「跳ね上げ式」から「横開き式」、「観音開き式」など、便利なリヤゲート5選! そのメリットとデメリットを紹介

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SUVやミニバン、ハッチバックモデルが普及する昨今、トランクはなくなり「5枚目のドア」であるリヤゲートの存在が当たり前となってきている。ただし、リヤゲートといっても種類は様々。今回は代表的なリヤゲートを5種紹介する。

目次[開く][閉じる]
  1. リヤゲートの代表格「跳ね上げ式」
  2. 狭いスペースでも開閉可能な「観音開き式」
  3. 座って景色を眺めたい「上下2分割式」
  4. SUVの採用例が多い「横開き式」
  5. さらに高い機能性を感じる「上下2分割+横開き式」

リヤゲートの代表格「跳ね上げ式」

バン、ステーションワゴン、ミニバン、SUVなど各車で採用される標準的なリヤゲートが跳ね上げ式。特に日本車では一部を除き、車種の大小に関わらず、ほぼ跳ね上げ式といっても良いほど。

跳ね上げ式のメリット

・左右にドアの開閉機構がなくなるので開口幅が目一杯取れる

・開くと屋根代わりにもなるので、雨天時は雨宿りもでき、荷物も濡らさずに出し入れできる

跳ね上げ式のデメリット

・クルマの後ろにドアを開くためのスペースが大きく必要

・手動式の場合、開いた後ドアが高い位置にあるため、小柄なユーザーだと開閉しづらい

・開くと、途中で止めにくい

・小さな荷物の出し入れでも、ほぼ開き切る必要がある

中には跳ね上げ式のデメリットに対する改善策として、跳ね上げ式リヤゲートのガラス部分だけを開閉可能にした(ガラスハッチを搭載した)クルマも存在する。「日産 セレナ」などが代表例だ。

狭いスペースでも開閉可能な「観音開き式」

続いては、センターで分割して左右に開く「観音開き式」。商用車ベースの乗用モデル「ルノー カングー」が採用していることで、日本でもお馴染みだ。

欧州ではカングーに跳ね上げ式も選ぶことができ、初代カングーの初期型も跳ね上げ式で輸入されていたが、現在日本では観音開きのみ購入可能。カングーを買う理由の一つにあげられるほどの人気を誇っている。

観音開き式のメリット

・全開でもスペースをあまり取らずに開閉可能

・ちょっとした荷物なら、少しだけ開けて取ることができる

・片側だけ開けて使用することもできる

・軽い力で開閉ができる

観音開き式のデメリット

・風が強い日は、影響を受けやすい

・雨が上から吹き込みやすい

・全開するとき、手間がかかる

・センターに柱ができてしまうので、視界の一部を遮ってしまう

そんな中、カングーを再び例に取ると、同車のユーザーで愛犬家が多い理由に「犬をリヤゲートから降ろすとき、ゲートの開閉量を調整できるので、犬が外に飛び出しにくい」といった声がある。確かにこれは大きなメリットかもしれない。

座って景色を眺めたい「上下2分割式」

ガラス部分が跳ね上げ式で、ボディ部分が手前に開く上下2分割式リヤゲートは、古くからバンやステーションワゴンに採用されてきた伝統あるリヤゲートの一つ。

現行車種では、伝統的に上下2分割リアゲートを採用する「BMW X5」「ランドローバー レンジローバー」などが備えている。

上下2分割式のメリット

・全開でもスペースをあまり取らずに開閉可能

・ちょっとした荷物なら、ガラス部だけ開けて取ることができる

・ガラス部を開けると、少しだが雨よけになる

・下側ゲートに座ることもできるほか、ちょっとしたテーブルや作業台としても使用可能に

上下2分割式のデメリット

・下側ゲートが手前に来るので、ラゲッジスペース奥の荷物が取りにくい

上下2分割式は何と言っても「座れる」ことに憧れを抱く。SUVで海岸の駐車場に行き、ゲートに座って海を眺めたりなど、景色の良い場所での活躍も魅力的だ。

SUVの採用例が多い「横開き式」

「横開き式」は、片側を支点に、片側開きドア式冷蔵庫のようにリヤゲートが開くタイプ。「スズキ ジムニー」や「トヨタ ランドクルーザープラド」など本格派SUV(RV)で横開き式が多く用いられている。

一昔前にラインナップされていたRVの多くも、ほとんどが横開き式だった。その理由は、スペアタイヤを背中に背負っているため。重量物である大きなタイヤとホイールを装着したリヤゲートを跳ね上げ式にすると、開閉時の力が必要になってしまう。横開き式では少しだけ開けることもできるため、開閉の場所を選ばないメリットもある。

横開き式のメリット

・全開でもスペースをあまり取らずに開閉可能

・ちょっとした荷物なら、少しだけ開いて取り出すことができる

・軽い力で開閉ができる

横開き式のデメリット

・ヒンジ側からのアクセス性に難あり

・風が強い日は、影響を受けやすい

・雨が上から吹き込みやすい

さらに高い機能性を感じる「上下2分割+横開き式」

最後は「横開き式」にさらに上下分割が備わった「上下2分割+横開き式」だ。ガラス部と下段ゲートが完全に分割されているタイプで「ジープ ラングラー」などで採用されている。

小さな荷物や小物は、ガラスを跳ね上げてバンバン放り込み、大きな荷物があるときは横に開閉。横開き式なのは、前述の通り大きなスペアタイヤを装着しているため。このように機能が仕様や設計を決めているため、横開き式よりもさらに高い機能性を感じさせてくれる。

上下2分割+横開き式リヤゲートのメリット

・全開でも開閉スペースをあまり取らずに開閉可能

・ちょっとした荷物なら、ガラス部だけ開けて取ることができる

・ガラス部を開けると、少しだが雨よけになる

・軽い力で開閉ができる

上下2分割+横開き式リヤゲートのデメリット

・ヒンジ側からのアクセス性に難あり

・風が強い日は、影響を受けやすい

今回挙げた以外にもバリエーションがあるリヤゲート。どのタイプにもメリット・デメリットがあり、車種によっては選べないこともあり、一概にどれが良いかと決めにくいのは確かだが、共通しているのは言うまでもなくリヤゲートがあるクルマの「高い利便性」。その使い勝手を追求し続けてきた結果が様々なタイプのリヤゲートが誕生したことに繋がっている。

[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]

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望月 達也(MOTA編集部)
筆者望月 達也(MOTA編集部)

1984年生まれ。埼玉県出身。週末はサッカーや自転車でツーリングなど体を動かすことが大好きな1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから10余年、乗り換えに悩むユーザーの目線に立ったコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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