発売間近だ!トヨタ新型「プリウス」プロトタイプ試乗でわかった良い点、悪い点【動画有り】(2/2)
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:茂呂幸正
TNGAのメリット、今の段階では安全性とコスト面か
そして気になるハンドリングやいかに?
新型プリウスから採用になったTNGAシャシは、まだ煮詰めの途中ということなのだろう。安定志向だった3代目と比べ路面変化に若干弱かったり、荷重変化させると本来なら高いグリップ性能を持つダブルウィッシュボーンを使うリアが先に流れたりするなど「技術の若さ」を露呈してしまってます。
また、17インチ仕様は挙動が敏感。もちろんVSC(横滑り防止装置)の制御をキッチリ行っているため危険な状態にはならず、そればかりか個人的にはテールが流れる味付けが大好物のため大いに楽しんだけれど、おそらく本来の特性じゃ無いと考える。今後3~4車種にわたり熟成させていけばTNGAのメリットを引き出せるかもしれない。
基本的にTNGAはコストダウンのための技術。良いクルマを作れるというメリットをユーザーが享受出来るのは少し先になりそうだ。
間違いなく歴代プリウスの中で最も良い
とは言え、世界共通展開のTNGAとあり、アメリカのスモールオーバーラップ衝突モード(日本仕様の3代目プリウスでこの衝突試験行うとアウトです)を国内販売されるトヨタ車で唯一クリアしている。
安全と言えば自動ブレーキも選べるようになった。追突事故については50km/h(メーカー公式データだと40km/h)。歩行者も夜間を除き30km/hまでなら基本的に停止出来る能力を持つ。
実力はもう15%程度高いらしいので、現在買える標準レベルの性能を確保出来てると考えていい。新型プリウスを買うならぜひとも装備して頂きたいと思う。
おそらく新型プリウスは正式発表後(12/9との噂)、大量のバックオーダーを受けることだろう。早く乗りたいというなら、この記事を読んですぐに見積もりを取ることをすすめておく。乗り心地がプロトタイプと同じかどうか確約出来ないものの、間違いなく歴代プリウスの中で最も良いのは確か。
ただ現行の3代目からの乗り換えだと「安全性能を除き、あまり代わり映えしないですね…」かもしれません。
[Text:国沢光宏]
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