現行型オーナーが解くトヨタ 新型「86」徹底解説!(1/3)
- 筆者: 永田 恵一
進化を続ける86
2012年の登場以来日本のスポーツカー業界を牽引し、日本のスポーツカー人気復活やアフターパーツ業界、モータースポーツ業界の盛り上がりにもスバル「BRZ」とともに多大な貢献をしたトヨタ「86」がビッグマイナーチェンジを受け、8月1日から発売されます!
トヨタ 86は開発責任者の多田氏が自動車メディアに語っていた「進化を続けていきます」という言葉通り、2014年と2015年にスバルでいう年次改良を一部改良という形で受けたC型、D型を経て、今回のビッグマイナーチェンジでE型になりました。
今回はビッグマイナーチェンジなだけにスタイリング、インテリア、機能面まで幅広く手が加えられており、昨年末にC型の86を中古車で購入して以来若干のカスタマイズを行いながら7ヵ月、約8000㎞をともにした筆者がビッグマイナーチェンジを受けた86の進化を、MC前のオーナー視点も交えながらお伝えしたいと思います。
空力もハンドリングの一部、15mm以上の車高ダウンも可能に
まずスタイリングです。
パッと見はフロントグリル上部が黒であしらわれ、フロントフェンダー上部のガーニッシュの形状が変わったこともあり、筆者も含め「BRZに近いスタイルになった」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしビッグマイナーチェンジで行われた各部の形状変更は新鮮さを出すため、それを強調する「変更のための変更」ではなく、登場時から86が提唱していた「空力もハンドリングの一部」という思想をさらに極めるための変更である点が注目ポイントです。
具体的に見ていくと、フロント周りは黒であしらわれた部分に設けられたノーズフィン、バンパー下部のカナード、フォグランプを囲むように付くフォグランプべゼルフィンの追加による空力性能向上により、接地性や回頭性といったハンドリングの改善につながっています。また、より安定感を増したかのように見えるフロントグリルの形状変更で走行風の導入が変わっていれば、スポーツ走行時の水温、油温といった冷却性能の向上も期待できるかもしれません。
ヘッドライトもビッグマイナーチェンジでD型までのハロゲンもしくはHIDから全グレードLED化され、ヘッドライト内部には86のマークが加えられるという小技も施されています。因みに、ウインカーはヘッドライトに内蔵され、フォグランプの位置も上がったので、D型までの86ではウインカーの位置との関係で法規により合法的な車高ダウンは15mm程度しかできないという問題も解消されているようです。
サイド周りは、フェンダーガーニッシュがD型までの平面的な形状に86のエンブレムをあしらったものから2本のフィンを持つタイプに変更され、これもハンドリングの向上に寄与しています。またフェンダーガーニッシュの形状変更に伴い、エンブレムは空力性能のバランスを整えるという意味も含めて、形状と位置の変更も行うという念の入りようです。
ホイールは、ベーシックグレードとなる「G」はD型までと変わらない16インチアルミホイールですが、上級グレードの「GT」と最上級グレードの「GTリミテッド」では、スポークが少ない形状の17インチアルミホイールに変更されています。
リアまわりはLED化されたテールランプと、「GTリミテッド」に装備されるリアスポイラーの形状が、トランクリッド直付けから三か所のマウントを持つものに変更された点が目立ちます。この2つもD型までの86/BRZのテールランプに付いていた空力を使いハンドリングとスタビリティ(走行安定性)の向上に寄与するエアロスタビライジングフィンの位置とサイズの適正化、リアスポイラーの形状変更により、スタビリティの向上を実現しています。
このように空力性能を大きく向上させたビッグマイナーチェンジ後の86のスタイルは「機能美」と表現していいのではないでしょうか。
なおボディカラーに変更はなく、D型と同じ7色が設定されます。
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