SUV“カローラクロス”だけじゃない! カローラにミニバン、ハイトワゴン、4ドアクーペも!? トヨタ カローラにあった珍ラインナップ4選
- 筆者: 小鮒 康一
- カメラマン:TOYOTA
ついに発売までのカウントダウン状態に入った新型「カローラクロス」。これはカローラシリーズ初のクロスオーバーSUVであり、発売前から大ヒットが約束されていると言うほど注目を集めるモデルだ。そんなカローラシリーズの現在のラインナップは、カローラの基本であるセダンに始まり、ハッチバックのカローラスポーツ、ステーションワゴンのカローラツーリング、そして旧型として併売されているカローラアクシオにカローラフィールダーという5種類が販売されており、カローラクロスは6番目のカローラということになる。
このように多岐にわたるカローラシリーズではあるが、過去にはもっとカローラと付く車種が存在していた。今回はそんな過去に存在していた珍カローラシリーズを振り返ってみたい。
シエンタの先輩格! 97年に早くも登場した超コンパクトミニバン「カローラスパシオ」
1997年1月にカローラシリーズ初の3列シートミニバンとして登場したのがカローラスパシオだ。8代目のカローラがベースとなったスパシオは、ホイールベースこそカローラと共通となっていたが、全高を高めて室内空間を稼いでいた。
デビュー当初は2×3列シートの6人乗りとなる「2-2-2」仕様のほか、4人乗りの「2-0-2」仕様も設定。これは文字の並びからも分かるように3列シートの2列目シートを省いて4人乗りとしたもので、後部座席はリムジン並みの広大な足元スペースを実現していた。
ただ、この2-0-2仕様は使い勝手が悪かったのか、のちに3列目シートを廃した5人乗り「2-3」仕様も追加されている。
2001年には2代目スパシオも登場もシエンタの登場で役目を終える
2001年には2代目へとフルモデルチェンジを果たすが、2代目は全車3列目シート車となる。ただ、3列目シートはエマージェンシー用といった状態で、3列目シートを畳んだ状態のトールワゴンとして使用されることを想定していたようだ。
結局、よりコンパクトな3列目シート車のシエンタが登場したことでカローラスパシオの役目は終了したと判断され、2007年をもって生産を終了している。
4ドアハードトップのエレガント過ぎるカローラ「カローラセレス」
1980年代後半にカリーナEDがブームの火付け役となった4ドアハードトップ。セダンでありながら、全高の低いハードトップスタイルとすることでのスタイリッシュさが人気の要因となったものだ。
そんなカリーナEDも代を重ねるごとに大型化が顕著になり、3ナンバーサイズの3代目カリーナEDが登場する前年に、その穴を埋めるべくリリースされたのがカローラセレスだった。
7代目カローラがベースとなったカローラセレスだが、エクステリアはカリーナED風の横長のヘッドライトとなり、内装もカローラとは異なるインストルメントパネルなどが採用されていた。
またカローラに設定されていた1.3Lエンジンは用意されず、カローラよりもやや上級なポジションとなっていたが、すでに4ドアハードトップブームは下火となってきており、ベースとなったカローラがフルモデルチェンジを実施してもモデルチェンジされることもなく、1999年で絶版となった。
ルーミーよりも早かったハイトワゴンのカローラ「カローラルミオン」
2007年に登場したハイトワゴンのカローラルミオンは、カローラスパシオをハイトワゴン的に使用していたユーザーの受け皿という役割も持っていた。
カローラルミオンは海外向けのカローラのプラットフォームがベースとなっており、カローラシリーズとしては初めての3ナンバーサイズ(全幅)となっている。ホイールが5穴仕様となっているのもその影響だった。
なおこのカローラルミオン、北米市場では若者向けに立ち上げられたサイオンブランド(現在は消滅)からxBとして販売されており、彼の地ではbBの後継車種という位置づけとなっていた。またオーストラリアではルークスという名前で販売されていたが、当然ながら日産 ルークスとは無関係である。
そんなカローラルミオンではあるが、カローラであるにもかかわらず3ナンバーサイズであることと、カローラスパシオの後継というポジションを担っていながらも全高が大きく下げられていることなどもあって販売面では苦戦。
bBのようにカスタマイズのベースとしても期待されていたが、車両価格がやや高めだったことも災いし、2015年をもって終売となり、後継車種も登場しなかった。
オザケンのCMソング「カローラIIにのって」もすっかり懐メロに…「カローラII」
今まで紹介したカローラシリーズは何かしらカローラとの関係性があったのだが、このカローラIIだけは車名以外はほぼカローラとの共通点がないという稀有な車種となっている。
そんなカローラIIは1982年に初代モデルが登場。すでに初代モデルが存在していたターセル/コルサの兄弟車という形で、ターセル/コルサが2世代目にフルモデルチェンジしたタイミングだった。
当時は1980年にフルモデルチェンジを果たしたマツダ ファミリアが大ヒット車種となっており、コンパクトなハッチバックを持っていなかったカローラシリーズが対抗馬として導入したという経緯もあったようだ。
ただ、ターセル/コルサに設定されていたセダンボディは、本家カローラとバッティングするために最終型の4代目まで設定されず、一貫してハッチバックのみのラインナップとなっていた。
ちなみに4代目カローラIIの前期型のCMでは小沢健二の歌う「カローラIIにのって」がオリジナルソングとして使用されていたが、CMの反響を受けて販売すると大ヒット曲となった。
1997年には同じカローラシリーズのカローラツーリングワゴンのCMでユースケ・サンタマリアと篠原ともえが「カロゴンズ」としてCM曲をリリースしているが、こちらは二匹目のドジョウとはならなかったようだ。そもそもカローラII後期型のCMソング「カローラIIに恋をした」(カジヒデキ)もあまり知られていないが…。
ほかにもクーペの“レビン”など多彩なラインナップは他にも
と、このようにカローラと名が付くモデルは意外にも多岐に渡っている。今回紹介したミニバン、4ドアハードトップ、トールワゴン、コンパクトハッチバックのほかにも、クーペモデルのカローラレビンや5ドアリフトバックなども存在していた。
なぜここまでカローラシリーズが拡大しているのかは諸説あるが、ひとつの理由としては日本の新車販売ランキングでは、カローラシリーズを全てまとめて「カローラ」の販売台数とカウントしており(ちなみにカローラアクシオベースのトヨタ教習車もカローラとしてカウントされている)、ランキング上位に食い込むことが目標なのではないかと言われているが、真相はいかに……?
[筆者:小鮒 康一/撮影:TOYOTA]
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