日産 GT-R NISMO・GT-R 2014年モデル 試乗レポート/河口まなぶ(2/3)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:島村栄二
プレミアムなGTカーとサーキットアタッカー、明確な2つの方向性を指し示す
これまでもGT-Rはいくつかグレードが存在していたが、メインとなるのはあくまでもノーマルモデルで、より豪華な仕様やよりレーシーな仕様はあくまでも派生という位置づけだった。またニュルのタイムアタックに関しても標準車で行なうことにこだわっていた。
しかしそうした文法は今回、変更となった。
まずノーマルモデルはメインではあるが、タイムアタック等はおこなわずサーキットからも離れ、とにかくロードカーとしての質を追求する方向になった。一方新たに設定した「GT-R NISMO」が、ノーマルとは異なるよりスパルタンな方向となり、サーキットやタイムアタックはこちらで担当することになった。
つまり今回のGT-Rはその役割がはっきりと分けられた。ロードカーはノーマル、サーキットはGT-R NISMOというように。
そして結論から先にいってしまえば、これによってノーマルは上質な走りを手に入れて「大人っぽくなった」わけだ。
おおげさではなく、欧州プレミアムスポーツに肩を並べるフラットな乗り味へと進化
しかも、その大人ぶりは驚きに値するレベルで、走り出した瞬間に「マジ!?」と言いたくなるほどの違いが即座に体感できるほど。おそらく次の言葉で多くの読者は「おおげさな」と思うだろうが、その乗り味走り味は 「メルセデス・ベンツやBMWを想わせるもの」になった。
いや、これホントの話。快適になったポルシェ911とガチンコで比べられるし、AMGやMにも匹敵する快適なライドだった。
高速道路での印象もひと言、 「スーパーフラット」 だった。日産 GT-Rってこんなに豊かで滑らかな乗り味を手に入れられるの? と。
本当にそんな感じなのだ、ノーマルは。そして一方のNISMOはというと…。
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