ラグジュアリーなのに本格悪路走行もこなすレクサス最上級“四駆”「LX」試乗レポート(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
舗装路と悪路のそれぞれに、各5種類の走行モードを設定
エンジンは量販される国産乗用車では史上最大のV型8気筒5.7リッター。最高出力は377馬力(5600回転)、最大トルクは54.5kg-m(3200回転)だ。「ランドクルーザー」の4.6リッターに比べると、59馬力/7.6kg-mの上乗せになった。
レクサス『LX』は装備も充実するから車両重量が2720kgに達するが、5.7リッターエンジンとあって加速感には迫力が伴う。発進直後、あるいは一定速度で巡航している1500~2000回転付近でも底力があり、アクセルペダルを踏み増して4000回転を超えると、速度の上昇がさらに鋭さを増す。
スポーツカーのトヨタ「86」も加速は機敏だが、レクサス『LX』は車両重量、排気量、最大トルクはすべて「86」の2倍以上だ。重量物を強引に加速させる感覚には独特の怖さも伴い、エンジン回転が5000回転付近に達すると、心情的にアクセルペダルを戻したくなった。
V8エンジンだから低振動でノイズも小さいが、音質や鼓動は骨太だ。このあたりも最大排気量のエンジンを実感させる。
レクサス『LX』には可変機能が豊富に装着され、エンジンとAT、ショックアブソーバーの減衰力、ステアリングのギヤ比、さらにエアコンの利かせ方などをドライブモードセレクトで設定できる。選択肢の内訳はエコ/コンフォート/ノーマル/スポーツS/スポーツSプラスの5種類で、自由に組み合わせるカスタマイズも可能とした。
悪路についても、ロック(岩場)/ロック&ダート(岩場やデコボコの激しい路面)/モーグル(ホイールが浮き上がるような大きなウネリのある路面)/ルーズロック(土と石が混ざった滑りやすい路面)/マッド&サンド(ヌカルミや路面抵抗の大きな砂地)という5種類のモードを設け、4WDやブレーキ油圧(空転したホイールに自動的にブレーキを作動させて駆動力の伝達を確保する機能)の作動を選択できる。
このように舗装路と悪路のそれぞれに、各5種類の走行モードを設けた。
通常の試乗レベルで、横滑り防止装置の作動によってタイヤが鳴くケースは珍しい。「ランドクルーザー」やメルセデス・ベンツ「Gクラス」といった重量級のオフロードSUVに限られる。それだけボディが重く、挙動も乱しやすく、舗装路の走行安定性が苦手なわけだ。
悪路に重点を置いたオフロードSUVでは、舗装路での走行安定性が下がるのは仕方がない。使われ方が過酷な地域では、悪路で立ち往生すると乗員の生命に危険がおよぶこともあるから「走破力ありき」だ。
極悪な路面でも目的地まで完走できることを重視して開発されたオフロードSUVにとって、舗装路での走行安定性や乗り心地は、付加的な性能にすぎない。
レクサス『LX』も「ランドクルーザー」がベースとあって、機能的にはオフロードSUV。ただし外観を見る限り、悪路を走るイメージではないだろう。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。