トヨタ マークX 500km実燃費レビュー【vol.1 0-100km】(1/2)

緊張感なく、構えずに運転できる乗り易さ

まだ暗さが残っている早朝に、「トヨタ マークX 250G」で都心を抜け出した。

東京タワー前から走り始め、芝公園ランプから首都高速湾岸線に乗って、横浜方面へ向った。2009年秋にフルモデルチェンジを受けたマークXにはメディア向け試乗会をはじめとしてこれまでに何度か乗っていたが、今日は、だいぶ印象が違う。スゴくいい感じなのだ。

路面の凹凸や舗装の荒れ具合などを熟知している走り慣れた道を、マークXは自分のクルマや他のクルマでの場合よりも柔らかく、しっとりとした乗り心地で走り抜けていく。

あれっ？試乗会で乗った時と全然違うじゃん！？マークXって、こんなに乗りやすくって、乗り心地が良かったんだ。驚いた。

それだけではない。何度か運転したことがあるとはいえ、パッと乗って、何の違和感も感じさせずにスンナリとフィットしてくる、この“構えない”感じは何なのだろう。

新しいクルマに乗る時には、どんなクルマでも期待と心配とが混ざり合った緊張感が伴うものだ。

こちらもその緊張感の向こう側に、新しいクルマの姿を探ろうとするのだが、肩透かしを喰らってしまった。乗りやすくて、構えずに運転できるのなら結構なことじゃないか！？そんな反論が聞こえてきそうだが、まったくその通り。

乗り心地が良くて、馴染みやすいクルマが悪いわけがない。でも、マークXの前身にあたるマーク2の黄金時代を知る世代としては、ちょっと複雑な気分になって来るのだ。