トヨタ、2015年モータースポーツ活動計画を発表 ~2017年WRC参戦に向け始動~
2017年WRC参戦に向け始動
トヨタは、2015年のモータースポーツ活動および支援計画を発表した。
トヨタはモータースポーツ活動をクルマの持つ「夢」や「感動」をお客様にもたらす大切なものと位置づけ、TOYOTA Racing、LEXUS RACINGを通じて、各国や各地域に根ざしたモータースポーツ活動を展開する。また、GAZOO Racingを通じて、メーカーの枠を超え、様々なフィールドでクルマ好きを増やし、モータースポーツの裾野を広げることに取り組んでいく。
モータースポーツには、人やクルマ・技術を鍛えるというもう一つの大事な狙いがあり、これらの活動を通じて、そこで育った人材や得られたノウハウを、今後の「もっといいクルマづくり」に活かしていくとしている。
TOYOTA Racingでは、新たに2017年から「FIA世界ラリー選手権(WRC)」に参戦を開始。ヤリス(日本名:ヴィッツ)をベースとしたWRC参戦車を開発し、参戦に向けた準備を進めて行く。さらに、「FIA世界耐久選手権(WEC)」にも今後、参戦を継続。また、米国の「NASCAR」、国内の「スーパーフォーミュラ」へ参戦するほか、「ダカールラリー」へ参戦するトヨタ車体を支援する。
LEXUS RACINGでは、国内トップカテゴリーの「SUPER GT」へ参戦するとともに、カスタマーモータースポーツとして、LEXUS RC F GT3をグローバルに供給していく。
GAZOO Racingでは、人材育成を目的に2007年から社員チームでレース参戦を続けてきた「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に2015年も取り組んでいくとともに、新たに「全日本ラリー選手権」への社員チーム参戦、スーパー耐久シリーズでの社員メカニック参画など、人材育成の活動を加速していく。また、参加型のモータースポーツ「GAZOO Racing 86/BRZ Race」や「GAZOO Racing ワクドキ ドライビング!」など、走りを楽しむ場を充実するとともに、クルマ好きの夢の実現を支援するプロラリーストの育成支援プログラムを開設する。
今後も、トヨタはトヨタ関連会社とともに、モータースポーツ活動を通じて、「もっといいクルマづくり」を進めていくとともに、「クルマの話になると目の色が変わる」といったクルマ好きの気持ちにもっと応えていき、「クルマファンの拡大」につなげていく予定だ。
TOYOTA Racing
新たに2017年からFIA世界ラリー選手権(WRC)に、参戦を開始する。2015年は、ヤリスをベースとしたWRC参戦車をトヨタモータースポーツ有限会社(TMG)で開発し、実車テストを本格化させていく。
FIA世界耐久選手権(WEC)は、今後も参戦を継続。より本格的なハイブリッドシステムの使用が可能になった昨年は、新たに投入した「TS040 HYBRID」で8戦中5勝をあげ、マニュファクチャラーとドライバーの2部門で年間タイトルを獲得した。参戦4年目の今年は、さらにTHS-R(TOYOTA Hybrid System-Racing)に磨きをかけ、年間タイトルの連覇と伝統の第3戦ル・マン24時間レース(6月13日~14日:フランス ル・マン市)での初優勝を目指す。米国のNASCARについては、引き続きナショナルシリーズと呼ばれるトップ3カテゴリーに参戦する。9年目の今年は最高峰スプリント・カップ・シリーズで、初のドライバーズタイトル獲得を目指す。
2015年1月に南米で行われたダカールラリーでは、トヨタ車体参戦するトヨタランドクルーザー200が2年連続となる市販車部門ワン・ツーフィニッシュを達成した。
国内では、スーパーフォーミュラにおいて、昨年新規定に合わせた新エンジンRI4Aを投入し、ドライバーとチームの両タイトルを獲得した。2015年は、エンジン性能をさらに向上させ、タイトル連覇を目指す。また、SUPER GT GT300クラスには、ハイブリッドシステムを搭載したトヨタプリウスが参戦する。
1.FIA世界ラリー選手権(WRC)
実際に日常生活で使われる世界中の道で競われるWRCは、トヨタの「もっといいクルマづくり」を推進するために最高の舞台のひとつとであると判断し、参戦に向けた準備を開始する。
