レクサス新型LC、1300万円の高級クーペがナゼ大人気に?
レクサスのラグジュアリークーペ「LC」がデビューしました。
ガソリンモデルは2016年1月に開催されたデトロイトショー2016で発表され、その2ヵ月後の3月にはジュネーブモーターショー2016でハイブリッドモデルが世界初公開されました。
ガソリン、ハイブリッドともに2017年3月16日に発売開始。1300万円からという価格にもかかわらず、発売から1ヵ月(4月16日時点)で月販目標の50台の36倍となる約1800台を販売し、好調に売り上げを伸ばしています。
コンセプトモデルの美しいデザインを量産車でも再現
2012年にデトロイトモーターショーで発表されたコンセプトカーLF-LCのデザインイメージをモチーフに、新開発プラットフォームによる骨格を活かすことで、走行性能とデザインが融合した独創的なデザインとしました。
低重心で低い全高とワイドな全幅でアグレッシブなスタンスを実現し、タイヤを強調するフェンダーの張り出しがクーペとしての機敏さを表現しています。さらに、各部位の表面は艶やかな曲面とシャープなラインで構成され、ラグジュアリークーペにふさわしいエレガントさな雰囲気をまとっています。
フロントは、躍動感のあるスピンドグリルを中心に、新開発の超小型3連LEDヘッドランプユニットと、泣いているようにも見えるL字型に発光するLEDクリアランスランプ(デイライト機能付)を配置することで、精悍でエレガントな表情を演出しています。
なお、コンセプトモデルのLF-LCの美しいデザインが、量産車となっても忠実に再現されている点が評価され、プロダクションカー・デザイン・オブ・ザ・イヤー2016を受賞しています。
ドライビングプレジャーと快適性が融合したインテリア
コックピットは、ドライバーとクルマの一体感を得られるドライビングポジションとし、ペダル配置、ステアリング傾角、シートのホールド性など、細部にこだわったレイアウトとしています。
ステアリングホイールは、握る位置に合わせて断面形状を緻密に変化させ、手にしっくりと馴染むよう配慮。パドルシフトにはマグネシウム素材を使用し操作性と高い質感によって、ドライビングプレジャーが高まります。
また、開放的なガラスパノラマルーフのほか、表皮にレザーやアルカンターラを採用し、触って感じる素材感や使うたびに深まる心地よさを、レクサス独自の感性をクラフトマンシップによる繊細で高品質なモノづくりで実現しました。
新開発GA-Lプラットフォームの採用による『より鋭く、より優雅』な走りの実現
プラットフォームは、レクサスのFRラインアップの基礎となる新開発GA-Lを採用しています。ボディの高剛性・軽量化に徹底的にこだわり、FR車が持つ本質的な魅力である優れた走りとデザインの実現に大きく貢献しています。
フロントミッドシップレイアウトを採用し、エンジンなどの重量物を車両中心近くに配置。さらに軽量のCFRPやアルミ部材の採用で重心高を下げるとともに、慣性モーメントを低減するとともに優れた慣性諸元を追求し、回頭性に優れた素直なハンドリングを実現しました。
ボディは高い剛性を確保することに加え、走行中のボディへの力の入力や変形特性にも着目し、フレーム全体のねじれ特性を均一化。コーナリング時の姿勢変化を滑らかにしています。
フロント・リアともに新開発サスペンションを採用。フロントのハイマウントマルチリンクサスペンションは、運転操作や路面からの入力に対し、より細かな動きをコントロールできるダブルジョイント式上下4本アーム構造を採用し、高い応答性を実現しました。さらに、アームを低く配置することで、21インチタイヤ装着や低いフード高を実現しています。
リアのマルチリンクサスペンションも、フロントと同様にジオメトリーの最適化や摩擦低減により、優れた安定性と乗り心地を両立させています。
タイヤは20インチ・21インチを設定。万が一パンクしても一定距離の走行が可能なランフラットタイヤとし、スペアタイヤが不要になったことによる軽量化に加え、クーペらしいスタイリングを実現しました。
世界初のマルチステージハイブリッドシステムなど先進技術を採用
マルチステージハイブリッドシステムは、レクサスのハイブリッドシステムに有段ギヤを組み合わせた世界初の機構です。高回転化したV型6気筒3.5リッターエンジンと走行用モーター両方の出力を制御することで、低速から力強い駆動力を生み出しパワフルな走りを実現しました。
加えて、低速域から高速域まで、システム効率の高い動作点を選択し、EV走行領域も拡大することで、エモーショナルな走りと燃費性能に優れた快適なクルージング走行を両立しています。
10段の変速制御とすることで、あらゆる走行シーンにおいて、ドライバーに忠実なエンジン回転数の変化や応答性の良いモーターアシストを可能とし、アクセル操作に連動したダイレクトな加速フィーリングを楽しめます。
ガソリンエンジン搭載車にはレクサスのハイパフォーマンスエンジンとして実績のあるV8 5リッター 2UR-GSEエンジンを採用しました。自然吸気エンジンに求められる優れたレスポンスと躍動的なエンジンサウンドを実現するとともに、直噴機構D-4Sやアトキンソンサイクル化などにより、燃費性能にも優れています。
エンジンサウンドは、「天使の咆哮」と呼ばれたLFAのスポーティかつ高揚感あるサウンドテイストを継承すべく、エンジン吸気脈動を利用したサウンドジェネレーターと、排気切りかえバルブにより、クルージング時の静粛性と加速時の迫力あるサウンドを両立させました。
新開発Direct Shift-10ATは、シフトチェンジの際の心地良いフィードバックと切れ味の良い変速を実現したほか、構成部品のアルミ化による大幅な軽量化と部品の小型化しています。また、アクセルやブレーキ、車両のG(重力加速度)から、ドライバーの意図を読み取り、最適なギヤを選択する新制御も採用しました。
価格(消費税込)
【ガソリンモデル】
LC500:1300万円
LC500 Lパッケージ:1300万円
LC500 Sパッケージ:1400万円
【ハイブリッドモデル】
LC500h:1350万円
LC500h Lパッケージ:1350万円
LC500h Sパッケージ:1450万円
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