日産、トヨタもビックリ!ポルシェが「超急速充電」発表でEVの常識を覆す(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:ポルシェ
電池メーカーの対応も変わった
今回取材したEV向け車載電池の国際カンファレンスでの各種発表で感じたのは、この業界ではすでに「ポルシェ350kw型充電ありき」の議論が進んでいることだ。
つまり、350kwの高出力がかかっても問題が起きないリチウムイオン二次電池を開発する動きが加速しているのだ。
ここで、日本にとっては大きな問題がある。350kwの急速充電を、ポルシェは欧米が進めるCCS(コンボコネクター方式)のみで採用しようとしていることだ。
そうなると、日本でミッションeは購入できなくなる。
その打開策として、テスラが同社独自の120kw型の直流急速充電方式で採用しているアダプター方式も考えられるが、ポルシェがそうした考えを持っていうかどうかは不明だ。
また、日本は中国とEV充電に向けた協議も進めており、中国国家規格のGBとチャデモとの技術的なすり合わせのなかで、チャデモの350kw対応も念頭に置いている。
このように、EVという商品の根幹である充電について、ポルシェの動向が世界市場に与える影響は計り知れない。
換言すれば、ポルシェを含む自社ブランドすべてに対して、EVシフトを提唱するフォルクスワーゲングループの戦略の底力を、日系メーカーが思い知らされているということだ。
[Text:桃田健史]
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