レクサス 新型 GS450h 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/3)

レクサス 新型 GS450h 試乗レポート/渡辺陽一郎
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ライバルの存在が、GS450hの性能をさらに進化させた

レクサス 新型 GS450h "F SPORT" エクステリアレクサス GS450h "F SPORT" リアビュー

ちなみにSUVのレクサスRXシリーズは、2010年に2.7リッターのRX270を加えたが、この裏側にもRX450hの燃費がある。「450hはハイブリッドでも、プリウスのような低燃費は達成できません。出費を抑えたいなら、450hよりも排気量の小さな低価格の270を買う方がオトクです」という意味も込められている。もちろん開発者はこんなことは口にはしないが、レクサス店の現場の声を取材していくうちに、ハイブリッド車の燃費批判をかわす「小排気量グレードの真実」が見えてきたのだった。

またいっぽうで、2010年10月に発表された日産の高級セダン「フーガ ハイブリッド」が、V型6気筒の3.5リッターエンジンをベースにして、19km/Lの10・15モード燃費(JC08モードは未発表)を達成したことも少なからず影響している。システム最高出力も364馬力に達するから、技術力では日産 フーガ ハイブリッドの圧勝になっていた。負けず嫌いのトヨタが黙って見過ごすワケはなく、フルモデルチェンジした新型レクサス GS450hになって、20.5km/Lの10・15モード燃費を実現させたわけだ。

こういった競争はユーザーの懐具合と環境の両面で好ましい。ぜひ活発に競い合って欲しいところだ。

燃費性能は4割向上、では動力性能はどうなの?

レクサス GS450h "Version L" 運転席周り
レクサス GS450h "Version L" リアシートレクサス GS450h "Version L" フロント セミアリニン 本革シート[内装色:トパーズブラウン]

新型 レクサス GS450hで注目すべきは、前述のように燃費数値を40%以上も向上させながら、動力性能が低下していないこと。348馬力のシステム最高出力は、わずか3馬力ではあるが先代型を上まわる。

そこで実際に試乗してみよう。

まずは発進時だが、通常はエンジンを始動させず、モーターの駆動力のみで走り始める。この段階から力強い。

ATレバーをDレンジに入れてブレーキペダルを緩めると、一般的なガソリンエンジン車のAT以上のクリープ力(アクセルを踏まない状態で車両をゆっくりと動かす力)を感じる。 少しずつアクセルを踏み増すとエンジンが始動するが、この時にはモーター駆動時のように無音とはいかず、V6の鼓動を相応に感じる。いきなり騒々しくなる違和感はないが、知らない間にエンジンが掛かっていたと思えるほど静かでもない。

高速巡航時、アクセルを軽く踏んでいる状態でエンジンが停止し、モーターのみで走ることも多い。少しアクセルを踏み増すと、再びエンジンが始動する。逆にアクセルを閉じればモーターが発電機の役目を果たしてハイブリッド用の電池に電力を供給し、モーターの駆動力に使われる。このように新型 レクサス GS450hはかなり複雑な制御を行っているのだが、電気式無段変速機と相まって、運転感覚は実に滑らかだ。いざ、高速道路の追い越しなどのためにアクセルを踏み増しても、瞬時にモーターが反応してエンジンの駆動力をサポート。深くアクセルを踏む必要はないほど余裕がある。

それでもテストのために、とフルにアクセルを踏み込めば、エンジン回転は一気に上昇。きわめて滑らかなV型8気筒の5リッターエンジンを走らせているかのような感覚で、けっこうな迫力を伴いながら車速を上昇させる。タコメーター(4つの走行モードから選べるドライブモードセレクトで「SPORT S」SPORT S+」選択時のみ表示)をチェックすると、最終的にエンジンは6000回転を保って固定され、車速だけがぐんぐん高まっていく。

このような運転は燃料を多く消費するだけであまり意味を持たないが、「ここ一発!」の加速力が保証されていれば、ユーザーの安心感や高級車を所有する悦びに繋がるだろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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