日産先進技術説明会2009 vol.1 EV(電気自動車の技術)編(1/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
今年の先進技術説明会はこの3ポイント
日産では2002年よりマスコミ向けに「先進技術説明会」を開催している。
場所は神奈川県横須賀市の追浜工場に隣接した、おなじみ「GRANDRIVE」だ。 同イベントでは、はるか先を行く自動車の未来像から、まもなく発売されるニューモデルに投入予定の現実的な装備まで、日産がチャレンジしているさまざまな最先端技術を、ひと足早くナマで体験させてもらうことができる。実は筆者も毎年、参加することを楽しみにしている。
今年度のポイントは、以下の3分野となっている。
● ゼロエミッションおよびEVの技術
● 燃費向上技術
● 次期型フーガに搭載予定の先進技術
では早速、EV関連の技術についてレポートしたいと思う。
ゼロエミッションおよびEVの技術 ~EV実験車試乗~
前回の2009年の先進技術説明会では、キューブをベースとしたEV実験車「EV-01/02」に試乗したが、今回の車両「EV-11」「EV-12」は、ティーダがベースとなっていた。
おりしも今回の説明会の直後の8月2日(日)、日産からEV「LEAF」が正式に公開されたわけだが、なんとシルエットがティーダにそっくり。おそらくEV-11/EV-12の中身は限りなくLEAFに近いんじゃないかと思う。
EV-11/EV-12では、EV専用プラットフォームに高剛性車体をはじめ、80kW・280Nmというスペックの自社開発高性能モーターや、高性能リチウムイオンバッテリーを採用している。 カットモデルを見ると、床下に総容量24kWhの薄いラミネートバッテリーを効率よく積んで、広い室内空間の確保と低重心を実現していることがわかる。
おそらく従来であればキューブほどの車高があったほうが好都合だったところ、ティーダ程度でも大丈夫になったということなんだろう。 ドライブして印象的だったのは、加速フィールが“官能的” (ちょっと大ゲサ!?)になっていたことだ。
キューブベースの実験車では、軽くアクセルペダルを踏み込むとドカーンと加速した。EVというのはけっこう速いものだと感心したのだが、逆に、それだけだったようにも思えた。
ところが今回のEV-11/EV-12は、ガソリンエンジンで「吹け上がり」とか「カムに乗る」といわれるような感覚が、モーターの味付けで表現されていたのだ。そこには確かに「ドライビングプレジャー」があった。
フットワークについては、車両重量がガソリンエンジン車に比べて相当に重いのは宿命だが、重心が低い位置にあるので、ドッシリと安定して走れるところはむしろメリットだ。ただし、回生のフィーリングの改善や、車重が増えることで増えてしまう制動距離の短縮など、制動にまつわる諸問題の克服が課題だろう。
また、EVとITとの連携を図ることで、遠隔操作やタイマーを駆使して、乗車する少し前にエアコンを作動させたり、電気代の安い夜間に充電したり、クルマから離れたまま充電量やエアコンのON/OFFなど車両状態をモニタリングできるほか、航続可能エリアのナビ画面表示、充電スタンド位置の自動更新など、EVに関する諸機能がより便利に使えるようになる。
実にこうした利便性の進化には、大いに期待したいところである。
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