ダイハツ ムーヴ&ムーヴカスタム燃費レポート|NAとターボの実燃費を徹底比較!(2/5)
- 筆者: 永田 恵一
ムーヴ&ムーヴカスタム実燃費レポート|高速道路編
・ダイハツ ムーヴ 高速道路での実燃費:24.8km/L
・ダイハツ ムーヴカスタム 高速道路での実燃費:22.6km/L
高速道路での燃費はNAエンジンを搭載するムーヴが24.8km/Lを記録した。この結果は、軽ハイトワゴンカテゴリの中では最良値となるものだった。その要因としてはアクセルを全閉にした時の空走感が強い(転がり抵抗が小さい)点が考えられる。
ターボエンジンを搭載したムーヴカスタムは、ムーヴの約10%落ちとなる22.6km/Lを記録した。NAエンジン搭載車に対する燃費の低下は動力性能の向上、ゆとりを考えれば十分納得できるものと断言できる。さらにムーヴの場合はNAエンジンとターボエンジンの差額が装備内容を揃えて考えるとおおよそ10万円とかなり小さい。
さらに、軽自動車のターボ車は希少価値が高く車を処分する際の査定も期待できるため、売却時の差額はさらに縮まる可能性も高い。長い目で見たお買い得感は非常に強いので、予算との相談もあるにせよターボ車を積極的に勧めたい。
高速道路実燃費まとめ | ||
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高速道路実燃費 | カタログ燃費 | |
ムーヴNA | 24.8km/L | 31.0km/L |
キャストスタイルNA | 21.9km/L | 30.0km/L |
ワゴンR NAマイルドハイブリッド | 23.8km/L | 33.4km/L |
デイズNA(2016年テスト) | 23.0km/L | 25.8km/L |
N WGN NA(初期型) | 23.8km/L | 29.2km/L(当時) |
ムーヴカスタムターボ | 22.6km/L | 27.4km/L |
NAエンジンは2人までなら、高速道路でも不満はなさそう
高速道路編では主にマイナーチェンジしたムーヴの動力性能についてお伝えしよう。
ムーヴの動力性能はNAエンジンを搭載する軽ハイトワゴンとしては平均レベルといったところで、2人乗車までであれば自動車専用道路などの本線合流、追い越し加速といった瞬発力を求められる場面、高速道路でも不満やパワー不足を覚えることは少ないだろう。
大きなものではないが、敢えて不満を挙げるなら高回転域まで回した時のエンジン音が、ホンダやスズキの軽自動車に比べるやや耳障りな点くらいだろうか。まあダイハツの軽自動車用三気筒エンジンは改良こそ積み重ねられているものの、登場から10年以上経つものということもあり(エンジンの登場は05年12月のミライースの前身となるエッセの時だ)、そろそろ新しいエンジンを投入すべき時期なのかもしれない。
なお100km/h走行時のエンジン回転数は2600回転程度であった。
そして、当初話題になったパワーモードはなかなか有効だった。というのもNAエンジン搭載車の軽自動車は進化著しいのは事実ながら、その反面動力性能が限られているというのも否めない。
そこを高速道路の本線合流や追い越し加速、流れが速い深夜早朝の幹線道路での加速といった場面でパワーモードをオンにすると、アクセル開度をそれほど深くせずスピードが乗るので、パワー不足を感じることなく交通の流れに乗れて便利だった。
こういった装備はマネージメントが電子制御になっている現代の車ではほとんどコストアップなく付けられる装備なので、非常に賢いものに感じた。
ターボエンジンは動力性能に問題はないが・・・
ターボエンジンを搭載するムーヴカスタムRS”ハイパーSA3”の方は、「排気量を1000ccくらいに増やしたような印象」といったところでやはり動力性能に余裕があり、乗っていて楽である。ただ4000~5000回転以上のパンチやパワーは、軽自動車の64馬力規制で抑えているせいなのか薄い。これは、ほぼすべてのターボ付き軽自動車に共通して言える特徴だ。
またムーヴのターボエンジン搭載車は、パドルシフトのないCVTながら、レッドゾーンまで回転が上がると疑似的に有段ATのようにシフトアップしていくのも特徴といえる。
なおムーヴカスタムの100km/h走行時のエンジン回転数は、意外にもムーヴよりも僅かに高い2700回転程度であった。これはターボエンジン搭載車のファイナルギア(最終減速比)がNAに対し5%ほどローギヤード(加速重視)のものになっているためだろう。
NAエンジン搭載車で非常に有効に感じたパワーモードは、ターボエンジン搭載車は動力性能に余裕がありアクセルを深く踏む機会も少ないため、あまり必要性は感じなかった。
他にも、ペースが遅いとロードノイズが、ペースが速いと風切音が大きいため、結果的にエンジン音がほとんど聞こえず、高速道路での静粛性はNAエンジン搭載車もターボエンジン搭載車もほぼ同等であった。
クルーズコントロールが選択できないのはマイナス点
ムーヴのターボエンジン搭載車で不満なのはクルーズコントロールの類の設定が一切ないことだ。もちろん「軽自動車にそんなものが必要あるのか」という意見もあるだろう。
しかし現在の他社の軽自動車を見てみると、新型N-BOXではホンダセンシングの機能の一部として一定速設定型のクルーズコントロールどころか先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールが全グレード標準装備になっている(30km/hになると機能を停止するものの、軽自動車としては信じられないほどの豪華装備だ)。ライバルであるスズキは、ワゴンRのターボエンジン搭載車、ハスラーのターボエンジンを搭載する特別仕様車に、日産&三菱もデイズ、デイズルークスのターボエンジン搭載車に通常の一定速設定型のクルーズコントロールの設定がある。
という状況下にも関わらず、ダイハツの軽自動車ラインナップにおいてクルーズコントロールが装備されている、ないしはオプションで選択できる車種は存在しない。
クルーズコントロールは、一定速設定型でも交通量の少ない高速道路や自動車専用道路を一定のペースで走る際には大変便利な装備であるし、付いていると不思議とどんな車でも高級に感じさせる効果も持つ。その上、現代の車であれば前述したムーヴのパワーモードと同様にほとんどコストアップなく付けられる装備だ。それだけにムーヴを含めたダイハツの軽自動車も、せめて楽に長距離ドライブができるターボエンジン搭載車にはクルーズコントロールの設定を強く望みたい。
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