レクサス IS350 Fスポーツ 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
「IS-F」よりスポーティさを感じさせる場面も
また、今回のIS350 Fスポーツの試乗においては、「IS-F」に対してもよりスポーティさを感じさせる場面もあった。
それは、回頭性の良さだ。ノーズの軽さによる部分が大きく、フロントがIS350で100kgほど、IS250になればさらに30kgほど軽い。
乗り心地の面でも同様に、今回の年次改良で快適性の向上が図られたIS-Fが、必ずしもFスポーツよりもスパルタンである、とは言い切れないと感じたシチュエーションも度々あった。
また、走っているうちに、シートの良さに気づいたのだが、こちらも実は、基本骨格はIS-Fのものをそのまま流用していて、生地だけ張り替えているとのこと。ちなみにディンプル加工の施されたグリップのステアリングホイールも、バッジだけを変えているという。
今回、エンジンについての変更はないが、IS全体の販売でいうと、IS250が8~9割に達し、また、試乗時点でのグレード別シェアでは、Fスポーツが3割5分程度にも達したという。
Fスポーツにおいて、IS250とIS350の乗り味の違いについては、もちろん約100psも差のあるエンジンの違いは明確だろうが、フロントブレーキが片持ちか対向ピストンかという違いもあるし、フロントセクションの約30kgの軸重差というのも、ハンドリングに少なからず影響する。
このあたりは、どちらがオススメとは言い切れず、快適装備品はあまり差はないので、価格と乗り味の好みを天秤にかけて選んでいただければと思う。
ISが今回、これほど大きな2度目のマイナーチェンジを実施したということは、まだまだ現役でいくという意思表示でもあるはず。
その中で、明確にスポーティテイストを打ち出したFスポーツの設定は、登場から5年たったISの商品力を高く保つ上でも効果的で、購入検討者にとっても、再びISに目を向ける良いキッカケになったのではないかと思う。
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