昭和の香り漂う純和風セダン/トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ](1/5)

昭和の香り漂う純和風セダン/トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]
トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 画像ギャラリーはこちら

セダンって、何だかヘンなかたち!?

トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎

「セダンって何だかヘンな形だよねぇ」。

ファーストフードの店内だったと思うが、若い女性の声に思わず耳を傾けた。

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「親戚のクルマなんだけど、お尻に荷物を入れる箱があって、外観がちょっとイモ虫みたいなの」と言う。

ミニバン全盛の中でセダンの復権はありえない

トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎

メーカーの商品企画担当者から「最近の子供が描く自動車の絵には、トランクスペースが付いていない」という話を聞いてから、15年くらいが経過する。1990年頃まではクルマといえばセダンだったが、今ではすっかり個性派になったようだ。

ちなみに1930年前後までのクルマは、独立したトランクスペースを備えないミニバン風のスタイルだった。これを巧みに表現したのが、かつて売られていたクライスラーPTクルーザーで、クラシックな外観が空間効率で有利なことを示している。

この時代のクルマは荷物を積む必要があると、ボディの後部に独立した荷台を装着してトランクを固定した。それが流線形のトレンドに沿ってボディに組み込まれ、セダンスタイルが確立している。

だから今はミニバンスタイルが復権した時代だ。居住空間の後部に背の低い荷室を加えたセダンは、合理的とはいえず「ヘンな形」と表現されるのも分かるような気がする。伸びやかな外観のカッコ良さ、居住空間と荷室を区分する贅沢を理解できないと、セダンにも価値を見い出さないだろう。そして、空間効率の優れたミニバンスタイルが復権したのだから、もはやセダンの復権はあり得ない。

もはや絶滅危惧種!? 希少な5ナンバーセダン

トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎

それでもセダンはクルマの基本形とされ、品ぞろえは多い。日本車だけでも30車種以上が用意されるが、5ナンバー車となるとその数は激減する。タクシーなどの旅客運送用車を除くと、トヨタ プレミオ/アリオン/カローラアクシオ、日産 ラティオ、ホンダ グレイスの5車種しかないのだ。

このうちラティオは、販売ディーラーからの情報によると、タイからの輸入を終え、現在在庫販売に限られるというから、もはや実質的に4車種となる。5ナンバーセダンは少数精鋭だ。

そのトヨタ プレミオ&アリオンが、2016年6月13日にマイナーチェンジを受けた。プレミオはトヨペット店、アリオンはトヨタ店が扱う姉妹車である。

現行型の発売は2007年6月だから、すでに9年を経過する。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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