2010年7月新車販売ランキング(1/3)

2010年7月新車販売ランキング
19位の日産マーチ 8位のホンダフリードスパイク(フリードと合算) 10位のスズキアルト 16位のトヨタヴォクシー 11位のホンダステップワゴン 27位のマツダプレマシー 32位の日産ジューク 画像ギャラリーはこちら

2010年7月度新車販売ランキング

7月の新車販売台数は、登録車が15%増の333,403台、軽自動車が8.6%増の153,203台となった。

どちらも前年に比べて伸びを示しているが、登録車はここ3~4カ月続けて30%前後の伸びを示したのに比べるとやや伸びが鈍化した感じ。これは前々年の7月がエコカー減税&補助金の影響で落ち込み幅が少なくなり始めた時期だったためだ。ただ、7月の時点でこのように伸び率が鈍化したとなると、8月以降は前年の段階での前年比がプラスだったので、ますます伸び率が鈍化する可能性がある。

あるいはエコカー補助金の駆け込み需要で伸びる可能性がないわけではないが、駆け込み需要があればあっただけ10月以降の落ち込みが心配される。

そんな複雑な様相を示してきたのが7月の新車の売れ行きで、エコカー補助金の廃止が決定されたため、今後の動向から目が離せなくなった。

1位~10位編・・・登録車も軽自動車も伸びを記録

8位のホンダフリードスパイク(フリードと合算)

※()内は販売台数

1位:プリウス(34,456)/2位:フィット(18,141)/3位:タント(17,136)

4位:ワゴンR(15,987)/5位:ヴィッツ(15,267)/6位:カローラ(12,227)

7位:ムーヴ(11,700)/8位:フリード(10,308)/9位:パッソ(9,506)

10位:アルト(9,212)

プリウスにフィットが続く

10位のスズキアルト

7月も販売ランキングの首位はプリウスで変わらない。

2位のフィットに対して2倍には届かなかったが、ほとんどダブルスコアに近い大差を付けているから圧勝である。エコカー補助金の終了との関係で納期のメドが発表されなくなったが、相変わらず大量の受注残を抱えているので、まだまだこの勢いが続くのは間違いない。

2位には軽自動車を抑えてフィットが入った。フィットもコンパクトカークラスで圧勝を続ける大ヒット車で、こちらもなかなか勢いが衰えない。

というか、9月か10月に予定されているマイナーチェンジとハイブリッド車の追加によっては、プリウスの首位を脅かす存在になる可能性も秘めている。

3~4位にはタントとワゴンRの軽自動車2車種が続いた。エグゼも含めたタントの優位が2カ月続いたが、今年に入ってからの月別の勝負はまだワゴンRの4勝3敗で、必ずしもタントが優位とはいえない状況。この勝負、簡単には決着しそうにないが、年末から来年にかけてムーヴがフルモデルチェンジを受けると、それ以降のタントの売れ行きがどうなるかも含めて注目される。

そのムーヴは7位で、モデル末期が近づいているにもかかわらず1万台を超える安定した売れ行き。タントとの棲み分けがそれなりにできているということだろう。

5~6位にはヴィッツとカローラのトヨタ車が2台入った。ヴィッツは今年フルモデルチェンジを受ける予定のモデル末期車だが、まだまだ好調な売れ行きを続けている。

カローラも常勝ではなくなったが、まずまず安定した売れ行き。登録車の上位4車種は、プリウス、フィット、ヴィッツ、カローラでほぼ固定された形。今年に入ってからは2月にパッソがカローラを上回ったことがあるだけだ。

7月は8位にフリードが入り、ここまでが1万台を超える販売台数をマークした。フリードはスパイクが加わって、この台数が上乗せされたのが貢献している。すでに1万台を超える受注を集めているので、フリードもしばらくはベスト10入りを続けるかも知れない。

このほか、ベスト10にはパッソとアルトが入っている。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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