ついに飛行機エンジン搭載!?クレージー過ぎるアメリカンカスタムカー6選【SEMAショー2017】

  • 筆者: 加藤博人
  • カメラマン:加藤博人

航空機用星型エンジンに載せ替えてしまったクルマPlymouth Air Radial Truck

全米中から様々なカスタムカーが集まるSEMAショー。今回は、いかにもアメリカらしい”クレージー”なカスタムカーを紹介しよう。

全ての市販されている4輪自動車は(恐らく)自動車用エンジンを搭載しているだろう。だが、このトラックだけは違う。1931年型プリマスPT81に航空機用のエンジンを載せてしまったのはコロラドにあるColorado Auto&Parts。1959年に創業され、40エーカーもの広大な敷地を持つ自動車用部品店である。

使用されたPT81は30年前に客から購入し、ずっと敷地内に放置されていたものであるという。

その車体に1954年型セスナ195から取り外された航空機用12.4リッター7気筒ラジアル(星型)エンジンのJacobs R-755-A2を搭載してしまったのだ。

さらに、このPT81をより航空機に近づかせるために、内装も全て航空機のコックピット風にカスタムを実施した。

シートはエンジンのドナーとなったセスナ195から貰い受け、操縦桿の形をしたステアリングもきちんと操舵できるのである。外装は剥き出しのジュラルミンをイメージしており、両側面に航空機の翼端灯の色である緑と赤のライトを装着。

燃料に関しては航空機用燃料を使用しており、容量は15ガロン。1ガロンにつき約1ブロック(100-200m前後)しか走れない燃費となっている。

制作期間は約1年半かかったとのこと。また、このトラックと付随するカスタムされた航空機用タグもあり、トラックをイベント等などで牽引するために使用される。

>>アメリカンクレイジーなカスタムカーを画像で見る(画像66枚)

シボレーがトラック製造100周年記念の一環として1967年型C-10を現代風にカスタム

シボレーが最初のトラック、モデルTを1918年に発売してから2018年で100年。それを祝賀するためにシボレーは当時のデザインのエンブレムをあしらったシルバラードLT1Z71とコロラドZ71の特別仕様車をリリースした。

ボディの塗装にはCentennial Blueという深みのある青を使用。そしてシボレーは100周年を祝うためのカスタムをもう一つ用意した。それが1967年型シボレC-10の現代風カスタムである。

パーツはシボレーが用意するシボレーパフォーマンスのラインナップから採用されている。エンジンは405hp、430lb-ftを発生させる5.7リッターZZ6エンジンに載せ替えた。よりスポーティーな雰囲気を醸し出すために、ピックアップトラックの特徴でもある高い車高を落とし、ベッド部分も一部切り落としている。

足回りには電子制御4速オートマティックトラスミッション4L65-Eにより駆動する20インチのホイールと、より現代のスポーツ性能を引き出すためにディスクブレーキを採用。エンブレムは実際に販売される100周年記念仕様車と同じく、100年前のデザインのエンブレムが使用されている。

もしもあの名車が現代に蘇ったら?カマロベースのファイアーバードトランザム

1967年の販売開始から2002年の販売終了まで、多くのファンを虜にしたポンティアックファイアーバードトランザム。プラットフォームはカマロと共通しており、新しいZetaプラットフォームを採用した5世代目のカマロが2009年に発表された時に復活が期待されたが、翌年にポンティアックはGMから廃止された。

だが、フロリダに本拠地を置くTrans Am WorldwideがGMからライセンスを受け、2012年に5世代目カマロをベースに現代版ファイアーバードトランザムを製作。そして、昨年からAlphaプラットフォームを採用した新型カマロが発売され、それに伴い今年、Trans Am Worldwideは6世代目カマロをベースとした新型『現代版ファイアーバードトランザム』をリリースした。

ベースモデルである“The Outlaw”はカマロの純正エンジンである6.2リッターV8LT1エンジンにマグナソン製スーパーチャージャーを搭載。さらに、750hpもの出力を誇る自然吸気7.4リッターモデルにアップグレードすることも可能である。

限定モデル“455Trans AmSuper Duty”には15インチのブレンボブレーキが搭載されており、6速MTか8速ATが選択できる。Super Dutyモデルは50台限定の製造となる。

これぞUSA!自動車と戦闘機のカッコ良いコラボレーション!

