【解説】レクサス NX300h[ハイブリッド]/NX200t[ターボ] 新型車解説/渡辺陽一郎(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
ネッツやトヨタ店に比べ、圧倒的に店舗数の少ないレクサス
日産 スカイラインの2リッターターボはダイムラー製だが、NX200tはトヨタが手掛けた。マツダもデミオを含めて高効率なクリーンディーゼルターボの採用に乗り出し、いよいよ日本のエンジン技術が本領を発揮することになりそうだ。また、レクサスも新たなステップに踏み出す。以前と違って売れ筋車種が増え、NXも人気を高めるに違いない。
ならば、販売網も再構築したらどうか。レクサスの店舗数は今でも全国に約170店舗程度で、ネッツ店の約1,600店舗、トヨタ店の約1,000店舗に比べると大幅に少ない。しかも出店は都市部に集中しており、東京都には認定中古車店を除いても21店舗がある。
一方、青森/岩手/秋田/山形/山梨/鳥取などの各県には1店舗しかない。日本車なのに欲しくても買えないほど、ユーザーにとって残念なことはないだろう。別に豪華な店構えにする必要はなく、トヨタ店やトヨペット店の一角にレクサスコーナーを設ける方法でも良いから、柔軟に対応すべきだ。
レクサスの接客態度は国内開業当初に比べて自然になったが、相変わらずレクサスオーナーズラウンジ(顧客のみが入れる待合室)は、基本的に新車で買ったユーザーだけが対象になる。一般の中古車販売店で購入したユーザーがメンテナンスを依頼した時は、レクサスオーナーズラウンジには入れない。些細な話だが、中古車販売店で買ったユーザーは寂しい思いをするだろう。
このようなシステムを採用した理由を尋ねると、「新車で買われたお客様が気分を害される心配があるので・・・」との返答。同じレクサス車のユーザーでも、新車で買った場合と中古車店の購入では接客の仕方が違う。どこの店舗でも同じことを言うから、メーカーが主体になって指導しているものと思われる。
旅客機などは、ファースト/ビジネス/エコノミーというクラス分けが厳密で、ラウンジも区分されている。ファーストクラスの乗客とエコノミークラスの乗客が顔を合わせることはほとんどない。こういった顧客に対するクラス分けを、大半の人が好まないところが、日本の良さだと思う。
レクサスは海外市場を主力にしたブランドだが、日本に合わせた接客を考えるべきだ。
それはレクサスにとってもメリットになる。中古車販売店でレクサス車を買ったユーザーが、レクサスの店舗で手厚いサービスを受ければ「次は新車を買おう」と考えるだろう。今は逆の結果を招いている。
2015年にレクサスは国内開業から10周年を迎える。この間にCT200h、HS250h、さらにNXとラインナップが整い、日本のユーザーにも馴染み深いブランドとなった。店舗展開や顧客への接し方が国内市場に合ったものになれば、次の10年ではさらに大きな飛躍が期待できる。
「メルセデス・ベンツやBMWも良いクルマだけど、やっぱり日本のレクサスがいちばん」
そう言われるブランドへと、成長して欲しい。
レクサス NX300h/NX200t 主要諸元
全長×全幅×全高:4,630×1,845×1,645mm/ホイールベース:2,660mm/最低地上高:[NX300h] 170mm [NX200t] 165mm/燃費 [NX300h]:21.0km/L・19.8km/L/燃費 [NX200t]:12.8km/L・12.4km/L/使用ガソリン: [NX300h] 無鉛レギュラーガソリン [NX200t] 無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)
エンジン [NX300h]:2.5リッター直列4気筒DOHC/エンジン [NX200t] :2リッター直4DOHCインタークーラー付ターボ/最高出力 [NX300h]:エンジン-112kW(152ps)フロントモーター-105kW(143ps)リアモーター-50kW(68ps)/最高出力 [NX200t] :175kW(238ps)/最大トルク [NX300h]:エンジン-206N・m(21.0kgf・m)フロントモーター-270N・m(27.5kgf・m)リアモーター-139N・m/最大トルク [NX200t]:350N・m(35.7kgf・m)
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。