マツダの経営危機を救ったCX-5が新型でマツダのフラッグシップに成長(2/2)

  • 筆者: 川端 由美
  • カメラマン:川端由美/マツダ
マツダの経営危機を救ったCX-5が新型でマツダのフラッグシップに成長
マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) マツダ 新型CX-5(2016LAショー) 画像ギャラリーはこちら

マツダのイメージカラー<ソウルレッド>が新しく生まれ変わる

マツダCX-5からの新色“ソウルレッドクリスタルメタリック”の塗装面イメージマツダ 新型CX-5(2016LAショー)

そして最大のポイントは、新しくなった“ソウルレッド”だろう。正式には、ソウルレッドプレミアムメタリックあらため、“ソウルレッドクリスタルメタリック”となる。実際にこの目で見てみた感想は、従来のソウルレッドがいくぶん朱色がかった印象だったのに対して、新しいソウルレッドでは光のトーンが暗い部分はワインレッドのような深みのある色になり、ハイライトがより明るくコントラストとする。色合いの秘密は、アルミフレークを入れ込んだ塗装だ。

新型CX-9のときに発表された新色マシングレーで使われた手法を応用している。具体的には三層に分かれた塗装のうち、一番下の反射・吸収層に高輝度アルミフレークを均一に並べ、さらに光を吸収してシェードの濃さを強める光吸収フレークを採用することによって、本来なら二層必要なところを一層で実現しているのだ。幸か不幸かマツダは以前に塗装工場が火災にあったため、最新の塗装ラインを新設している。本来ならコンセプトカーにしか使えないような特殊なソウルレッドのボディカラーを市販車に応用できたのは、最新の塗装ラインを採用したことも多分に影響している。

シンプルだったインテリアは大幅にグレードアップ

マツダ 新型CX-5(2016LAショー)マツダ 新型CX-5(2016LAショー)

もう一つ、特筆すべきはインテリアだ。初代CX-5は車格の割に内装があまりにシンプルだったし、後発のデミオやCX-3で大々的にインテリアの質感を高めたこともあって、フェイスリフト時にアップグレードを果たしたものの、“とってつけた感”は否めなかった。ところが、今回は全体的にまとまり感があって、素材の質感も高い。水平基調のインテリアがインパネからトリムまで一体感があり開放感が高い。それでいて運転席に座ると、ウエストラインから下はグッと引き締めらており、ドライバー中心の使いやすいコックピットであることがわかる。

搭載されるパワートレインは、排気量の異なる2機種のガソリンエンジンの「SKYACTIV-G2.0」と「SKYACTIV-G2.5」、そしてクリーンディーゼルの「SKYACTIV-D2.2」の計3機種だ。最大の注目は、フォルクスワーゲンのディーゼル問題に揺れた北米市場に、あえて「SKYACTIV-D2.2」を投じる点だ。厳しい北米の基準を通すために、北米モデルでは後処理装置に尿素SCRを搭載する。

さらに、マツダが独自に開発した車両運動制御技術である「SKYACTIV-VECHICLEDYNAMICS」の第一弾である「G-ベクタリングコントロール」を搭載する。以前にテスト車でこの機能を試したことがあるが、人間が感じるわずかなGに対応して、エンジンとステアリングが連動し、4輪のタイヤに適正なトルクをかけられるようにして、横と前後のGが滑らかにつながるよう統合的にコントロールする仕組みだ。と、書くととても難しく聞こえるが、要は山道をガンガンに飛ばすようなシーンだけではなく、普通に街中を走るようなときも常に姿勢を安定させて、滑らかな動きになるように制御している、というワケだ。

SUVとしての存在感以上に、マツダのフラッグシップとしての存在感が際立つ。新型「CX-5」はそんなクルマに成長したようだ。

[Text:川端由美]

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川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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