参戦車両は、ヤリス(日本名 : ヴィッツ)をベースとしたヤリスWRCで、TMGが車両及びエンジンの開発テストを担当する。
トヨタのWRC参戦は今回が2期目。第1期は1973年から1999年(休止年 : 1996-1997年)で、この間に、43回のWRCラリー優勝と3回の年間チャンピオンを獲得している。
<参戦車両概要>
参戦車両:ヤリス WRC(全長 3910mm×全幅 1820mm)
エンジン:1.6リッター直噴ターボ(グローバルレースエンジン規定に準ずる)
タイヤ:ミシュラン
2015年テストドライバー:ステファン・サラザン、 セバスチャン・リンドホルム、エリック・カミリ ※2017年参戦ドライバーは未定
2.FIA世界耐久選手権(WEC)
2012年より開催されているFIA公認の世界耐久選手権(全8戦)。ルマン24時間レースはシリーズ第3戦(6月13~14日)、日本での富士6時間レースはシリーズ第6戦(10月10~11日)として開催される。
トヨタは、TMGを本拠とするトヨタ・レーシングより、「TS040 HYBRID」を更に改良して参戦予定。全8戦に2台でのエントリーを申請中。
日本の東富士研究所で開発されたTHS-R(TOYOTA Hybrid System-Racing)は、昨年のV8ガソリンエンジンとモーター/ジェネレーターを前後に搭載した四輪回生/力行システムをさらに熟成させて臨む。また、この参戦活動で得られた先進ハイブリッド技術は、量産のハイブリッド車へと活かされることになる。
タイヤはミシュラン製を使用、昨シーズンにドライバーズチャンピオンを獲得したA.デビッドソン、S.ブエミ組は、中嶋 一貴を加えて「1号車」とし、また、A.ブルツ、S.サラザン、M.コンウェイ組が「2号車」として参戦予定。なお、中嶋 一貴はWEC全8戦に出場する。
3.NASCAR
米国トヨタ自動車販売(株)およびTRD-USAを通じ、引き続きNASCARのナショナルシリーズ全てに参戦する。
昨年に引き続きスプリント・カップ・シリーズおよびエクスフィニティ・シリーズにはトヨタ カムリを、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズにはトヨタ タンドラを投入。
タイヤは全カテゴリー グッドイヤー製を使用する。
<NASCAR スプリント・カップ・シリーズ参戦体制(チーム名/ドライバー)>
ジョー・ギブス・レーシング/No.11 デニー・ハムリン 、No.18 カイル・ブッシュ、No.19 カール・エドワーズ、No.20 マット・ケンゼス
マイケル・ウォルトリップ・レーシング/No.15 クリント・ボウヤー、No.55 ブライアン・ヴィッカーズ
5.全日本選手権 スーパーフォーミュラ
国内フォーミュラレースのトップカテゴリー。
直列4気筒2リッター直噴ガソリンターボエンジン(RI4A)を6チーム10台に供給する。タイヤは全車ブリヂストン製を使用。
2015年はTDP出身ドライバー 小林 可夢偉が国内レースに復帰する。
<参戦体制(チーム名/ドライバー)>
ペトロナス チーム トムス/No.1 中嶋 一貴、No.2 アンドレ・ロッテラー
コンドー レーシング/No.3 ジェームス・ロシター
キグナス スノコ チーム ルマン/No.7 平川 亮、No.8 小林 可夢偉
ケーシーエムジー/No.18 中山 雄一
レノボ チーム インパル/No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、No.20 アンドレア・カルダレッリ
プロミュー セルモ インギング/No.38 石浦 宏明、No.39 国本 雄資
7.ドライバー育成
・TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)
世界および日本のトップカテゴリーにおいて活躍できるレーシングドライバーの育成を目的としたプログラム。才能ある人材を発掘し、それぞれが実力に応じてステップアップできるシステムとして展開している。
・FTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)
