スバル XVは価格・装備を考えると未だコスパ最強のモデルだった! そして新型XVに期待したいのはプラグインハイブリッドだ
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:島村 栄二
カローラクロスなどステーションワゴンやハッチバックモデルをベースとしたクロスオーバーSUVが人気を博しているが、この市場に古くから参入しているのはスバル XVである。現行モデルは2022年で5年目を迎えるとあって、まもなくのフルモデルチェンジが期待されている状況である。だが、ライバルが増えた現在でも未だ魅力が衰えていないのも事実である。そこで今回はスバル XVの魅力を改めてご紹介するとともに、新型XVの仕上がりを予想していこう。
スバル XVがマイナーチェンジを実施! 快適装備を向上へ
スバルのクロスオーバーSUVであるXVが2021年12月16日(木)に一部改良を実施した。スバルの各モデルはデビュー1年目のモデルはA型となり、毎年の改良ごとに型式のアルファベットが進んでい行くのが恒例となっている。ちなみにXVは今回の改良でアプライドがF型となる。
一部改良の内容はファブリックシート仕様モデルの前席にシートヒーターの標準装備化。ボディカラーの見直し、ドレスアップされた特別仕様車の設定と、走行性能などには手が加えられていない。
スバル XVの魅力は乗降性と視認性の高さ! 先進安全装備もクラストップレベルの充実度にあった
現行インプレッサは2022年で登場から6年、XVも5年とそろそろフルモデルチェンジされても不思議ではない時期である。短時間ながら最新モデルに乗る機会があったのだが、未だ魅力あるクルマなのを再認識した次第だ。
試乗したモデルはXVの最上級グレードで、2リッター水平対向NAエンジン+CVTの中に小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドモデルのアドバンス スタイル エディションであった。
XVの大きな魅力はちょうどいいサイズのクロスオーバーというポジションである。そしてクロスオーバーらしい乗降性と視界の良さ、4WDに加えアイサイトや歩行者エアバッグをはじめとした安心・安全性の高さといった総合的な商品力の高さである。
XVのネガティブポイントは2つ! 燃費と足まわりだ
乗ってみるとeボクサーは燃費や動力性能にハイブリッドらしさがあまり感じられないのと、ちょっとした悪路を走った際に「もう少しサスペンションがしなやかに動いてくれれば」という印象はあった。
しかし、この2点以外に不満点はなく、登場から時間が経っている割には古さも感じずよくまとまっており、オススメしやすいクルマに仕上がっていることには感心した。
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スバル XVが人気のワケは価格設定にアリ
XVが人に勧めやすいクルマなのは「価格がリーズナブル」という要素も大きい。とくに2リッターeボクサーのアドバンス スタイル エディション(295万9000円)は内容に対しリーズナブルで、登場から時間が経っているので購入条件。つまり大幅な値引きなどいった好条件に恵まれる可能性もあるのだ。
また、インプレッサとXVで迷った際には筆者のイメージではあるが「FFならインプレッサ、4WDならXV」といった棲み分けが明確だと感じる。ただ、2リッターの水平対向4気筒NAを搭載するインプレッサスポーツSTIスポーツは4WDだとリアがより落ち着いており、好印象のため、4WDがオススメという矛盾もあるが。
新型XVはレヴォーグと同じフルインナーフレーム構造を採用! 電動化も加速へ
近い将来にフルモデルチェンジが実施される時期になったインプレッサとXVの新型モデルへの展望も考えてみたい。
車体に関しては現在BRZ以外のスバル車が使うSGP(スバルグローバルプラット)+フルインナーフレーム構造のボディとなるレヴォーグや新型レガシィ アウトバックを筆頭に現在のスバルの勢い、雰囲気から現行モデル以上の仕上がりとなるのは間違いない。
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北米仕様のプラグインハイブリッドモデルを新型XVに採用か!?
そしてもっとも期待したいのは「燃費の向上」だ。先日、豪雪地方の走行距離の多い方からエクストレイルハイブリッドから買い換えるクルマを相談され、「XVはサイズもピッタリでいいんだけど、走行距離が多いと燃費が」という話になった。
このことを思い出すと、新型インプレッサとXVに求めたいのは燃費向上のための、本格的なハイブリッド化だ。
具体的にはサイズの小型化や熱効率の向上など、電動化への対応も想定されていると思われるレヴォーグとフォレスターに搭載されている1.8リッターターボのCB型エンジンをNAとする。そしてXVのアメリカ仕様となるクロストレックに設定されている、プラグインハイブリッドの追加である。北米仕様のプラグインハイブリッドモデルの大まかな構成は、スバルのエンジンに縦置き化したトヨタ式2モーターハイブリッドを組み合わせている。4WDのためリアの駆動はモーターではなく、プロペラシャフトを使ったオーソドックスな構造でとなっている。
いずれにしても新型インプレッサとXVにも「派手さはないけど、頼りになる」というよきDNAが引き継がれることを期待したい。
【筆者:永田 恵一】
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