【合格するには?】仮免の技能試験とは? 試験の内容や減点ポイントを解説【何したら落ちる?】

  • 筆者: MOTA編集部
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仮免の技能試験とは、自動車学校で行われる試験の一種です。

仮免では公道に出る前に自動車学校内で適切な運転ができるかどうかを測るための試験です。仮免を取得すると路上で運転の練習を行うことができます。

この記事では、仮免の技能試験の内容と実際の減点項目について解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 仮免の技能試験とは:どの段階?
  2. 仮免の技能試験の内容:落ちるとどうなる?
  3. 仮免の技能試験の採点方法:合格ラインは種類別
  4. 仮免の技能試験の合格率を上げるポイント
  5. まとめ

仮免の技能試験とは:どの段階?

そもそも仮免とは、仮運転免許の略で、自動車学校の第一段階を終了したことを証明する資格です。仮免を取得するためには技能試験のほかに学科試験に合格しなければならず、仮免を取得すると路上で運転の練習を行うことができます。

技能試験では、仮運転免許を取得するための技術を備えているか確認します。

自動車学校で仮免試験を受けるためには、以下の教習を終えなければいけません。

技能第一段階(所内)学科第一段階(所内)

MT車15時限(自動二輪免持13時限)

2~10教程(順不同)

AT車12時限(自動二輪免持10時限)

仮免学科効果測定

教習車種AT(オートマチック)MT(マニュアル)

技能教習

12時限

15時限

学科教習

9時限

9時限

仮免の技能試験の内容:落ちるとどうなる?

仮免の試験課題と試験の方法

仮免の技能試験の試験課題は、周回コース、直線道路、カーブ、障害物、交差点とその優先判断、坂道発進、踏切通過、S字、クランク、発進・到着時の確認作業、発進方法、停車方法などです。

試験は教習所施設内のコースを10分から15分間運転して行われます。走行するコースは試験直前に検定員から4つの試験ルートのうちの1つを指定されます。走行順路は検定員から指示が出されるので、コースを把握しておく必要はありません。とはいえ、コースはできるだけ覚えておいた方が落ち着いて試験に臨むことができます。

技能試験は検定員のほかに2名の教習生が同じ車に同乗し、順番で試験を受けることになります。2番目以降に試験を受ける場合には、後部座席からほかの教習生の試験の様子を見てから試験に臨むことができます。逆に、1番目に試験を受けなければいけないときには緊張してしまうかもしれませんが、慌てずに落ち着いて運転しましょう。

仮免の技能試験における審査のポイント

第1段階で習得しなければいけないとされているのは次の4つのポイントです。

1.安全に対する気配りができ、運転装置を正しい手順で操作できる。

2.自車の走行位置を把握し、道路形状に合わせた速度と進路が選べる。

3.コース内の道路及び交通状況について正しい認知、判断ができ、それに基づく運転操作を円滑に行うことができる。

4.他の交通への気配りをしながら、法規に従った基本的な走行ができる。

仮免は技能試験は、これらの点を身に着けており、路上教習を安全に行うことができるかどうか確認するために行われます。

仮免の技能試験に落ちると?

仮免の技能試験に落ちても、決められた時間の補修を受けて再度試験を受けることができます。試験を受けることができる回数に制限はありませんが、再試験を受けるたびに料金がかかってしまいます。

仮免の技能試験の採点方法:合格ラインは種類別

減点方式で採点される

技能試験は持ち点が100点ある状態から開始されます。信号無視、一時不停止、逆走などの危険行為があると減点されていき、試験終了のときに合格点を上回っていれば合格となります。

合格点は第一種は70点、大型と中型は60点、第二種は80点です。試験中に合格点を下回るとその場で試験中止となります。

減点には一発で不合格となる検定中止、20点減点、10点減点、5点減点のほか、回数を重ねるごとに点数が増えていく特別減点があります。特別減点の対象となるのは、明らかに発進できる状況で発信しない「発進手間取り」やエンストなどです。

採点を行うのは、助手席に座った検定員です。

採点項目

主な減点項目は以下のとおりです。

※規模や大きさにより、実際の減点数が異なる場合もあります。また、ここで言及していない項目で減点される場合もあいります。

安全装置

・シートベルトを着用しない→減点10点

・乗車時、降車時の措置を怠る(ドア開閉、ミラー類、操作器具の確認等)→減点5点

・乗車姿勢の調整を怠る(体の位置、足の位置、手の位置等)→減点5点

発進時

・逆行(中程度、坂道発進で後ろに下がるなど)→減点20点

・逆行(小程度、坂道発進で後ろに下がるなど)→減点10点

・発進に手間取る、アクセルのムラ、急発進、空ぶかしなど→減点5点

速度維持

・速度未達、速度超過→減点10点

安全確認

・不確認…発進時、後退時、巻き込み防止、交差点、踏切、後方、降車時等→減点10点

合図

・発進合図、変更合図、右左折合図をしない、戻さない等→減点5点

制動

・カーブ前制動が早すぎる、危険な場合→減点20点

・カーブ前制動が早すぎる、危険ではない場合→減点10点

・エンジンブレーキ不適→減点5点

・クリープ時の速度調整不備→減点5点

ハンドル操作・操舵

・ふらつき(大)→減点20点

・急ハンドル→減点10点

車体感覚の把握

・脱輪→減点20点

・接触→減点10点

・停止位置の前後ずれ→減点5点

・巻き込み→減点5点

進路変更

・進路変更しない、遅い→減点5点

・交差点変更しない、遅い→減点5点

・左折時の大回り→減点5点

直進

・徐行指示無視→減点20点

・進入禁止表示無視→減点20点

・速度違反→減点10点

・優先判断違反→減点10点

歩行者保護

・泥跳ね運転→減点10点

踏切・駐車など

・急ブレーキ→減点10点

・警音器の乱用→減点10点

・車間距離の詰めすぎ→減点10点

・踏切内で変速→減点5点

・停車措置無視→減点5点

一発で試験中止になる場合

下記の行動は一発で試験中止になりますので、注意しましょう。

・逆行(大)

