トヨタ ランドクルーザー70 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志/茂呂 幸正
昔と変わらぬ逞しさ
「アレ!?いま俺は何をやった?」
トヨタランドクルーザー70バンを試乗中、自分の運転の仕方にちょっと驚いた。MT車の場合、コーナーの手前でヒール&トゥを使ってシフトダウンするのは良くあることだが、この時に、意識することなくダブルクラッチも踏んでいたからだ。この前、マニュアルトランスミッションの原稿を書いていた時、「昔はシンクロナイザーの弱いクルマだとダブルクラッチを使ったよなぁ。今はもうできないだろうなぁ」などと思っていたが、体が覚えていたらしい。
そう、あの時の私は、ランクル70が日本でも現役だった25年ほど前に戻っていた。ついでに言えば、試乗しながら無意識に左右の枝道を見ている。「オオッ、あそこで雰囲気のイイ写真が撮れるぞ!」。編集者のM氏とカメラマンのW氏にお願いして、そこにクルマを持ち込んだ。25年前の私は、RV(昔は今のSUVやミニバンをRVと呼んだ)雑誌の編集者だったからだ。未舗装の林道にたたずむランクル70の姿は、昔と変わらず逞しかった。
1年間の限定復活
ランクル70の詳細は、2014年8月25日に掲載した「トヨタ新型ランドクルーザー70新型車解説」に掲載した通りで、日本国内では1984年に発売されて2004年に販売を終了した。
しかし海外では継続して扱われ、日本に導入(復活)したモデルは2015年6月30日まで販売する。
1年間の限定で復活した理由を開発者に尋ねると、「今でもランクル70を売って欲しいという希望が根強く、今年は生誕30周年に当たるから」だと言う。1年間に限った背景には、それ以降に伸びると、新たに導入される商用車の規格に適合しなくなる理由もある。
それでも開発者によれば、「ランクル70を売っている海外にも安全基準があり、日本で販売を終えた後も、ボディ構造にはかなり改善を施している。GOAの基準に近い」と言う。「GOA」とはトヨタの衝突安全ボディの名称。90年代には活発に使われたが、最近はあまり聞かれない。
やはり基本設計は30年前のクルマで、1ナンバー登録の商用車だから復活できた。今日のオフロードSUVとは設計が大きく異なるが、可能な範囲内での改良は行われている。
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