夏場のカーエアコン、温度設定は何度が正解?家庭用エアコンとは違う落とし穴

梅雨が明け、夏真っ盛り!暑い日が続き、クルマのエアコンもガンガンかけてしまいますよね。そんな中、最近ガソリンの高騰が続き、少しでも燃料をくわないように、エアコンの温度設定や風量に気を遣っていませんか?

今回は、自動車部品メーカーのカルソニックカンセイが公開した真夏の車内クーラーの効果的利用法をご紹介します。家に設置するエアコンとクルマのエアコンは対策が異なること知ってましたか?勘違いしたままではもったいないです。今すぐ実践できる簡単対策術は必見です。

クルマのエアコンは、家庭用エアコン以上に強力だった!

家庭用エアコンは、冷房用で2.0kWクラスから4.0kWクラスまであります。一方で、カーエアコンは、ほとんどが4.0kW以上の能力を有しています。

室内の広さでくらべれば、クルマの方が断然狭いのですが、エアコンの能力は非常に高く、しかも熱交換器は家庭用の半分以下の大きさ。つまりクルマのエアコンの熱交換器は、高効率であると言えます。

室内用の熱交換器を比較すると、フィン(非常に小さい熱交換用の板)の大きさがまったく違います。クルマの部品はクルマの限られた空間に載られなければ意味がないので、搭載できない大きさなら、いくら性能が良くても採用されません。この厳しい条件をクリアするため、クルマの熱交換器は20年間で1/3の大きさになりました(エバポレータ※の場合)。

ではクルマのエアコンはどうして強力な能力を持っているのでしょうか?それは、住宅環境に較べ、断熱性が劣るからです。夏季、建物の室内で日射光が入る窓ガラスの近くに長時間座る人はいませんが、クルマではそういう環境で運転をしなければならないですよね。

※エバポレーター:膨張弁で減圧し低圧・低温になった冷媒で、空調風を冷却・除湿する熱交換器。クルマは住宅環境より狭い空間に何人も搭乗するため、呼気に含まれる水分で、窓が曇りやすい状態になる。これを防いで安全な視界を得るためと快適な温湿度空間をつくるために使われている。

家庭用エアコンとは違う最適な温度設定

●夏でも燃費を良くしようと、暑さを我慢してエアコンの温度設定を高くしてしまいがちですが、実はクルマに関して言えばこれは得策とは言えません。

家庭用エアコンは設定温度を下げるほど電力を消費します。このことから、カーエアコンも同様に設定温度の低い方が燃費が悪くなると思っている方が多いかと思います。しかし、これは間違いで、設定温度が低すぎても高すぎても同じくらい燃費に影響してしまうことがわかりました。

なぜ家庭用エアコンとクルマのエアコンで違ってくるのでしょうか。カーエアコンは、まず、吸い込んだ空調風を冷却・除湿し、その後、エンジンから発生している熱とこの冷たい空気を混合させることで温度調節(再加熱)をおこないます。内気循環の場合、これにより、設定温度が高いと、その室温の空気を再度0℃近くまで冷却するためにより多くのエネルギーが使われる(=燃費悪化)ことになります。

では一体何度がベストなのか。日本車は「25℃」、欧州車は「22℃」が温度設定の中心のため、エアコンはこの温度を基準にしておくのがオススメです。

また後部座席に冷風供給したい場合、中央にあるベント吹出口を後席に向けるのが最適です。車両の左右にもベント吹出口がありますが、サイドウィンドウガラスに接しながら流れていくため風温は高くなり、中央よりも非効率的になります。

ドライブ中の眠気防止のために、内気循環と外気導入に気を付けて!

渋滞で長時間車内にいたり、内気循環のまま運転していると、車室内のCO2(二酸化炭素)濃度が高くなり、眠くなることがあります。

快適な運転をキープするために、内気循環を使う時は、時々(30分に1回程度)外気導入をおこなうことをオススメします。ちなみに、欧州車は積極的に外気導入を使う仕様で、内気循環に設定していても、一定時間で自動的に外気導入になるものがあります。

また、車内のCO2濃度に限らず、眠気対策として気を付けておきたいのが食事のとり方です。みなさんもご飯を食べた後に眠くなった経験ありませんか?食事の後は、食べすぎると、インスリンが多く出て血糖値が下がり眠くなります。そして意外と知られていませんが、空腹でもやはり血糖値が下がり、眠くなってしまいます。適切な食事量で、血糖値を下げすぎないことが眠くなりにくいコツです。

とはいえ、運転中に眠くなったら眠るのが一番です!ただし、睡眠時間には注意が必要で、30分間以内がオススメ。これ以上眠ってしまうと、体温が低下し意識レベルが下がったままになってしまうそうです。

いかがでしたか?知ってて損はしない豆知識、夏のお出かけの際にぜひご活用ください。

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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