FWDスポーツの楽しさの基準をも塗り替える「ヤバイ」やつ/ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート(2/3)

FWDスポーツの楽しさの基準をも塗り替える「ヤバイ」やつ/ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート
ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之 画像ギャラリーはこちら

ルーテシア R.S.「シャシー・カップ」に代わる、新たな最高峰モデル ”トロフィー”とは

ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之

ルノー ルーテシア R.S.は、御存知のとおり、これまでもFWDホットハッチのベストハンドリングカーに数えられる1台だった。

“シャシー・スポール”というワインディングロードなどの一般道での走行に最適なセッティングがなされた仕様と、“シャシー・カップ”というサーキット走行をも楽しみたい人のためのセッティングが施された仕様があって、マイルドな方のシャシー・スポールですら、しなやかながら強靱さを感じさせる素晴らしいフットワークを見せ、これだよこれ! と膝を叩きたくなるような楽しさや気持ちよさとともにコーナーを駆け抜けてくれる。

そして今回、「ルーテシア R.S. シャシー・カップ」に代わるかたちで「ルーテシア R.S. トロフィー」が、新たに日本にも導入された。モータースポーツ活動での実績をバックボーンにして、実用車をこうしたホットなクルマに仕立て上げることに関しても世界トップクラスのノウハウを持つ技術者集団「RENAULT SPORT」(ルノー・スポール)が手掛ける、ルーテシア“R.S.”ヴァージョンの最高峰に位置するモデルだ。

パワーを増強しシフトプログラムも変更

ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之

「ルーテシア R.S. トロフィー」は、ルックスこそ他のルーテシア R.S.とそれほど大きくは変わらないものの、中身はずいぶん違ってる。

まずは1.6リッター直噴ターボのパワーユニットが、ターボの大型化や最大過給圧アップ、エキゾーストパイプの新開発を含めた吸排気系の改良、エンジンのマッピング変更などのチューニングによって、200ps/6000rpmと24.5kgm/1750rpmから220ps/6050rpmと26.5kgm/2000rpmへと、馬力にして10%強力なものになっている。組み合わせられる6速デュアルクラッチのトランスミッションも、プログラムの変更で変速スピードが30%速くなっている。

より本格的な新シャシー「トロフィー」を採用

ルノー ルーテシア R.S.(ルノースポール) トロフィー 試乗レポート/嶋田智之

最大のキモといえるのは足腰で、車名のとおり“シャシー・トロフィー”が採用されていることだ。車高はフロントが20mm、リアが10mm低く構え、シャシー・カップからスプリングレートはそのままにダンパーの減衰力を40%ほど高めるなど、シャシー・カップ以上にサーキット走行を念頭においたセッティングがなされている。当然ながらHCC(ハイドロリック・コンプレッション・コントロール)と呼ばれるバンプラバー代わりのセカンダリーダンパーや、R.S.ドライブと呼ばれるLSD代わりの電子制御デフなど、通常のルーテシアR.S.が持つルノー・スポールならではの優れものは、このトロフィーにも持たされている。またステアリングのギア比が、通常の14.5対1から13.2対1へとクイックな方向に改められているのも、トロフィーならではの仕様といえる。

パッと見では解りにくいところがなかなかマニアックではあるのだけど、要は走りに関わるあらゆる部分に手を入れ直し、自走でサーキットまで行ってそのままコースを走っても通用しちゃうようなルーテシアを作り上げた、というわけだ。

[ただでさえ熱かったR.S.の走り、トロフィーでどう進化した!?

・・・次ページへ続く]

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嶋田 智之
筆者嶋田 智之

本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと4つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る

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