991台限定!50年ぶりに復活した新型ポルシェ「911R」、これが名実ともに最上級の911だ!(1/4)
- 筆者: 清水 和夫
- カメラマン:ポルシェジャパン
911シリーズの頂点「911GT3RS」も超える“R”
ポルシェ「911R」。その生産台数は、世界限定991台。もちろん全量がすでに完売しており、日本ではわずか20名(台)弱の幸運なユーザーが契約リストに名を連ねているという。
こうした希少性に加え、これまで911シリーズの頂点に立っていた911GT3RSの2530万円を超える、2629万円という価格設定もまた現代に蘇った911Rのトピックス。
限定モデルとはいえ、911Rのほうが高価なプライスを掲げている。つまりこのクルマは、名実ともに最上級の911なのだ。
はじめ、GT3RSと同じ500馬力の自然吸気フラットシックスを積み、2ペダルの7速PDKではなく6速MTのみの設定で、さらにカーボンフェンダーやマグネシウムのルーフなどによりボディが約50kgも軽量化されたタイプ991の“R”が登場すると聞いたとき、正直背中がゾクッとした。
ポルシェの本拠地でじっくりとステアリングを握った
私の年代のレース経験者には、2ペダルのスポーツカーが些か(いささか)馴染まない。単なる好き嫌いではなく、自分の意思と手足を使ってブレーキングとギアダウンするその操作に、プロならではのスキルを披露できると考えているからだ。
同じパワーを持つクルマ同士なら、レースの勝敗を左右するのがもちろんブレーキングの勝負。トゥ&ヒールのテクニックが熾烈なバトルを制す鍵になる。
だが2ペダルのPDKになってからというもの、そうしたテクニックの差が最新のハードによって必然的に縮まってしまったのだ。
そんなことを考えながら、911Rに対面した。レースのホモロゲーションモデルとして初代911Rがデビューしたのは1967年。
そこからほぼ50年ぶりに復活した伝説のネーミングを受け継ぐ現代の911Rとは、いったいどんなポルシェなのだろうか。ドイツはシュトゥットガルトにあるポルシェの本拠地を中心に、一日じっくりと911Rのステアリングを握ってきた。
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