人気のミニバンに更なるラインナップ”セレナAUTECH”(オーテック)を追加|NISMO(ニスモ)とAUTECH(オーテック)が日産スポーツブランド2本の柱として展開へ

あの”AUTECH”(オーテック)が日産のスポーツブランドに

日産の人気ミニバン「セレナ」といえば、つい先日スポーツモデルのセレナNISMO(ニスモ)が追加されたばかり。だが今回、また新たなスポーツモデルが追加されることが明らかになった。その名は”セレナAUTECH”(オーテック)

おっ!と思われた日産ファンの方も多いだろう。

AUTECH(オーテックジャパン)は日産のカスタムカー部門を担う会社で、1986年の創業以来「ライダー」シリーズなど様々なモデルを送り出している。実はこのオーテック社、先ほどのセレナNISMOを始めとするNISMOモデルの開発にも深く関わっているのだ。

2017年11月24日、「日本市場におけるNISMO及びAUTECHのブランド展開」記者説明会が開催された。会見では、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(NISMO)とオーテックジャパン2社の社長 兼 最高経営責任者であり、日産自動車のニスモ・ビジネス・オフィス代表でもある片桐 隆夫氏らが登壇。

セレナNISMOとセレナAUTECHに端を発する日産スポーツ系サブブランドの2本柱「NISMO」「AUTECH」の新展開が明かされた。

>>日産 新型セレナ ”セレナAUTECH”(オーテック) フォトギャラリー[画像111枚]

モータースポーツのDNAを継承するピュアスポーツ”NISMO”ロードカー

まず、日産におけるNISMOブランドの関わりについて紹介しておこう。”NISMO”の名を冠するロードカーシリーズは、フェアレディZやGT-R、ジューク、ノート、マーチ、さらに海外では日本未発売の大型SUVであるパトロールなど多岐に渡る。片桐社長はこのNISMOロードカーについて、日産が国内外で長年に渡って取り組むモータースポーツのDNAを継承する”ピュアスポーツ”だと表現する。

セレナNISMOは、日本におけるNISMOロードカーで6モデル目の展開。スポーティな内外装、足回りのみならずボディ補強を伴うハンドリングの改善、そしてECM(エンジン制御コンピュータ)やマフラー交換による加速感の向上など妥協のない姿勢で、背の高いミニバンとはいえ、走りを諦めていない点がポイントだ。

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職人技が生み出すプレミアムスポーティブランド”AUTECH”ロードカー

さて、それでは今回明らかにされた”AUTECH”(オーテック)ブランドとは、どんな立ち位置なのだろう。

NISMOとの違いについて片桐社長は”プレミアムスポーティブランド”とオーテックを定義する。

オーテックジャパンは30年以上の歴史の中で、高級内装の特別仕様車からピュアスポーツモデル、そして福祉車両(LV:ライフケアビークル)に至るまで、多品種かつ少量生産のカスタムモデルを中心に送り出してきた。

その土台となるのが、同社の職人たちが培ってきたクラフトマンシップにある。

オーテックの名を冠するロードカーは、同社が生み出す仕立ての良さや上質さを表現したプレミアムモデルとして今後誕生していくと説明する。

そしてその第一弾が、先にも記したセレナ オーテックだ。

”セレナAUTECH”(オーテック)とはどんなクルマ!?

”プレミアムスポーティ”というキャラクターでセレナNISMOと差別化

さて、気になるセレナ オーテックはどのようなクルマなのだろう。セレナNISMOとの違い、そして共通性についてひも解いていこう。

プレミアムスポーティブランドというDNAを持つセレナ オーテック。内外装のデザインには、そのオーテックらしさを表現する。外装では、細部まで凝った造りの専用のグリルやホイールを装備するほか、メタリックシルバー仕立てのアクセントを随所に配する。内装も同様に個性的かつ上質な素材を使用し、プレミアムスポーティを室内でも表現する。

また内外装の随所で象徴となるカラー、その名も”AUTECH BLUE”(オーテックブルー)を差し色に使用する。

日産自動車 専務執行役員 グローバルデザイン担当のアルフォンソ・アルバイザ氏はオーテックブルーについて「希少性と先進性を併せ持ったプレミアムアイコニックカラー」だと表現する。またNISMO RED(ニスモレッド)を用いるNISMOロードカーとは、こうしたところも対照的に仕立てられている。

