「六本木のカローラ」に「小ベンツ」、「120系クラウン」など、いま乗りたいバブル期に輝いたセダン3選
- 筆者: MOTA編集部
はっと目を見張るような流麗なフォルムのスポーツカー。屈強なボディでどこにでも行けそうなSUV。それともオシャレで可愛らしいコンパクトなモデル。最新モデルから懐かしの名車まで。燃費や車格、維持費など現実問題は一旦置いておいて、誰しも1度は自分の憧れのクルマを思い描いたことでしょう。そしてそれを自慢したいなんてことも…。
今回はそんな、今だからこそ乗りたいバブル期に流行った懐かしのセダン3選をお届けします。あなたの好きなクルマは何ですか? 昔から憧れていた1台はありますか?
BMW 2代目3シリーズ E30型(1982年-1994年)
BMWの基幹車種であり、日本をはじめ世界各国で人気の3シリーズの2代目にあたるE30型。バブル経済の後押しもあり、同時期に販売されたメルセデス・ベンツ 190E(後のCクラス)と共に大ヒットを記録し、日本に高級輸入車を広めた代表的な車種です。特に都内で見かける数が多かったこともあり、「六本木のカローラ」と呼ばれていました。
1982年にデビューした2代目3シリーズは、2ドアセダン、4ドアセダン、2ドアカブリオレ、ステーションワゴン、スポーツセダンと幅広いバリエーションを展開。「六本木のカローラ」と呼ばれる4ドアセダンは、先行して導入されていた2ドアセダンと2ドアカブリオレ(1982年)の翌年、1983年にデビューしました。
バブル経済が重なったことで、それまで庶民には手の届かなかった輸入車が身近な存在になった時代。正規輸入車のみならず並行輸入車も多く輸入され、2代目3シリーズは日本において大ヒットを記録しました。
走行面は、軽量化されたボディに吹け上がりの良いエンジンを搭載しており、スポーティなハンドリングとの相乗効果でBMWらしいスポーツセダンに仕上がっています。直列4気筒エンジンと直列6気筒エンジンをラインナップし、トランスミッションはMT・ATの選択をすることができました。
また、BMW 3シリーズの高性能バージョンとして、今なお根強い人気を誇るM3や四輪駆動モデルが誕生したのは2代目 E30からです。
メルセデス・ベンツ 190E(1985年~1993年)
「六本木のカローラ」こと、2代目3シリーズのライバルで同時期に人気だったのが、80年代~90年代のメルセデス・ベンツを象徴するような存在感のある直線的なスタイリングで、「小ベンツ」や「赤坂のサニー」と呼ばれた190Eです。日本には1985年より登場しました。
全長4420mm×全幅1678mm×全高1390mmのコンパクトなボディに、当時圧倒的な品質を誇ったSクラス(W126型)とほぼ同等のクオリティを詰め込んだ1台です。
ダイムラーAGの創業者のひとり、ゴットリープ・ダイムラー氏が遺した言葉「Das Beste oder nichts(最善か無か)」の思想で最高品質を求めていた時代に作られた190Eは、フロントグリルやオーナメント類以外にはメッキパーツを用いないシンプルな外観に、上級車種と比べても遜色のない内装、頑強なボディ剛性でドアの開閉音も重厚と、当時のコンパクトセダンには過剰品質とも言える高品質を誇りました。
価格はエントリーモデルでも500万円前後と、当時としても高価ながら大ヒットを記録。日本でのメルセデス・ベンツ普及に多大な貢献をもたらしたモデルです。
トヨタ 7代目クラウン 120系(1983年-1987年)
1983年~1987年まで販売されていたトヨタ 7代目クラウン。石坂浩二さんがナレーションをしていた「いつかはクラウン」というフレーズは、今でも使われることがあるほど有名なキャッチコピーです。石畳の上を走るクラウンは、「フルフローティングボデー」(当時のCM表記)により手に持ったタバコの灰が落ちることのない、フラットな乗り心地をアピールしていました。
7代目クラウンは、4ドアセダン、4ドアハードトップ5ドアワゴンをラインナップし、多数のエンジンバリエーションを展開。
1985年には、日本初スーパーチャージャー搭載の「2000 ロイヤルサルーン・スーパーチャージャー」が登場したことで話題となり、クラウンの スポーティーグレードの象徴である「アスリート」が誕生したのも7代目クラウンのトピックです。
高級車としてのクラウンらしい先進的なこだわりが強く、四輪独立懸架サスペンションやABSの前身にあたる四輪ESCの装備、パワーシート、メモリー付チルト&テレスコピックステアリングまでも装備されています。
当時のハイソカーブームに乗り、4ドアハードトップが一躍人気を博し、「いつかはクラウン」のキャッチコピー通りクラウンへの憧れを確固たるものにした1台です。
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