メルセデス・ベンツ 新型 Eクラスクーペ 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラスクーペ 試乗レポート/岡本幸一郎
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後席の使い勝手にも配慮した2ドアクーペ

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そして、「実用性」というより、「日常性」といったほうが近いようにも思うが、2ドアクーペとしては非常に使い勝手がよいところもEクラスクーペの高ポイントなところ。死角が小さく開放的な前席の視界や無理のないシートポジションなど運転環境にストレスを感じさせないし、室内の各所に設定された小物入れも便利に使えそうだ。

後席のスペースは「いざとなれば」という表現が適切でないほど、乗り込んでしまえば成人男性でもそれほど不快な思いをすることない広さと居住性が確保されている。

なにぶん2ドアなので乗降の際にひと手間要するものの、前席の肩部にあるレバーを引いてシートバックを前倒しすると自動的に前にスライドして乗り込むためのスペースを広げてくれるし、逆のこともやってくれる。

トランクもけっこう広く、小旅行に必要な荷物なら問題なく積めるし、積み下ろしの作業もしやすい。必要に応じて後席を左右分割して前倒しすることもできる。

また、サイドウインドウを下ろすとセンターピラーがなくなり大きな開放感を味わえるのも、伝統に則ったメルセデス・ベンツのクーペモデルならではの部分だ。

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セダン同様に最新の安全運転支援システムを導入

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス E350クーペ AMGスポーツパッケージ 試乗レポート6

安全&快適装備についても、「インテリジェントドライブ」と総称される新しい支援システムにより大きな進化をはたした。

「レーダーセーフティパッケージ」は後面衝突や対向車にも対応するようになり、人間も検知できるようになった。衝突回避能力も向上していて、50km/h以下の車速であれば概ね衝突を回避できると思ってよい。

「ディストロニックプラス」には、レーダーセンサーとステレオカメラが車線のカーブと先行車両をモニターし、ステアリングに軽い力を加えて進行方向を調整しながら先行車両に的確に追従していくという、もはや半自動運転と呼べるほどの機能が備わった。これはたとえば渋滞しているところを先行車両についていくような状況で非常に重宝する。

E250・E350クーペは価格も据え置き

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス E350クーペ AMGスポーツパッケージ 試乗レポートを届けてくれた岡本幸一郎さん

価格についても、多岐にわたる改良や装備の充実が図られていながらも、試乗した875万円の中級グレードであるE350クーペは、669万円とコストパフォーマンスの高いエントリーのE250クーペとともに従来を踏襲していることにも念を押しておこう。ちなみに上級のE550クーペは若干上がって1145万円となった。新型Eクラスクーペが、いかにオールラウンドで魅力的な高級パーソナルクーペか、ご理解いただけたことだろう。

[レポート:岡本幸一郎]

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス「E350クーペ[AMGスポーツパッケージ]」 主要諸元

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス E350クーペ AMGスポーツパッケージ[ボディカラー:ファイアオパール]

全長x全幅x全高:4745x1785x1395mm/ホイールベース:2760mm/車両重量:1710kg/乗車定員:4名/ステアリング位置:左/右選択可/駆動方式:FR(後輪駆動)/エンジン種類:V型6気筒 DOHC ガソリン直噴エンジン/総排気量:3497cc/最高出力:306ps(225kW)/6500rpm/最大トルク:37.7kg-m(370N・m)/3500-5250rpm/トランスミッション:7G-TRONIC PLUS(電子制御7速AT)/燃料消費率:12.8km/L[JC08モード]/車両本体価格:875.0万円+AMGスポーツパッケージ(※)30.0万円[価格は消費税込み]

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス E350クーペ AMGスポーツパッケージ[ボディカラー:ファイアオパール]

※AMGスポーツパッケージ内訳:

18インチAMG5インスポークアルミホイール/AMGスタイリングパッケージ(フロントスポイラー・サイド&リアスカート)/AMGスポーツステアリング/マルチコントロールシートバック[前席]/ステンレスアクセル&ブレーキペダル(ラバースタッド付)/AMGフロアマット/シートベンチレーター[前席]

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

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