フルモデルチェンジした新型ノアと新型ヴォクシー、種類が多くて迷っちゃう!? 3つのボディタイプを徹底解説
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:島村 栄二・TOYOTA
トヨタは2022年1月13日(木)、主力Mクラスミニバン「ノア」と「ヴォクシー」をフルモデルチェンジした。販売チャンネル統合に伴い、兄弟車が整理されつつある昨今のトヨタ。従来型(3代目)から追加された「エスクァイア」は1代限りで廃止されたものの、ノアとヴォクシーは新型でも継承された。さてその違いはどこにあるのだろう。
エアロボディと標準ボディが選べる新型ノアに対し、新型ヴォクシーはエアロ仕様のみの設定だが、デザインはノアのエアロよりさらにアグレッシブだった! そんな3モデルの違いについて改めて整理してみよう。
プラットフォームからハイブリッドユニット、先進運転支援機能に至るまで全てをバージョンアップした新型ノア/ヴォクシー
ミニバンの主力車種とされるトヨタ ノア/ヴォクシーがフルモデルチェンジを受けた。
2020年5月以降のトヨタでは、すべての販売店がトヨタの全車を扱うので、基本的には姉妹車を廃止する方針だが(タンクは廃止されて今はルーミーのみが残る)、ノア/ヴォクシーは両方ともに設定された。
廃止されたのは、先代型(3代目)のみに存在する第三の兄弟車「エスクァイア」だけだ。ノア/ヴォクシーについては、先代型の販売が好調なので、4代目の新型モデルでも姉妹車の関係は存続させる。
新型ノア/ヴォクシーのプラットフォーム(車台)は、TNGAの考え方に基づく新しいタイプ(GA-Cプラットフォーム)になり、パワーユニットも設計の新しい2リッターと、モーターやバッテリー、制御ユニットなどを刷新した1.8リッターハイブリッドに変更された。
衝突被害軽減ブレーキ(プリクラッシュセーフティ)も新しく、運転支援機能も加えている。
新型ノア/ヴォクシーのボディタイプは全部で3つ
ヴォクシーの標準ボディ、実は先代のモデル末期にひっそりと廃止されていた
ボディタイプは従来と同じ。新型ノアでは標準ボディとエアロボディの2種類の仕様から選べる。
いっぽう新型ヴォクシーは、エアロボディのみの設定だ。なお先代ヴォクシーでは2020年5月の一部改良時に標準ボディを廃止していた。
まずはそんな3モデルの違いを改めて整理してみよう。
新型ノア/ヴォクシーのデザインは三車三様な個性の競演だ!
新型ノア/ヴォクシーのボディタイプは、前述の通り3種類に大別される。
ノアはエアロ仕様の典型的なデザイン。ライバルのセレナ ハイウェイスターを意識している面もある。
いっぽうノアの標準ボディは質感を重視したデザインだ。
そしてエアロ仕様のヴォクシーは独創的であり、好みがわかれるところである。
ボディサイズは全車共通で、全長は4695mm、全幅は1730mmだ。先代型では標準ボディが5ナンバーサイズ、エアロボディは3ナンバー車(車幅に加え全長も長かった)だったが、新型ではノアの標準ボディ、ノアのエアロボディ、ヴォクシー(エアロボディのみ)ともに全車が3ナンバー車になる。
フルモデルチェンジで床面が上昇!? 乗降に便利な機械仕掛けのステップを安価で設定
新型ノア/ヴォクシーの居住空間の床面は、先代型に比べると少し高い。スライドドアの部分で測ると、先代型は360mmだが、新型は380mmになった。
そこでユニバーサルステップをオプション設定している。スライドドアを開くとサイドステップが張り出すが、電動式ではなく機械式だから、オプション価格は3万3000円と安い。ステップの地上高は200mmで、奥行寸法は180mmを確保したから足を乗せやすい。
ADASの機能を有効活用した「安心降車アシスト」が便利過ぎた!
また後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットモニターを13万4200円でオプション装着すると、安心降車アシストも備わる。
電動スライドドアを開いている最中に、後方から車両や自転車などが接近すると、警報を発してスライドドアを停止させるというものだ。
同様の機能はレクサス 新型NX(ヒンジドア車)で初採用されたが、スライドドア車としてはトヨタの新型ノア/ヴォクシーが最初となる。
次回はミニバンで最も重要視される内装や室内空間の使い勝手についてご紹介!
フルモデルチェンジした新型ノア/ヴォクシーの徹底解説、今回は3種類あるボディタイプについて紹介した。
次回はミニバンで最も重要視される室内空間の広さや居心地といった面から詳しくレポートしていく。こちらもお楽しみに。
[筆者:渡辺 陽一郎/撮影:島村 栄二・TOYOTA]
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