トヨタ 新型ハリアー（ハリアーハイブリッド）[2013年11月フルモデルチェンジ] 新型車解説／松下宏(2/2)

パワートレーンは2種類

パワートレーンは2種類が設定されている。ひとつはハイブリッドで、直列4気筒2.5リッターエンジンに電気モーターやニッケル水素電池などによるTHS-Ⅱを組み合わせたもの。

トヨタ「カムリ」用のハイブリッドシステムを移植した形だが、SUVのハリアーには後輪用のモーターも備えられて電気式4WD車とされている。

動力性能はエンジンが112kW、フロント用モーターが105kW、リアモーターが50kWという組み合わせで、システムとして出力できる動力性能は145kWとされている。

燃費はガソリンモデルが14.8～16.0km/L、ハイブリッドが21.4～21.8km/Lを達成

トランスミッションはハイブリッド用の電気式無段変速機となる。ハイブリッド車らしく、回生ブレーキや電子制御ブレーキシステムなども採用している。燃費はハイブリッドが21.4～21.8km/Lを達成した。

ガソリン車には直列4気筒2.0リッター自然吸気DOHCが搭載された。バルブマチック機構付きのエンジンだが、ハリアーとしてはダウンサイジングである。動力性能は111kW/193N・mのパワー＆トルクを発生し、こちらはスーパーCVT-iと組み合わされる。このエンジンにはアイドリングストップ機構が装着され、2WD車（ガソリン車）はJC08モードで16.0km/Lの燃費を達成している。

新開発の4WDシステム

駆動方式はFFの2WDのほか、電子制御カップリングを採用したダイナミックコントロール4WDの設定がある。

この新開発の4WDシステムは、通常時はFF状態で走り、路面状態や走行条件に応じて後輪に駆動力を配分する方式。

いわゆるスタンバイ4WDで、横滑り防止装置のS-VSCとの協調制御も行われている。

グランド、エレガンス、プレミアムの3グレードを設定

グレードはハイブリッド車、ガソリンのFF車/4WD車のそれぞれに、「グランド」、「エレガンス」、「プレミアム」の3グレードが設定され、エレガンスには先進安全装備を備えたアドバンスドパッケージの設定もある。

アドバンスドパッケージには、プリクラッシュセーフティシステムやレーダークルーズコントロール、インテリジェントクリアランスソナー、パノラミックビューモニター、SDナビゲーションなどが標準で装備されている。

快適装備も上級車らしい電動式のチルト＆テレスコピックステアリング(オートチルトアウェー＆リターン機能付き)やパワーバックドア、さらにスマホ用のおくだけ充電の設定がある。

グレード一覧

主要諸元

全長×全幅×全高：4,720×1,835×1,690mm／ホイールベース：2,660mm／エンジン：2リッター 直列4気筒 DOHC 3ZR-FAE（ガソリン車）・2.5リッター 直列4気筒 DOHC 2AR-FXE（ハイブリッド車）／最高出力：111kW（151PS）/6,100r.p.m.（ガソリン車）・145kW（197PS）/5,700r.p.m.（ハイブリッド車 ※モーターを合わせたシステム最高出力）／最大トルク：193N･m（19.7kgf･m）/3,800r.p.m.（ガソリン車）・206N･m（21.0kgf･m）4,400～4,800r.p.m.（ハイブリッド車）／使用ガソリン：無鉛レギュラーガソリン／トランスミッション：Super CVT-i[自動無段変速機]（ガソリン車）・電気式無段変速機（ハイブリッド車）