スズキ 新型ワゴンR 新型車解説 -燃費は軽ワゴントップの28.8km/L!-(1/2)
- 筆者: 松下 宏
5代目「新型ワゴンR」は、一見するとまるで変わっていないかのように見えるが・・・
「スズキ ワゴンR」は1993年のデビューモデルが大ヒットして以来、「軽自動車といえばワゴンR」というくらいに軽自動車を代表するモデルとして定着した。
最近でこそ「ホンダ N BOX」や「ダイハツ ミラ」などに首位の座を奪われているが、全国軽自動車協会連合会の統計がある2006年以降、年間の軽自動車販売台数で首位の座を維持し続けてきたクルマがワゴンRだ。
そのワゴンRが4年振りにフルモデルチェンジを受け、5代目モデルが登場した。
丸4年でのフルモデルチェンジは、これまでの例からするとちょっと早め。ミライースやN BOXなどに対抗するためにモデルチェンジの時期を繰り上げたものと見られている。
軽ワゴンとしてNo.1の低燃費、ワゴンR伝統のデザインとパッケージングを継承・発展、充実の機能&装備の3つが開発のテーマとされ、標準系とスポーティなスティングレーが設定されているのは従来と変わらない。
外観デザインは、パッと見ただけでは新型なのかどうか分からないくらいに変更は少ない。
角を強調した直線的で四角いボディ形状や前傾ルーフ、キャビンのボディの一体感などワゴンRの伝統そのもので、キープコンセプトというか、まるで変わっていないかのように見えるのだ。
ボディサイズは軽自動車規格を基本にしているので全長と全幅は変わらないが、ホイールベースを25mm延長した新プラットフォームを採用することなどによって室内長を大きく延長したほか、前後シート間の距離も25mm延長するなど、より効率的な車両レイアウトを実現した。
もちろん、多彩なシートアレンジや豊富な収納スペースなど、これまでワゴンRが持っていた長所となる部分もしっかりと受け継いでいる。
従来のモデルに比べるとやや大きくなったが、小さめな最小回転半径による取り回しの良さも確保。
これまでと同じように「ワゴンR」と「ワゴンRスティングレー」で明確な個性分けがなされており、「ワゴンR」には伝統ともいえる縦型のヘッドライトを、また「ワゴンRスティングレー」には丸形4灯式のディスチャージヘッドライト&フォグライトが採用された。
インテリアデザインも、ワゴンRスティングレーのインパネにはピアノブラック調のパネルにシルバーの加装が採用されるなど、ワゴンRとの質感の違いを際立たせている。
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