メルセデス・ベンツ EQC 試乗レポート|電気自動車であってもしっかりメルセデス・ベンツの味(2/4)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:佐藤 正巳
GLCと同じ工場で生産されるEQC
EQCは、先日フェリスリフト版が発表されたばかりの同社のミドルクラスSUVであるGLCとプラットフォームを共用しており、同じブレーメン工場で混流生産される。とはいえ実際の構造はかなり変わっており、床板には80kWhの容量を持つバッテリーが敷き詰められている。ただし面白いのはGLCと共用する部分が多いからか、GLCでトランスミッションが入る部分にはスペースフレーム的な構造体を置くなどしているし、搭載バッテリーも後席あたりでは2段積みとしてできる限りプラットフォームとしてのディメンジョンは同じにしているようだ。
ボディはどの部分が共通…というような話はないが、おそらく主要な骨格は元々のGLCをなぞる形で置かれるだろうし、ボディパネルもドアなどは同じように思える。ただしルーフラインは後ろに行くに従って下がっており、これは空力的な措置だろうルーフ後端もGLCより少し長いようだ。このためリアのクオーターウインドウあたりの造形はGLCとはわずかに異なるものとなっている。ただしリアのラゲッジはGLCと同じで、床板を上げたところに荷室を用意する点もGLC同等の作りとなっている
一方でインテリアはほぼGLCと同じだが、ダッシュボードはそっくり置き換えられており、最近のメルセデスの他のモデルと同じように、大きな液晶パネルが2枚並ぶメーター周りとなっている。そしてその周りのエアコン吹き出し口辺りのデザインはこれまでにない新たな造形とされ、ところどころにローズゴールドのアクセントが散りばめられている。それはエアコンの吹き出し口のフィンや、ステッチ、ドアトリムやダッシュボードのステッチなどに適用されている。その他シートなどはGLCと同じで、このあたりは一定の割り切りを感じる。
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