・発進不能(4回・信号・停止・発進)

・暴走

・通過不能(4回)

・脱輪(大)

・接触(大)

・右側通行(区分・追越し・はみ出し禁止・障害物)

・安全地帯等

・後車妨害

・指示違反...等

仮免の技能試験の合格率を上げるポイント

ここからは合格のポイントをご紹介します。仮免の試験時には緊張しがちですが、これらのポイントを押さえることで合格の確率がアップするだけでなく、運転自体も安全に進めることができます。

仮免合格ポイント1:検定員には挨拶と返事をしっかり行う

減点は細かい基準に基づいて行われ、検定員の好みによって合否が左右されることはありません。とはいえ、検定員も人間ですので、よい印象を与えておくにこしたことはありません。試験の前にはきちんと挨拶をし、試験中の指示にははっきりとした声で返事をしましょう。

仮免合格ポイント2:車に乗る前の安全確認

車に乗る前の安全確認をしなくても減点の要素にはなりませんが、検定員に好印象を与えられるので、行っておくにこしたことはありません。

安全確認の方法は以下のとおりです。

1.車体の前方の確認する(車の下を含む)

2.車体の後方の確認する(車の下を含む)

3.後ろから他の車が来ていないか確認する

4.運転席のドア横まで移動する

5.ドア横で再度後ろの安全確認する

6.ドアを開けて素早く乗る

同様に、シート、ルームミラー、サイドミラーの調整を行いましょう。運転前にこれらの作業を終えておくことによって、落ち着いて試験に臨むことができます。

仮免合格ポイント3:最も重要な右左折時の安全確認

技能試験を合格するために最も重要となるポイントは、右左折をするときの安全確認です。

安全確認を行わないと10点の減点となります。右折や左折は技能試験の中で何度も行いますので、そのたびに安全確認が不十分であるとされてしまうと、減点がかさんで不合格とされる可能性が高まるのです。

左折をするときには、ルームミラー、サイドミラー、目視で左後ろ方向の安全確認を行い、ウィンカーを出してから左側に寄り、左折する場所に来たらミラーと目視で再度安全確認を行い、左折をします。

右折をするときも同様で、ルームミラー、サイドミラー、目視で右後ろ方向の安全確認を行い、ウィンカーを出してからセンターラインに沿って右側に寄り、右折する場所に来たら対抗右左折車、対抗直進車、さらに直進車に隠れて見えない二輪車の動向にも注意して、安全確認が取れたら右折をします。

せっかく正しく安全確認をしていても、それが検定員に伝わらなければ減点されてしまいます。安全確認をきちんと行っていることが検定員にわかるよう、少し大げさに行うとよいでしょう。

仮免合格ポイント4:メリハリのある運転

速度を指定されている区間で、指定速度よりも時速5キロメートル以上遅いと10点の減点となります。逆に時速5キロメートル以上速く走ったり、カーブ手前での原則が足りないときも減点の対象となります。

初心者のうちはついダラダラと運転してしまいがちですが、直進ではしっかり加速して、カーブの手前では十分に減速し、メリハリのある運転を行いましょう。

仮免合格ポイント5:S字、クランク、縦列駐車時の方向転換は1回目は減点なし

S字やクランクを苦手としている方も多いことと思います。

しかし、S字、クランク、縦列駐車、方向転換で必要のない切り返しを行っても、1回目は減点の対象となりません。脱輪してしまいそうだと思ったら、慌てずに切り返しを行いましょう。ただし、切り返しの過程でバックするときには安全確認をしないと減点の対象となります。

仮免合格ポイント6:コースミスは減点対象外なので慌てない

コースを間違えたことでパニックになって減点を重ねてしまい不合格になる人が多いですが、コースを間違えても減点の対象とはなりません。検定員の指示に従って元の道に戻れば問題ありませんので、慌てずに元のコースに戻るようにしましょう。

ただし、コースを間違えるとその分長く走行しなければならず、減点される機会も増えることになります。検定員の指示をよく聞き、できるだけコースミスをしないようにしましょう。

まとめ

仮免の技能試験では検定員に伝わるよう、わかりやすい安全運転をすることが大切です。

遅い速度でダラダラと運転する、自分しか行っていることが分からないような安全確認などをしていては検定員に基本的な運転技術が備わっていないと判断されてしまう恐れがあります。それでは仮免試験に落ちることになってしまい、お金も時間も無駄にしてしまいます。

そのため、仮免の技能試験を受ける時は「減点項目をクリアできている」ということを検定員にアピールするように少し大げさなぐらいメリハリのある運転をすることがコツです。

仮免の技能試験に合格すると、次はいよいよ公道での教習となります。本免許の取得に向け、落ち着いて仮免の技能試験に合格できるよう、がんばってください。

【筆者:MOTA編集部】

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MOTA編集部。現在総勢9名で企画・取材・原稿作成・記事編集を行っています。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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