マツダ CX-30の日本デビューは2019年10月!? 他のCXシリーズとはココが違う! 気になる新型車を徹底解説(2/2)

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エンジン構成はCX-3寄り? MAZDA3から搭載されるスカイアクティブ Xも採用

CX-30に搭載されるエンジンは3種類を用意する。ガソリンが2リッターのスカイアクティブ G 2.0、同じく2リッターのスカイアクティブ X、クリーンディーゼルターボは1.8リッターのスカイアクティブ D 1.8となる見込みだ。

この内、スカイアクティブ Xは、MAZDA3から搭載が開始される新しいエンジンだ。走行状態に応じて、ディーゼルエンジンのような圧縮着火方式も採用され、スーパーチャージャーを併用して動力性能を高める。マイルドタイプのMハイブリッドも備わり、燃費と実用回転域の駆動力を向上させる。

スカイアクティブ G 2.0は、ノーマルタイプのガソリンエンジンで、性能的なバランスが最も優れる。動力性能はCX-3の2Lガソリンエンジンに近いが、新たにMハイブリッドを採用することが特徴だ。

スカイアクティブ D 1.8は、CX-3が搭載するタイプと同型だ。つまりCX-30のエンジンラインナップはCX-3に近く、これにスカイアクティブ Xを加える。

以上のようにCX-30は、CX-3とCX-5の間に位置するSUVではあるが、ボディサイズやエンジンの構成はCX-3に近い。

CX-30は他のCXシリーズから“良いとこ取り”したモデル

そして全長とホイールベースを少し伸ばすことで、CX-3では狭く感じる後席の足元空間と荷室を広げる。CX-3の居住性はクーペに近いが、CX-30ならファミリーユースにも対応できる。しかも全高はCX-3と同程度だから立体駐車場を使いやすく、全長は少し拡大しても4400mm弱だから、取りまわし性も良い。

このようにCX-30は、CX-3の持ち味を生かしながらデメリットを解消して、内外装のデザイン、エンジン、プラットフォームなどを進化させたモデルに位置付けられる。従ってCX-30は、CX-3の後継車種にもなり得るだろう。実際にはCX-3は今後も継続的に進化すると思われるが、現時点では車種の性格が重複している。

CX-30をコンパクトSUVのライバル車と比べるとどうなるだろうか。ホンダ ヴェゼルは前席の下に燃料タンクを搭載して荷室の床が低く、積載容量が大きい。後席の居住性も、前後方向の足元空間についてはCX-5と同等か、ヴェゼルが少し広い。CX-3は後席と荷室が大幅に見劣りするが、CX-30ではあまり差が生じない。

しかもCX-30は外観が新鮮だから、注目度の高いSUVになるだろう。実用性はCX-3を上まわり、狭い道や駐車場での取りまわし性はCX-5よりも優れている。

気になる価格を徹底予測! おすすめはガソリンモデル?

問題は価格だが、2Lエンジンを搭載する2WDの買い得グレードが250~260万円になるだろう。CX-3・20Sプロアクティブが233万2800円、CX-5の同グレードが280万2800円だから、価格も中間的だ。それでもCX-30にはMハイブリッドの機能も備わるため、少し割安と受け取られる。

ライバル車のヴェゼルは、1.5リッターのノーマルエンジン車で見ると、排気量が小さいこともあってX ホンダセンシングは216万5000円に収まる。充実装備のRS ホンダセンシングが247万5000円だから、CX-30はこの価格に近い。

CX-30にクリーンディーゼルターボを搭載したグレードは、280~290万円だ。スカイアクティブ Xは高コストなエンジンだから、価格も高まり320~330万円に達するだろう。

このように見てくると、CX-30で最も購入しやすいのは2リッターのガソリンエンジン搭載車になりそうだ。ガソリンエンジンは吹き上がりも良く、車両重量も軽いから、マツダ車らしいスポーティな走りを満喫できる。

そして高速道路を使った長距離移動の機会が多いなど、実用回転域の駆動力と燃費性能を重視するユーザーには、クリーンディーゼルターボが相応しい。コンパクトなSUVを購入するなら、CX-30を見てから判断するのが良いと思う。

[筆者:渡辺 陽一郎]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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