アメリカ合衆国という大国の大きな象徴の一つでもあるアメリカ合衆国軍。一度街中を歩けば“Support Our Troops!(私たちの兵を支援しましょう!)”という看板などを見掛けるほどだ。

そしてその中でも人気度が高いのが彼らの空軍、アメリカ合衆国空軍である。初の航空機が1903年にノースカロライナ州キティホークにて空を翔んで以来、様々な戦いや戦争、紛争などにアメリカ合衆国の航空機が投入されてきた。それ故、所謂「名機」と呼ばれる航空機は数多く存在し、とても人気は高い。

合衆国空軍が保有する「最強」のステルス戦闘機、「ロッキード・マーティンF-22ラプター」もその例外では無い。そしてこの度、アメリカで一番売れている四輪車の「フォードF-150」と、「ロッキード・マーティンF-22ラプター」の「陸」と「空」それぞれのハイパフォーマンスマシンが合わさり、「フォード F-22 F-150ラプター」が制作された。

フォードは今までも「フォード・マスタング」と第二次世界大戦期「最強」のレシプロ戦闘機「ノース・アメリカンP-51マスタング」がコラボレーションした車両などを制作してきた。性能面では様々な部品がアップグレードされており、出力は95hp上がり545hp、トルクは203N-m上がり894N-mとなっている。

外装にはグレーとブラックの塗装に大きく「F-22」の文字が書き込まれており、フロントグリルはF-22の前のシルエットを模ったデザインとなっている。さらに、ドアミラー部分には左右両方に翼端灯色(緑と赤)に塗られたF-22のシルエットが施されている。

ルーフにはあの有名なKC製130万カンデラのLED照明が取り付けられており、ライトの蓋にもシルエットと”F-22Raptor”の文字が。荷台のあおりにも”F-22”の文字がエンボス加工されており、全体ではっきりとF-22ラプターのパワーを感じることができるデザインとなっている。非常にカッコ良い仕様となっており、読者の中には「欲しい!」と思われる方もいるだろう。だが残念!この車両は既に7月に開催されたオークションにて30万ドル(約3400万円)で落札されたのである。

フォードはこの車両で得た金額を全額、空を目指す若者を支援するプログラム“EAA YoungEagles”に寄付している。

ROUSHが最強レシプロ戦闘機P-51マスタング仕様のマスタングを発売!

先ほど紹介したF-22とコラボしたF-150ラプターは1台限りの車両だが、ROUSH(ラウシュ)からは51台限定で実際に販売されるモデルがある。”ROUSH P-51 Mustang”は第二次世界大戦にて活躍したP-51マスタングに敬意を払い、車のデザインなどをP-51モチーフにしたもの。

しかもこの車両は51台限定で実際に購入可能であり、価格はベース車両プラス45,000ドル(約460万円)となっている。性能面に関してはROUSHの2.3リッタースーパーチャージャーを搭載した5.0リッターV8“Coyote”エンジンにより最高馬力727hpを実現。カラーは工場出荷状態のP-51と同じくジュラルミン剥き出しの銀色にエンジン部上のオリーブドラブのラインとなっている。細部にはP-51Dのシルエットや、他のどの航空群よりもエースパイロットを輩出した合衆国陸軍航空隊第8空軍第357航空群に敬意を払い、同航空群所属機が機種に記していた特徴的な赤と黄のチェック柄が施されたエンブレムなどを備えている。ROUSHは過去にも二種類のP-51モデルを出しており、今回のROUSHP-51Mustangは通算で三代目である。

「デーモン」に対抗する「悪霊払い」!1000馬力越えのカマロなんとシボレーのディーラーから購入可能!

2017年4月にDodgeが公開した“Challenger SRT Demon”は2.7リッタースーパーチャージャーを装備した6.2リッターV8エンジンによって808hpの高馬力を実現した究極のドラッグマシーン。0-100加速で2.3秒、内装のほとんどを取り払ったスパルタンな仕様で多くの反響を呼んだ。

スパナが十字架に・・・!?1000馬力の“黒の祓魔師(くろのエクソシスト)”「シボレー カマロ ザ エクソシスト」

それから間も無くHennesseyはその“Demon”に対抗する“TheExorcist(悪霊払い)”をシボレーカマロZL1ベースで制作。シボレーのLT4エンジンが持つ性能を最大限に引き上げ、馬力は1000hp、トルクは1350N-mを実現。

0-100加速は3秒以下に抑えておきながら、ドラッグ以外のストリートなどでのパフォーマンスも妥協なし。シボレーのディーラーから注文でき、既存のカマロZL1オーナーも“The Exorcist”仕様にアップグレードすることも可能。1年につき100台の限定生産である。

[レポート&写真:加藤博人]

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筆者加藤博人
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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