スバル アウトバック Sパッケージ リミテッド 試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
フットワークも大きく進化
さて、ビルシュタイン製ダンパーについて大まかにお伝えすると、「従来のものに対し縮み側の出力を落とし、伸び側をわずかに上げた」ということ。
ビルシュタイン製ダンパーについて、当初は同モデル専用を前提に開発していたというが、結果として非常に良いものができたので、ツーリングワゴンのSパッケージにも応用することになった。ただし、スプリングとスタビライザーに関しては、アウトバックSパッケージ・リミテッド専用品が与えられている。
また今回、他のレガシィシリーズにおいても足まわりが改良されており、リアラテラルリンクのアウト側へのピロボールブッシュの採用や、フロントスタビライザー取り付けブッシュの硬度変更などが行なわれているのだが、もちろんそれは同モデルにも盛り込まれている。
試乗してみたところ、初めは大径タイヤによるバネ下の重さの影響か、低~中速で少々バタつくように感じられた。しかし、速度を増すにつれてそれも収束し、100km/hほどでピタッとフラットになる印象を受けた。直進安定性が高く、操舵時の正確性も大きく増している。 このあたりは今回の改良で新たに実施された内容も、かなり効果を発揮しているものと思われる。
これほどステアリングの応答性がシャープで、操舵時にノーズがスッと向きを変える高い旋回性能というものは、アウトバックの一員として見ると、良い意味で「異端」といえる。欲をいうと、コーナリング時に、高いケース剛性ゆえ、タイヤがあまりたわまないせいか、それとも強いスタビライザーのせいか、外輪があまり沈み込まず、逆に内輪がやや浮き気味になる感覚があった。しかしその辺り、もう少しマッチングが図られると、なお良いように感じられた部分であることも確かだ。いずれにせよ極めて高い操縦安定性を有していることは確かだ。
同モデルは、レガシィの新たな方向性というメッセージを強く打ち出しており、イメージの若返りと、30代も含めた購入層の裾野の拡大を狙っているという。たとえば長年ツーリングワゴンを乗り継いできて、別のクルマに乗りたいと感じている自銘ユーザーや、アウトバックの独自性に魅力を感じている他銘ユーザー、あるいは輸入車購入層などをターゲットとしているようだが、たしかにそうしたユーザーの期待に応えるモノを持っているクルマには違いないだろう。
ただし、いずれにしても、ちょっと惜しいと思ったのはルーフレールの設定がない点だ。 Sパッケージ・リミテッドという、このクルマ自体のコンセプトからすると、なくても違和感はないのだが、実際のユーザーのニーズを考えると、必要とする人にとってはオプションで選べたほうがありがたがられるのでは、という気もしなくない。
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