買えないランドクルーザーの代わりの車は? 納期の早い本格SUV3選

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:小林 岳夫/島村 栄二/トヨタ自動車/ランドローバー/ステランティス・ジャパン/三菱自動車/日産自動車/いすゞ
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トヨタ ランドクルーザーは唯一無二の存在で、人気が続いていますが、現在は新規注文が停止しており、購入できません。また中古車価格も高騰しているため、代わりとなる車種を検討する必要があります。

この記事では、ランドクルーザーシリーズの中古車価格や入手困難な状況を説明し、その上で本格的なオフロード向けSUVとして、具体的な代替車種の選択肢を紹介します。

目次[開く][閉じる]
  1. トヨタ ランドクルーザーシリーズとは?
  2. トヨタ ランドクルーザーの受注状況・納期
  3. トヨタ ランドクルーザーシリーズの中古車価格
  4. 国産SUVに代わりの車は存在する?
  5. ランドクルーザーの代わりの輸入車3選
  6. まとめ

トヨタ ランドクルーザーシリーズとは?

トヨタ ランドクルーザーは、SUV好きにとって憧れの車です。

初代モデルは1951年に「トヨタ ジープ」という名前で発売されましたが、1954年に「ジープ」という名前が他社の商標に当たるため、ランドクルーザーに名前が変更されました。

それ以来、ランドクルーザーは日本車の中でも特に長い歴史を持つ車種として、70年以上にわたり、悪路での走行に優れたSUVとして進化し続け、多くのファンに愛されています。

現在のランドクルーザーは、「ランドクルーザー70」「ランドクルーザー250」「ランドクルーザー300」の3種類があります。

ランドクルーザー70

ランドクルーザー70は1984年に発売され、フルモデルチェンジを受けておらず、オフロード車としての伝統的なスタイルを維持しています。一度販売が中止されましたが、2023年に新たに日本で再発売されました。

角張ったボクシーデザインが特徴で、無骨でクラシックな外観を持っています。内装もシンプルで堅牢なモデルです。

2.8Lのクリーンディーゼルターボエンジンを搭載しています。

ランドクルーザー250

ランドクルーザー250は、ランドクルーザープラドの後継モデル。現代的で洗練されたデザインを持ちながら、オフロード性能を感じさせるたくましいシルエットが特徴。都会的なデザインとタフさを両立させたスタイルです。

ランドクルーザー300とプラットフォームを共有しており、車内の広さもほぼ同じです。エンジンは2.7Lのガソリンと2.8Lのクリーンディーゼルターボが用意されています。

ランドクルーザー300

ランドクルーザー300はシリーズの最上位モデルで、威厳あるフロントフェイスや大型のグリルが特徴です。

モダンでダイナミックなデザインが施され、ボディラインはより滑らかで高級感があります。力強さとエレガンスを融合させたデザインが、先進的な雰囲気を醸し出しています。

車体サイズや室内空間はランドクルーザー250と同程度ですが、エンジンが異なり、3.5Lのガソリンツインターボと3.3Lのクリーンディーゼルツインターボが搭載されています。

このように、ランドクルーザーはそれぞれに特徴があり、多彩なラインナップが揃っています。

トヨタ ランドクルーザーの受注状況・納期

2024年9月上旬時点で、複数の販売店にランドクルーザーの受注状況を問い合わせたところ、「すべてのモデルで受注枠が埋まっており、現在は新規の注文を停止しているとのことです。受注の再開時期は未定です。

すべての販売店に確認したわけではありませんが、多くの店舗でランドクルーザーシリーズの注文がストップしていることから、生産が限られているために仕方なく停止されていると考えられます。

特にランドクルーザー300に関しては、公式サイトにも「現在ご注文を停止中」という旨の記載が見られます。

一方、ランドクルーザー250は、定額制カーリースサービスの「KINTO」では注文が可能です。

契約から3~9か月で納車されますが、KINTOでは車を購入することはできず、リース期間終了後は必ず車を返却しなければなりません。

また、リース期間中の走行距離に制限があり、改造やドレスアップにも条件が付いているため、それに違反すると返却時に追加料金が発生することもあります。KINTOを利用する場合は、貸与されている車として大切に扱うことが求められます。