世界および日本のトップカテゴリーにおいて活躍できるレーシングドライバーの発掘・育成と正しいドライビング教育によるモータースポーツ底辺の健全な拡大を目的に実施。本コース受講者の中から、優秀で将来性の見込めるドライバーに対し次年度以降のレース参戦の支援を行っていく予定だ。
・国内FIA-F4(エフアイエー エフ・フォー)
今年からエントリークラス フォーミュラ・カテゴリーとして開催される国内FIA-F4シリーズに参戦する若手ドライバーを支援する。7大会14戦開催。
LEXUS RACING
1.SUPER GT GT500クラス
国内レースのトップカテゴリー。2014年から直列4気筒2リッター直噴ガソリンターボエンジン(RI4AG)を搭載したLEXUS RC Fを投入。TRDを通じチーム支援を行う。
<参戦体制(チーム名/車両名/No./ドライバー/タイヤ)>
レクサス チーム ルマン エネオス/ENEOS SUSTINA RC F/No.6/大嶋 和也、国本 雄資/BS
レクサス チームウェッズスポーツ バンドウ/WedsSport ADVAN RC F/No.19/脇阪 寿一、関口 雄飛/YH
レクサス チーム ペトロナス トムス/PETRONAS TOM'S RC F/No.36/伊藤 大輔、ジェームス・ロシター/BS
レクサス チーム キーパー トムス/KeePer TOM'S RC F/No.37/アンドレア・カルダレッリ、平川 亮/BS
レクサス チーム ゼント セルモ/ZENT CERUMO RC F/No.38/立川 祐路、石浦 宏明/BS
レクサス チーム サード/DENSO KOBELCO SARD RC F/No.39/平手 晃平、未定/BS
2.カスタマーモータースポーツ
カスタマーモータースポーツの振興とLEXUSのスポーツイメージ向上のため、LEXUS RC FをベースとしたRC F GT3を開発し、グローバルに供給を開始します。初年度は日欧で合計3台を供給予定。国内ではSUPER GT GT300クラスにLM corsaがRC F GT3で参戦予定です。
LEXUS RACING ロゴマーク変更
LEXUSのスポーツイメージや“F SPORT”をグローバルに訴求するため、LEXUS RACINGのロゴを変更する。
GAZOO Racing
1.“もっといいクルマづくり”に向けた取り組み
GAZOO Racingは、トヨタの“もっといいクルマづくり”に向け、モータースポーツを通じた“人材育成”“車両開発(市販車への技術・技能のフィードバック)”に重点を置き、“レース”“ラリー”それぞれの分野でクルマの味づくりのための人材育成を推進する。そして、この人材育成の取り組みを通じて、クルマ好きのお客様に向けたGRMN、G'sといった走りの楽しさを味わえるモデルの商品化へとつなげる。
レース
・ニュルブルクリンク24時間耐久レース
5月14日(木)から17日(日)にかけてドイツで開催される第43回ニュルブルクリンク24時間耐久レースに、LEXUS LFA Code Xと新たにLEXUS RCを投入し、2台体制で挑戦する。
トヨタは、2007年からGAZOO Racingの取り組みとして、ニュルブルクリンク24時間耐久レースに挑戦し、「クルマの味づくり」のための人材育成を推進してきました。9年目の参戦となる今回も、車両製作からレース参戦までを一貫してトヨタ社員のエンジニア・メカニックが務め、クルマの製品開発に関わる人材を鍛えることで、「もっといいクルマづくり」の深化を図る。
<参戦体制(チーム名/参戦車両/ドライバー)>
Team GAZOO Racing/LEXUS LFA Code X/影山 正彦、石浦 宏明、大嶋 和也、井口 卓人
Team GAZOO Racing/LEXUS RC/木下 隆之、佐藤 久実、蒲生 尚弥、松井 孝允
・スーパー耐久シリーズ
86で参戦する“トムススピリット”に2012年から協賛支援してきたGAZOO Racingは、本年も支援を継続し、“GAZOO Racing SPIRIT 86”で参戦する。また、新たに人材育成・車両開発のための技能伝承を目的としたトヨタ社員メカニックの派遣を進める。なお、GAZOO Racingドライバーの影山 正彦監督、井口 卓人選手、蒲生 尚弥選手、松井 孝允選手の体制でシリーズ全6戦に挑む。
