スズキ 新型軽自動車 スペーシア(2013年・パレット後継モデル)新型車解説/渡辺陽一郎 -ワゴンRを超える低燃費29.0km/Lを達成!-(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
新型パレット、車名を「スペーシア」へ
この数ヶ月で、軽自動車の販売比率は大幅に高まった。国内における月の販売データを見ると、新車として売られているクルマの38%前後が軽自動車だ。(直近の2013年1月では4割に達した)
人気を支えているのは、2011~2012年に発売された「ホンダ NBOX」「N ONE」「スズキ ワゴンR」などの新型車。「ダイハツ ムーヴ」も大幅なマイナーチェンジを受けて、JC08モード燃費を29km/Lに向上させた。その後の販売は好調に推移している。
元気満々の商品開発と、時代の不透明感。エコカー減税による出費の少ないクルマのイメージ向上などと相まって、軽自動車の注目度が大幅に高まった。
そして、まさに追い風を受けたかのようにスズキが新たに繰り出すパンチが、2013年2月26日に発表された新型車、スズキ「スペーシア」だ。
車名も新しいが、実質的には「パレット」のフルモデルチェンジ版になる。パレットも機能的なバランスは優れていたが、内外装は少々地味。ほぼ同時期に登場したライバル車のダイハツ タント、後発の N BOXに比べて売れ行きが伸び悩んだ。そこで「スペーシア」という分かりやすい新車名を与えたのだろう。
ちなみに、「スペーシア」は東京と日光/鬼怒川を結ぶ東武鉄道の特急電車にも同じ名称が使われている。
エコクールなど、ワゴンRの低燃費技術を継承
全高が1,735mmで両側にスライドドアを装着する点はパレットと同じ。外観のイメージも似ているが、フロントマスクの吊り目感覚は抑えられ、ラジエターグリルの開口部も小さくなった。ターゲットユーザーはパレットと同じく「子育て世代」だが、顔つきは大人しくなってタントに近づいたとも受け取られる。
ボディサイドの形状は上に向けた絞り込みを抑え、ルーフパネルの幅はパレットよりも60mm広がった。正面から見ると台形のデザインを四角形に近づけている。リアゲートの角度も後方へ立てて、ルーフパネルの長さは40mm増した。「箱型」の度合いを強めたわけだ。サイドウィンドウの下端は後方を中心に25mm下げて水平基調になり、斜め後方の視界が向上。リアシートに座った同乗者の開放感も強まった。
今のところボディは1種類だが、後にエアロパーツを備えた上級シリーズ(以前のパレットSWに相当)も追加予定。標準ボディの顔つきが柔和な分だけ、エアロ仕様の「変化度」は大きくなる。
スペーシアの機能と外観はパレットの後継だが、プラットフォームやエンジンはワゴンRがベース。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は25mm伸びて2,425mmになった。エンジンもR06A型だ。減速時を中心に発電機を作動させ、リチウムイオン電池も用いてエンジンの負荷を抑えたエネチャージを採用。蓄冷材を使うことでアイドリングストップ中のエアコン冷風を維持するエコクールなども備わり、いずれもワゴンRから継承した技術になる。
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