38から56:44とバランス的にはよい方向になっている。当然、サスペンション/タイヤなども専用セットアップが採用されている。

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見た目の部分もプリウスとシッカリと差別化されており、新型プリウスPHVは専用の内外装デザインを採用。フロントマスクは大型アクリルグリルと4個のLEDプロジェクター採用のヘッドランプが特徴で、好き嫌いの分かれるプリウスよりもプリウスらしい・・・と言う声もよく聞く。

リアは空力性能にも貢献する新形状のバックドアガラス「ダブルバブルウィンドウ」のCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)製バックドアを採用。これも専用デザインで、トヨタ元町工場内にある「LFA工房」にて自社生産。これらの変更でフロントオーバーハング(前輪の車軸より前部分)は25mm、リアオーバーハング(後輪車軸より後ろ部分)は80mm延長。新型プリウスPHVのボディサイズは全長4645×全幅1760×全高1470mm、ホイールベース2700mmとなった。

(ちなみにプリウスは全長4540x全幅1760x全高1470mm、ホイールベース2700mm)

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11.6インチ縦型ディスプレイ採用で、車内の”未来感”が一気に高まった

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インテリアは基本的にはプリウスを踏襲するが、オプション設定となる11.6インチの縦型ディスプレイを装着すると、センターコンソール周りの印象は大きく変わり、未来感が一気に高まる。

このディスプレイにはエアコンやナビゲーションなどの様々な情報を同時に表示することができる上に、直感的な操作も可能なので、新型プリウスPHVを購入するならマストで選びたいアイテムの一つだ。

プリウスよりも上級レンジを担うこともあり、インテリアの質感にもこだわっている。

新型プリウスPHVのシートは専用表皮を採用。リアシートは3人掛けから2人乗りに変更、センター部分はカップホルダー付きコンソール仕様である。

ただ、後席2名乗車化に関しては車両重量の問題もあると言う話も・・・。

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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