京急踏切事故で考える、トラックと道の関係【月間5000キロドライバーの独り言 Vol.7】

トラックは予めルートを確認せよ

2019年9月5日に神奈川県内の京急本線の踏切に大型トラックが進入し、通過する快特電車と衝突。トラックのドライバーが亡くなるという痛ましい事故がありました。偶然にもそこは筆者のかつての勤務地近くで、良く知った場所。正直なところ、乗用車であってもあまり通りたくないなと言う狭い道でした……。

私が乗る中型の積載トラックも、その大きさゆえリスクも多々あります。そのため通行制限などの規制は通行する前にかなり細かく確認します。「交通違反になるから」ではなく、それが重大な事故に繋がってしまう恐れがあるからです。今回はトラックのルート選びについてお話したいと思います。

トラック用の標識など狭い道に「入らない」工夫が必要

報道の通り事件現場周辺は細い道が続き、乗用車ですら入りたくないほどの路地なのです。実際ネット上では「なんであんなところに入ったのよ」と言った意見も。もっとほかに対処法はなかったのか。当事者ではない外野が言うのはとても簡単なことです。

しかし問題は「大型トラックが狭い道へ進入してしまった」という事実です。後退しようにも非常に難儀する……そのくらい狭いところへ、大型車が不用意に進入しないで済むような規制や標識の設置、車線誘導や案内の整備も求めたいところです。

今後の対策は関係省庁などにお任せするとして、まず考えたいのは「あのような事態に直面したらどうすればいいのか」です。何かにぶつけて物損事故ならまだ良い方で、万が一人を巻き込んでしまったら、と考えるだけでも恐ろしいですね。

時短目当てで裏道に入るも、失敗することが多々

筆者もトラックを運転中に、危機に直面したことは一度や二度ではありません。地方の宿場町の古い町並みや住宅地などは、狭い道が珍しくありません。なまじ方向感覚や土地勘があったりする場合などにうっかり進入しがちです。

例えば、渋滞する右折ポイントをショートカットしようと曲がった先の抜け道も危険です。ものすごい路地へ通されて肝を冷やすこともしばしばです。大きな国道でも、気を緩めてはいけません。真っ暗な中を無灯火でふらふらと現れる自転車。これはトラックに限らず、乗用車でもなかなか油断出来ませんね。

地図アプリに「NO!」を突きつける勇気を

スマホの地図アプリはクルマで使う限り、方角くらいしかあてにしない方が良い、というのが個人的な感覚です。地図アプリは、クルマが通れないようなひどい道を案内することもあるほど。そのくらいドライバーのことを考えてない代物です。

もし使うなら、時に指示を無視する勇気も必要です。やたらトリッキーなコース取りをするのは大抵の場合、信号を一本か二本ショートカットするためだけの姑息な理由でしかありません。ナビに誘導されるまま「事故りました」という理由はまかり通りません。

道のレパートリーは自分で拡げる。ドライバーたるもの、この意識が何よりも必要な事なのです。地図帳しかない時代には、至極当たり前だったことなのですが……。

ドツボにハマる前に「引き返すスペース」を見つけておこう

スマホの地図アプリの話より大事なのは、「引き返せるか」ということです。最悪ここまで戻ってくれば向きを変えられる、というスペースに目星を付けておくこと。つまり目星を付けながら走り進めることが大切なのです。

クルマを停める勇気こそ、実は公道での運転スキルはモノをいいます。「そんな高さ制限があるなら、最初から書いとけよ!」と言ったところで、その場を何とかするのはあなたしかいません。それが出来なければ、窮状を切り抜けることはできないのです。

油断大敵! 初めての道なら大型車専用カーナビを!

任務が完了すると、ホッとして不意に路地にハマることも少なくありません。最近では仕事が終わった後ほど大きい道で帰るようになりました。

事故に遭われたドライバーさんも朝5時から乗務し、幾つかの所用地で果物などを積みかえ、湾岸部の国道15号から、内陸を通る1号線方面へ向かおうとしていたのかも。何らかのタスクが一つ片付いて、大なり小なりホッとした瞬間があったのではないか。そんなことに思いを巡らせたら、重大な事故を起こした責任はくつがえせない事実とは言え、一方で気の毒とも思うわけです。

明日は我が身。ルート選びをそうそう軽く考えることは出来ません。大型車に対応し、全長・全幅・全高などの車両情報を入力できるプロ向けのカーナビゲーションやカーナビアプリを用意しておくことがベターです。ドライバーの皆様、気を付けてまいりましょう。

[筆者・撮影:月間5000キロドライター 中込 健太郎]

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中込 健太郎
筆者中込 健太郎

自動車ライター。1977年生まれ。神奈川県出身。武蔵工業大学(現東京都市大学)工学部電気電子工学科・水素エネルギー研究センターを卒業。自動車産業向け産業機械メーカーを経て、大手自動車買取販売会社で店舗業務からWEB広告、集客、マーケティングなどに携わる。現場経験に基づくクルマ選びや中古車業界の事情に明るいことから、ユーザーはもとより、自動車販売の現場からの信頼も厚い。幼少期からクルマをはじめとした乗り物好きが高じ、車種を紹介するコンテンツなども手掛ける一方、「そのクルマで何をするか」をモットーに全国をクルマで旅行し、食べ歩き、温泉巡り、車中泊といったカーライフに関する執筆も多数手がける。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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