ラリー
・全日本ラリー選手権
国内最高峰のラリー選手権に“Team GAZOO Racing”として参戦。
人材育成・車両開発のための技能伝承を目的にトヨタ社員がメカニックとして、車両開発からレース参戦まで一貫して参画、 2015年年央を目標に参戦を開始する。
<参戦体制(チーム名/参戦車両/ドライバー/コ・ドライバー)>
Team GAZOO Racing/GAZOO Racing Vitz Turbo/未定
“クルマ好き・クルマファンづくり”に向けた取り組み
「クルマを操る」「クルマで走りを楽しむ」といったクルマ本来の魅力を楽しんでもらう場を、全国の地域やサーキット等と連携し提供。本年は、ワンメイクレースをはじめとした参加型モータースポーツへの挑戦を目指す方々に向けた支援を充実させる。
1.ワンメイクレース「GAZOO Racing 86/BRZ Race」「GAZOO Racing Netz Cup Vitz Race」
ナンバー付車両で参戦できるレースとして開催。「GAZOO Racing 86/BRZ Race」は、さらに多くのクルマ好きに参加してもらえるよう、本年より“プロフェッショナルシリーズ”と“クラブマンシリーズ”の2シリーズ構成に変更し、規則も一部見直した。
2.TRDラリーチャレンジ
クルマ好きが手軽にエントリーできる「TRDラリーチャレンジ」に2015年度も引き続き協賛支援していく。また、イベント協力や情報発信などを通じて、ラリー振興・地域貢献を目指す。
3.GAZOO Racing チャレンジプログラム
モータースポーツへの夢を応援するプログラムを「レース」「ラリー」の各分野で予定している。
レース:アマチュアレーサーのステップアップ支援として「GAZOO Racing 86/BRZ Race」クラブマンシリーズ上位者に、参加型モータースポーツの最高峰「スーパー耐久シリーズ」への参戦機会を提供するプログラムを開始する。
ラリー:世界で活躍するラリースト育成を目指し、トミ・マキネン氏協力のもと、日本人若手ラリーストを対象に支援するプログラムを実施する。
4.「GAZOO Racing ワクドキ ドライビング!」「GAZOO Racing スポーツドライビングレッスン」
参加者に、クルマの「走る」、「曲がる」、「止まる」の基本操作をより深く理解してもらうほか、サーキット走行をもっと身近に体感してもらえるよう、初心者でも安全にクルマを楽しめるプログラムの提供を推進する。2015年は「サーキットを走ろう!」シリーズを全国各地で13回開催するほか、東京お台場にあるメガウェブなど、より身近な場所で、フルブレーキやスラローム走行などを体験できるプログラムを開催する。また、スポーツ走行の更なる上達や、86/BRZ Raceなどへの参戦を目指すお客様のためのステップアッププログラムとして、「スポーツドライビングレッスン」も、全国のサーキットで8回開催する。
a. ワクドキ ドライビング! フルブレーキ/スラローム体験(クルマの「走る」、「曲がる」、「止まる」に伴う挙動が体感できるプログラム)
b. ワクドキ ドライビング! サーキットを走ろう!(本格的なサーキット走行体験プログラム)
c. スポーツドライビングレッスン(86/BRZ Race参戦などに向けたステップアップのためのレッスンプログラム)
5.クルマ好き・クルマファンとの交流の場づくり
実物のクルマを前に、クルマ好き同士が語り合い、夢や希望、楽しさをつなげ合う場所や機会を広げる取り組みを推進する。
・「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」
レースカーから自慢の愛車まで、様々なクルマが集うクルマ好き、クルマファンの祭典。本年も、11月に富士スピードウェイでの開催を予定している。
・国内カスタマイズカーショーへのGAZOO Racing出展
毎年1~3月に開催される、東京オートサロンなどの国内カスタマイズカーショーにGAZOO Racingブースを出展し、GRMNやG'sなどのコンセプトカーを目の前に、クルマ好き・クルマファンとの交流を図るとともにユーザーの声を商品企画に反映する。
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