リース期間は最短3年、最長7年です。購入ではなくリースで十分と考えるユーザーにとっては、KINTOも一つの選択肢となるでしょう。

ランドクルーザー250を検討する際には、自分のニーズに合った方法を選びましょう。

トヨタ ランドクルーザーシリーズの中古車価格

ランドクルーザーが購入困難な今、代わりとなる車種をいくつかご紹介します。

まず、ランドクルーザーの中古車を購入するケースですが、現状ではランドクルーザーシリーズの中古車は非常に割高です。

車種名新車価格中古車価格
ランドクルーザー70

480万円

1000万円前後

ランドクルーザー250

520〜735万円

1100万円前後

ランドクルーザー300

510万円〜800万円

1100万円前後

ランドクルーザー70は、中古車価格が1000万円前後となっており、新車価格(480万円)の約2倍です。

ランドクルーザー250も、新車価格が520万円〜に対し、中古車価格が1100万円前後で、こちらも2倍近くの価格に高騰しています。

ランドクルーザー300は新車価格510万円〜に対して、中古車は1100万円前後です。

これはランドクルーザー250と同程度の中古車価格ですが、発売から3年が経過した今も依然として新車価格の1.5倍ほどに上昇しております。

どれも中古で購入することは推奨できる価格ではありません。

国産SUVに代わりの車は存在する?

このように、ランドクルーザーの中古車市場は高騰しているため、別の車種を検討するのが現実的です。

かつては三菱 パジェロ、日産 テラノ、いすゞ ビックホーンといった悪路向けのSUVがありましたが、今はすべて廃止されています。

しかし、現在の国産SUVの多くはシティ派の車で、本格的なオフロード向けSUVは限られています。

例えばレクサス LX、レクサス GX、スズキ ジムニー、三菱 トライトン、トヨタ ハイラックスなどがありますが、LXとGXは現在注文が停止されています。KINTOでもレクサスのLXとGXは対象外です。

また、ジムニーは小型の3ドア、トライトンとハイラックスはピックアップトラックですので、ランドクルーザーの代わりとしては適していません。

そのため、ランドクルーザーの代わりとして輸入車も視野に入れるべきです。ここからは代わりとなる輸入車をご紹介していきます。

ランドクルーザーの代わりの輸入車3選

メルセデス・ベンツ Gクラス

ランドクルーザーの代わりの車としておすすめの1車種目は、メルセデス・ベンツ Gクラスです。

Gクラスはオフロード性能が高く、ランドクルーザーシリーズに匹敵する車と言えます。

現行モデルの「G450dローンチエディション」は価格が2110万円とかなり高額なので、予算に余裕がある方におすすめです。

ただし、Gクラスも人気が高いモデルなので、販売店によると「納期は2年以上」とのこと。

それでも、200万円前後の予約金を預けると、注文は入れられるようです。この予約金はやむを得ない事情でキャンセルする時は返金されます。

ランドローバー ディフェンダー

ランドクルーザーの代わりの車としておすすめの2車種目は、ランドローバー ディフェンダーです。

特に5ドアの標準ボディ「110」がランドクルーザーのライバルとされており、直列4気筒2Lターボエンジン搭載車は855万円から、6気筒3Lクリーンディーゼルターボは905万円以上で購入できます。

納期は6〜10か月ですが、契約は可能で、悪路での走破力も優れています。内装も上質で、ランドクルーザーの代替候補として魅力的です。

ジープ ラングラー

ランドクルーザーの代わりの車としておすすめの3車種目は、生粋の悪路向けSUVとされるジープ ラングラーです。

ラングラーは直列4気筒2Lガソリンターボエンジンを搭載しており、価格は799万円から1030万円程度です。独特の野性味があり、オフロードでのパフォーマンスも高いです。

ラングラーの納期は国産車とあまり変わらず、長くても4〜6か月程度です。

まとめ

今回は、ランドクルーザーの代わりの車として、メルセデス・ベンツ Gクラス、ランドローバー ディフェンダー、ジープ ラングラーの3車種をご紹介しました。

ランドクルーザーシリーズの購入が困難な今、特に検討すべきはディフェンダーとラングラーです。

ランドローバー、ジープともに伝統あるSUVのブランドなので、ランドクルーザーを購入を希望するユーザーも、所有感を満たせるでしょう。

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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