ハンドリングや動力性能はNISMO共同開発、しかしチューニングの違いで独自性を表現

いっぽうでクルマの個性を際立たせるハンドリングや加速感については、例えばセレナの場合はNISMOと共同開発で設計された。

ボディ補強を伴うハンドリングの改善やECM・マフラー交換による加速感の向上などはセレナNISMOと共通性がある。プレスリリース等には明確な表示はないが、つまりセレナ オーテックもセレナNISMO同様の2リッターSハイブリッド搭載、ということになる。

しかしプレミアムスポーティというセレナ オーテックの方向性に合わせ独自でチューニングすることで、乗り味の違いにもこだわっているという。その象徴がタイヤだ。

セレナNISMOでは、ブリヂストンのPOTENZA Adrenalin(ポテンザ アドレナリン) RE003(205/50R17 93W)というスポーツ志向のタイヤブランドを選択しているが、会場に展示されたセレナ オーテックには、ミシュランのPILOT SPORT 4(205/50ZR17 93Y)を装着している。もちろんこのタイヤもスポーツ志向のタイヤだが、NISMOのポテンザとは方向性が異なり、プレミアムスポーティを標榜するセレナ オーテックのキャラクターに近いものとなっている。

発売は2018年春登場予定のセレナe-POWERと同時期か、そしてセレナ ライダーは継続販売!?

セレナ オーテックの発売時期は現時点では明らかにされていないが、片桐社長いわく「近日中には」とのこと。遠からずお目にかかれる日がやって来そうだ。

そういえば東京モーターショー2017会場で日産は、セレナのフルハイブリッド仕様であるセレナe-POWERを2018年春に発売すると発表していた。もしかするとセレナe-POWER登場のタイミングで、セレナ オーテックも併せて発売される可能性が高そうだ。

とすると、セレナ オーテックe-POWER、そしてセレナNISMO e-POWERの追加設定にも大いに期待したいところである!

他方、セレナに設定されるもうひとつのオーテックジャパン製カスタムモデル”ライダー”の処遇も気になるところ。片桐社長は「全てのライダーシリーズを切り替える訳ではない」とし、モデルによっては継続販売も匂わせている。

セレナ ライダーはアメリカンテイストのカスタムモデルであり、NISMOやオーテックとも違う方向性で根強い支持を集めている。セレナ ライダーもしばらくは併売されるものと思われる。

”ノート オーテック”や”エクストレイル オーテック”などの追加設定にも期待大

なおオーテックブランドはNISMOとは異なり、当初は日本国内での展開を予定する。発表会では明確な車名こそ挙げないものの、今後オーテックモデルをコンパクトカーやSUVなどでも展開していくとも明言していた。

現在オーテックジャパンが手掛けるプレミアムモデルとして”モードプレミア”グレードがコンパクトカーのノートやSUVのエクストレイルに設定されている。両モデルとも、ベースモデルとは異なる独自のキャラクターを確立していることから、今後一部改良などのタイミングで”ノート オーテック”や”エクストレイル オーテック”へ変更されていくことも予想される。

こちらも思いのほか早い2018年中の登場となっていくかもしれない。オーテックの次なる展開にも期待したい。

R32 GT-Rの部品を再生産へ|”NISMOヘリテージ”が活動を開始

日産、NISMO、オーテックの3社は部品サプライヤーと共同で「NISMOヘリテージ」を開始する。これは、日産のパフォーマンスカーをより長く乗ってもらうサポートする活動。まず第一弾として、今なおファンから支持を集めるR32型 日産 スカイラインGT-Rの「NISMOヘリテージパーツ」を発売する。

R32 GT-Rは1989年のデビュー。NISMOではこれまでもR32 GT-Rのレストア(旧車の復元・修復作業)メニューを用意するなど、歴史的モデルの維持に貢献してきた実績を持つが、初期モデルの生産開始からは既に28年が経過しており、欠品となっている部品も出始めている。今回NISMOヘリテージでは活動の一環として、R32 GT-Rの部品のうち製造廃止となった約80点を再供給する。

今後、再供給が難しい部品などは、リビルドパーツ(再生部品)やオーバーホール、代替品、あるいはNISMOチューニングパーツで置き換えていく方向だ。

さらにR32 GT-Rに続き、R33型・R34型の部品についても同様に展開をすすめていく予定となっている。

[レポート&Photo:トクダ トオル(オートックワン 編集部)]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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