メルセデス・ベンツ 新型Bクラス 海外試乗レポート／竹岡圭(1/4)

あのプレミアムブランドが、ちょっと頑張れば手が届く身近なクルマに

「もう、そんな時期だっけ～？」という感じで、先日のパリモーターショーでワールドプレミアとなった新型メルセデス・ベンツ『Bクラス』のマイナーチェンジモデル。思い返せばサンドイッチ構造で有名だった先代を経て、現在のメルセデス・ベンツFFモデルの先陣を切って2011年に登場したモデルでしたもんね。

最近メルセデス・ベンツを始めとしたプレミアムブランドが、コンパクトクラスに力を入れているのは皆さんご存知の通りですが、メルセデス・ベンツはその後、このプラットフォームを使い「Aクラス」、「CLAクラス」、「GLAクラス」をリリース。

なかなか手が届かなかったプレミアムブランドのメルセデス・ベンツが、ちょっと頑張れば手が届く身近なクルマであるということを、改めて世に知らしめてくれました。

ちなみにこの後には、「CLAシューティングブレーク」が登場し、5兄弟が完成する予定なんだとか。どうやら私が期待していた「SLA（小さいオープンカー）」は、登場する予定はないようで残念です…（涙）。

Bクラスが欧州で支持を集める意外な理由とは

そもそもメルセデス・ベンツがコンパクトカークラスを計画し始めたのは、若いうちからメルセデス・ベンツに乗ってもらい、ユーザーの平均年齢を下げたいというところにあったそうで、実際に、平均年齢は60歳以上だったものが50歳代にまで下がってきたとか。

もう少し詳しく言うと、Aクラス単体では48歳、Bクラスは55～65歳まで若返ったそうです。もっと下がりそうなものですが、実は若い人向けにクルマを作ると、意外とダウンサイジングユーザーにウケがいいらしく、この程度にとどまっている様子。世界も日本もユーザー心理はさほど変わらないのかもしれませんね。

ユニークなのは、欧州でのBクラスは、社用車としてのニーズが多いということ。ベストオブ社用車なんて言われ方もしているようです。日本ではメルセデス・ベンツを、たとえBクラスと言えども社用車として使おうなんていう豪気な会社はなかなかないでしょうから、もっぱら個人向けのファミリーユースがメインとなっていますけれどね。