左ハンドル450馬力のGRヤリス! HKS レーシングパフォーマー GR YARISの雄姿を写真と共にチェック!
- 筆者: MOTA編集部
オンライン上で開催された「バーチャルオートサロン」にて、国内でも長い歴史を持つチューニングメーカーの「HKS」がGRヤリスのチューンモデル「HKS RACING PERFORMER GR YARIS」を公開。自社製試作タービンなどのパーツをふんだんに使用し、ドリフトからサーキットまでこなすスーパーマシンを写真と共に紹介しよう。
最速の性能を持ちながらも、更なる発展性を控えたマシン
HKS RACING PERFORMER GR YARISは「様々なステージで最高の走りをセットアップ」をキーワードに製作された、サーキット走行やドリフト走行などの限界走行に特化したモデルである。
筑波サーキットのコース2000では、2020年12月時点でGRヤリスのチューニングモデルとしては初の1分切りとなる「58秒456」をマークした。
そんな好タイムを記録しながらも、HKSではエンジンや駆動系はまだ改良や開発の余地があるとしている。
HKSブランドを象徴する伝統のカラーリング
車体全体に渡って装着されているPANDEM製大型エアロキットは派手な見た目とは裏腹に、極限まで計算し尽された空力性能を発揮。
また、このダイナミックな造形はHKS特有のアグレッシブな車体カラーリングと良くマッチし、レーシングマシン特有の躍動感を感じさせてくれる。
HKSの伝統カラーである黒地に緑、青、赤のカラーリングは遠めに見てもインパクト抜群で、一目で同社のチューニングカーであるということが認識できる。
このカラーリングは同社から販売されている「SUPER OIL」缶のデザインをベースにしたものであり、HKSの顔として昔から親しまれてきたカラーだ。
ガバッと開いた前部グリルの内部には、HKSの前置きインタークーラーが装着されている。
吸入空気温度を下げ、エンジン内部により高密度のエアーを送るためのインタークーラーだが、今回は使用されているのは試作品。
インタークーラーだけでなく、タービンやオイルクーラー等にも試作品が使われており、HKSがまだまだパワーアップの余裕を残していることを感じさせる。
より太いタイヤを履くために装着されたブリスターフェンダーは、車幅が片側だけで約60mmの拡大されている。
ブリスターフェンダーの取付は元の純正フェンダーをカッターで削ぎ落として装着されており、レーシングマシンとしての本気度がうかがえる。
タイヤはブリスターフェンダーの装着により、前後共に265/35R18に変更。
純正サイズの225/40R18から約40mmタイヤ幅が拡大され、全開走行時の安定性を向上させた。また、ホイールは金型鍛造製法により剛性確保と軽量化を両立させた横浜タイヤのADVAN Racing R6を使用する。
ハイパワーな車体を受け止める足回りは、開発中の車高調整式サスペンション「HIPERMAX IV SP」を装着。減衰力(車体の揺れを収束させる力)とスプリングの固さは、テスト走行を重ねて綿密に調整されスペシャルモデルとなっている。
エンジン本体はノーマルながら450馬力を発揮
後ろ姿は2本のステーで固定された巨大なリアウイングがインパクト大だ。
もちろん見た目だけではなく、ダウンフォース(空気の力で車体を地面に押し付ける力)を発生させ、タイヤを地面に押し付けることでトラクション性能(タイヤが地面を蹴る力)を高めると共に、コーナリング、ブレーキングを安定化させる大事な役割を持っている。
リア部から突き出ている砲弾のような2本のマフラーは、自社製の試作品を使用。エンジンには専用タービンとインテークを使用し、増大した排気ガスを効率よく排出させることでエンジンのパワーアップに一役買っている。
意外にもエンジン本体内部には一切手をつけず、ノーマル状態のままにされている。
その代わり、自社製の試作タービン並びに自社製インテーク(エンジンに空気を取り込む吸気システム)のHKSスーパーパワーフローが搭載され、エンジン出力は450PSまで増強。元のGRヤリスのRZグレードの272psから200PS近いパワーアップを果たした。
ベース車両は左ハンドルとなっているが、仕様国などは非公開。走りに特化した車らしく、本来ならセンターコンソールにある8インチのディスプレイオーディオや内張りが取り外され、内装はいたってシンプル。もちろんエアコンやヒーターといった快適装備も取り払われている。
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