メルセデス・ベンツ Sクラスハイブリッド 試乗レポート/松下宏(1/2)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:小平寛
輸入車として初めてエコカー減税が適用されたSクラスハイブリッド
プリウスが発売された当初はハイブリッドに対して見向きもしなかった欧米の自動車メーカーも、一定の使い方の上では優れた燃費性能を実現することや、環境性能の高さが評価されてアメリカ市場で良く売れたこともあって各社がハイブリッド車の開発に取り組み、だんだんに市販されるクルマも出てきた。
そして今年はついに日本市場にも初めて外国メーカーのハイブリッド車が投入された。メルセデス・ベンツ Sクラスのマイナーチェンジに合わせて新設定されたSクラス ハイブリッドロングがそれだ。クリーンディーゼルと同様にハイブリッドでもやはりメルセデス・ベンツが日本市場で先鞭をつけたわけだが、さまざまな自動車技術で世界をリードするとの自負を持つことを改めて示したものといえる。
Sクラスハイブリッドロングは、ハイブリッド車ということで、輸入車としては初めてエコカー減税の適用(100%減税)の対象になった。
本国ではS400ハイブリッドと呼ばれ、日本でもエンブレムはS400となっているが、S550のユーザーが下級移行したイメージになるのを避けるため、日本ではSクラス ハイブリッドロングという呼び方が採用されている。
S350と比べ、約30%の燃費向上を実現
Sクラスハイブリッドロングは、V型6気筒3.5Lエンジンと7Gトロニックのトランスミッションの間に電気モーターを配置したもので、プリウスのようなフルハイブリッドではなくいわゆるマイルドハイブリッドと呼ばれる簡易型だ。
ダイムラーはGMやBMWと共同でフルハイブリッドの開発も進めており、アメリカでMLクラスに搭載して発売しているが、日本向けにはSクラスのマイルドハイブリッドから導入を始めた。電気モーターは15kW/160N・mという比較的小さなもので、ボンネット内にリチウムイオンバッテリーを搭載する。ちなみにハイブリッド車にリチウムイオンバッテリーが採用されるのは初めてのこと。コンパクトで頑丈な容器に収納されている。
モーターやバッテリーを合わせたハイブリッドシステムの重量はわずか75kgという軽さに仕上がっている。モーターが作動するのは発進時やフル加速時など、大きな力を必要とするときで、最長でも5秒間という短時間に限られる。これで十分に燃費向上につながるという。
もちろん回生ブレーキやスタート&ストップ(アイドリングストップ)機構も備えられていて、アクセルから足を離すとすぐに回生を始めるし、ブレーキを踏んで時速15km以下に落ちるとエンジンが停止する。これも燃費向上のポイントだ。Sクラスハイブリッドロングの10・15モード燃費は11.2km/Lで、S350に比べるとロングボディになったにもかかわらず30%ほど向上している。
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