レクサスがいよいよ本格EVに挑む! 2025年のレクサス像を示唆する新型EVコンセプト発表
レクサスは2021年3月30日(火)、EV(電気自動車)のコンセプトカー「LEXUS LF-Z Electrified」を発表した。レクサスが考える近未来の電動化モデルを示唆するもので、2025年までに実現を目指す走りやデザイン、先進技術を織り込んだ。
EV専用プラットフォームを採用し、独自の四輪制御技術も投入
プレミアムブランドのEV化トレンドにレクサスもいよいよ追従か
トヨタの高級ブランドであるレクサスは、2021年3月30日(火)にレクサスのEV(電気自動車)コンセプトカー「LEXUS LF-Z Electrified(レクサス エルエフ・ゼット エレクトリファイド)」を発表した。
テスラを始め、BMWやポルシェ、ジャガーなど世界のプレミアムブランドがEVモデルの市販化を進める中、コンセプトカーとはいえ、ようやくレクサスも本格的なEV専用モデルの姿を現した格好だ。
レクサスの人気SUV「RX」と同じ長さだがフォルムは随分と流麗に
LF-Z Electrifiedは、バッテリーを床下に積むEV専用プラットフォームを採用。2005年登場のレクサス RX400h(2代目トヨタ ハリアーハイブリッド)以来、レクサスがハイブリッドモデルで長年培ってきた電動化技術と車両運動制御技術を融合し、新たに四輪駆動力制御技術「DIRECT4」を搭載する。
FF・4WD・FRと自在に駆動方式を変化することが出来るユニークな技術だ。
LF-Z Electrifiedのボディサイズは全長4880mm×全幅1960mm×全高1600mm、ホイールベース(前後車軸間の長さ)2950mm。車両重量は2100kgを想定している。
ちなみにレクサスで主力人気のSUV「RX450h」(ハイブリッド)のボディサイズが、全長4890mm×全幅1895mm×全高1710mm、ホイールベース2790mmで、全長はほぼ同等だが、それよりもホイールベースがグンと長く、車高も低い。
またボンネットからフロントウィンドウまでの距離も長く、スポーティで格好良いフォルムとなっている。しかも、割と現実味を帯びたデザインだ。後輪側の高出力モーターがもたらす走りの性能を示唆するデザインだとレクサスでは説明する。
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全固体電池などの次世代バッテリー技術については明かされず
最大出力400kW、最大トルク700Nm。搭載されるリチウムイオン電池の容量は90kWhで、航続可能距離は600km[WLTPモード値]。最高速度は200km/h、0-100km/h加速は3秒を見込む。
この性能については、現在テスラなど海外のプレミアムブランドが既に市販しているモデルに近いものだが、それだけに現在の技術の延長線上で早期の実現が見込まれる手堅い路線ともいえる。
現在トヨタで研究・開発が進められ、2020年代前半にも実用化を目指す大容量の次世代バッテリー技術「全固体電池」の搭載については、今回の発表には盛り込まれていない。
新技術のキーワードは「馬の手綱(たづな)」!?
馬を操るように操作出来るコックピット
インテリアには「Tazuna Cockpit(“手綱”コックピット)」が採用された。愛馬を手綱(たづな)1本で意思疎通し操るイメージから着想されたネーミングだ。
具体的には、視線移動や煩雑な操作をせずに、手元のステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイの連携でナビ・オーディオ・ドライブモードの選択などが出来るようになる。
これはコンセプトカーだけの話ではなく、今後の次世代レクサス車のインテリアデザインの設計思想にも反映されていく予定だ。
2025年には全車種に電動化モデルを設定
このように、レクサスが考える次世代向けの設計思想が細部に渡り込められているレクサスのEVコンセプトカー「LF-Z Electrified」。多くの新機能や先進技術、そしてデザインの方向性などは、それぞれ2025年までの実現を目指す。
なおレクサスでは、2025年までに100以上のEV、PHV(プラグインハイブリッド)、HV(ハイブリッド)等の電動車を含む、約20車種の新型や改良モデルを投入する。また2025年には全車種に電動化モデルの設定を完了させ、電動車の販売比率もガソリン車を上回らせる。
LF-Z Electrifiedのイメージや技術を投影したニューモデルが、今後続々と登場するのが今から楽しみだ。
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