スバル フォレスターSTi 試乗レポート

スバル フォレスターSTi 試乗レポート
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WRCのノウハウを投入---フォレスター STiバージョン

フロントスタイリングリアスタイリング

フォレスターはスバルが、レガシィ、インプレッサに次いで、同社のメイン車種にしようと開発したモデルだ。初代のデビューは1997年のこと。この頃はまだSUVというクラス分けはなかったが、フォレスターこそまさにSUVの元祖といえるクルマだ。

日本よりも北米で人気が高かった。2代目は02年にデビュー。200mmの最低地上高の余裕と4WD、2Lターボの走りは、スポーティな走りが魅力だった。

04年2月のマイナーチェンジは既存モデルの手直しに加えて、スポーツバージョンをラインナップした。フォレスター Stiバージョン。それはWRC(世界ラリー選手権)カーを開発するSti(スバルテクニカインターナショナル)が、WRCのノウハウを投入してつくりあげたスポーツSUV。エンジンからサスペンション、ブレーキ、シャーシ、装備まで、スポーツ色の濃いモデルに仕立てられている。

STiバージョン専用の水平対向4気筒2.5Lターボ

エンジンタイヤ&アルミホイール

エンジンは水平対向4気筒2.5Lターボ。Stiバージョン専用で、シリンダーブロック、ピストンも強化した。

最高出力は265馬力(195kW)だが、最大トルクの38.5kgm(378N・m)は、2200回転あたりから、その90%近くを発生する。トルク重視のチューンを採用した。

ミッションは6速マニュアルミッション。インプレッサのスポーツ仕様と同じ。ATは設定されないスポーツモデルなのだ。

サスペンションは横剛性を高めた倒立式4輪ストラットを投入した。ステアリングもシャープな反応を狙い、15対0のギア比を実現している。ブレーキはブレンボ社の4輪ディスク。ホイールは18インチ。タイヤサイズは225/45R18(ブリヂストンポテンザRE030)が標準装着だ。

ボディも前後のクロスメンバーを補強するなど剛性を高めた。もちろん4WD(最近スバルはAWDと呼ぶ)も最新メカを投入している。

インプレッサとは異なる方向の”ホット”

フロントシート試乗

ノーマル車よりも30mm最低地上高を低めたStiバージョンのドライバーズシートに腰をおろす。Sti専用のバケットタイプシートはボディに対してやや低めの着座ポジション。アルカンタラを張ったシートは腰のホールドがよい。

クラッチペダルは反発力が強い。6速MTのシフトも重い。ペダルはアルミパッド付のスポーツ仕様。

1速シフトしてスタートする。フラット4ターボエンジンは軽快に6500回転まで上昇する。トルクも3000回転からもり上がり、4000回転から上はかなり強烈。コーナリング中についアクセルを踏みすぎると、ステアリングと格闘しながらのスポーツドライビングに陥る。このときのパワーステアリングはやや軽めのフィーリングになる。スポーツに握るならパワステも重いほうがバランスがとれる。強化されたブレーキは初期制動からダイレクト感があり、安心してスポーツ走行を楽しめた。

居住空間が必要なスポーツドライビング派に

ステアリングフロントグリル

スバルのスポーツモデルを手がけているStiがプロデュースしたフォレスターは、インプレッサとは異なる方向でホットに仕立てられた。

トルクを重視したエンジンセッティングは6速MTでも扱いやすい性格だ。もちろん、ATとの組み合わせも充分に考えられる。

現在のStiバージョンは、ミッションとペダル系が重く、ハンドルが軽めというセッティングなので、ややアンバランス。サーキット走行ではハンドルの軽さが気になったが、一般走行ではむしろシフトの重さやブレーキの重さが、渋滞などでは気になる。

もうひとつ気になったのはフロントボンネットに開けられたエアスクープが大きいこと。視界が妨げられるのだ。ノーマルボンネットで、3LエンジンのStiバージョンなども次には期待したい。

現行モデルは、居住空間が必要なスポーツドライビング派にすすめたい。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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