メルセデスAMG GT サーキット試乗レポート/河口まなぶ(4/4)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:茂呂幸正
ライバル911と比べると…
まとめると走りの印象は、とても速いのに乗りやすいスポーツカーであり、メルセデス・ベンツらしさと真面目で素直で良くできた1台といえる。
ただ、その分気になることもある。というのもこのクラスのライバルたちは皆、個性派揃いであり、ポルシェ911がその真骨頂ともいえるクセのある濃厚な味を持っているからである。
それがゆえにこの市場の頂点に長年君臨し続けたのがポルシェ911。そう考えるとメルセデスAMG GTは、味わいの面ではとてもスッキリしている。そしてこの辺りをこの市場のユーザーがどう感じるかだろう。
パフォーマンスは互角以上。存在感だって強烈なものがある。価格的にもほぼ同等。つまり勝負は味の違い。そうした状況において、この味がどの程度好まれるかは注目したい部分だ。
ヒーロー的な存在
もっとも今回は限られた時間の中で限られた場所を走っただけなので、その乗り味・走り味に関しては、まだ味見程度ともいえる。
サーキットでのパフォーマンスの高さやフィーリング、味わいはわかったが、それが公道でイコールとは限らないし、乗り心地だって違うかもしれない。加えて公道でじっくりと乗ってみたら、また違う部分が味として見えてくる可能性もある。その意味では、今後の公道での試乗も期待してみたい。
ところで今回メルセデスAMG GTには、もうひとつの使命が課せられている。それは“ブランド・ヒーロー”という役割。つまり、このメルセデスAMG GTこそが今後のメルセデスAMGにおけるヒーロー的な存在として位置づけられ、このモデルを軸にブランドが形成される。
異例のプロモーション展開
通常、この手の高級スポーツモデルは限られた人のためのものであって、そう多くの台数が売れるわけではない。それだけにPRはほとんどなされない。
しかしメルセデスAMG GTの場合は、ここ富士スピードウェイにて発表&試乗会を行う力の入れようだし、首都高のビルボードでの展開を始め、この手のモデルでは極めて稀なTV-CMさえ展開するのだという。
そして驚きなのは今年の夏に公開される「仮面ライダードライブ」にも登場するということ!
要は台数を売るのではなくブランドイメージを売る。そのためのモデルでもあるわけだ。
それほどまでして、メルセデス・ベンツのエモーショナルな部分を世の中に広めようとするのが今回のメルセデスAMG GT。果たして、これがどのように世の中に知られていくのか?
スーパースポーツカーをプロモーションするという稀有な例としても大いに注目したい。
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