スバル エクシーガ 2.5iS 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:柳田由人
時代のニーズに合う2.5リッターエンジン+リニアトロニック
EJ25エンジンは、北米市場で主力となっているパワーユニットで、最高出力125kW(170ps)/5,600rpm、最大トルク229Nm(23.4kgm)/4,000rpmを発生する。SOHCヘッドの吸気側にi-AVLS(可変バルブタイミング&リフト機構)を備え、低中速域でのトルク特性に優れるのが特徴だ。
反面、レガシィの2.5リッター車と比べると、いくぶん大人しめの味付けといえる。とくに、SI-DRIVEの「S」をセレクトしたときの印象が、レガシィではこれで十分という感じだったが、エクシーガではその感覚に期待すると及ばず、少々マイルドな味付けだ。だが、クルマの性格を考えるとこれが相応しいとも思える。
スバルにとって、エクシーガの2.5リッター車は、とにかくエコカー減税への適合は外せない条件だったはず。動力性能面でややマイルドに感じられるのは、その影響も少なからずあるように思われるが、結果的にしっかり適合しているのだから、ヨシとすべきだろう。
また燃費についても、カタログ値は2リッターのCVT車のほうが上回っているが、実用燃費となると話は変わってくる可能性もあるのでは、と感じられた。
ちなみにCVTの変速比幅や、マニュアルモード時の変速比は2リッターと同じで、100km/h巡航でのエンジン回転数はどちらも約1,750rpmとなっている。
一定速で巡航するような低負荷時は、排気量の小さいほうが燃費には有利だろうが、そうした状況とは反対の、ストップ・アンド・ゴーを繰り返す市街地や、アップダウンのある山道などを走る場合など、エンジン回転を上げなければならないシチュエーションとなると逆転することも少なくないはずだ。
エクシーガは走りの素性のよさもセールスポイント。リアサスをダブルウィッシュボーンとした、一連のスバル車と共有するプラットフォームは、懐の深いストローク感が美点。
後席を含め乗り心地がよく、起伏のある路面を走ってもタイヤが路面にしなやかに追従する。
どこにも気になるところがない素直な走りは、現行のスバル車に共通する特長で、それはもちろんエクシーガにも当てはまる。誰が乗ってもいたって運転しやすい仕上がりだ。また、エクシーガの発売当初よりも後席の取り付け状態がしっかりしたようで、それも乗り心地の向上に寄与していると思われる。
あらためてエクシーガについて思うのは、車種全体を通してコストパフォーマンスが非常に高いことだ。廉価モデルからGTまで、どのモデルを選んでも、選んだ「意味」が見えやすい。
レガシィのイメージとオーバーラップするGTも捨てがたく、実際、昨年夏にCVT車が出るまでは、けっこう高い販売比率を誇ってきたようで、他に代役の務まる車種がないという点でも、エクシーガの象徴的存在には違いない。
しかし、2.5リッター自然吸気エンジン+リニアトロニックという設定は、走りもそつなく、時代のニーズにも合っており、また3列シートを持つエクシーガというクルマの本質的なキャラクターを考えても、今はこちらが“本命”といえるのではないかと思う。
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