ホンダ 新型ステップワゴン 試乗レポート/渡辺陽一郎(4/4)

ホンダ 新型ステップワゴン 試乗レポート/渡辺陽一郎
ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール) 画像ギャラリーはこちら

大きく進化を遂げたステップワゴン、ミニバン自体にも再び注目が集まりそう

ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール)

新型ステップワゴンは、足まわりのセッティングとして、2WDだけで3種類を用意する。まずは16インチタイヤ(205/60R16)を装着した標準ボディ。2つ目は同じ16インチタイヤを履いたスパーダ、そして17インチ(205/55R17)のスパーダクールスピリットだ。

標準ボディとスパーダのタイヤは同じだが、後者はハブベアリングの剛性を高め、ショックアブソーバーも異なる。スパーダクールスピリットも、タイヤに合わせて足まわりに変更を施した。

基本的な運転感覚は前述のとおりだが、スパーダではさらに接地性が向上する。走行安定性に加えて乗り心地にも良い影響を与えた。標準ボディでも乗り心地は5ナンバーミニバンの中では快適な部類に入るが、スパーダは重厚だ。路面のデコボコは相応に伝えるが、角が丸く粗さを感じない。

17インチタイヤ装着車は、先代型では16インチのスパーダに比べて硬さが気になったが、新型はタイヤが路上を細かく跳ねる印象が抑えられた。16インチと同等か、引き締まり感を好むユーザーにはそれ以上に快適と感じさせる。

その半面、17インチというサイズから連想する機敏な反応も得られない。少し曲がりやすい程度だ。表現を変えればタイヤの見栄えの差ともいえる。

開発者によれば、「奥様が買い物などで使う機会も多いため、タイヤサイズにかかわらず運転感覚は馴染みやすくした」とのことであった。乗り心地を重視したこともあり、カーブではグレードを問わずボディが相応に傾くが、姿勢の変化が穏やかに進んで不安は感じにくい。快適性を向上させ、クルマ酔いを防ぐ効果も期待できるだろう。

ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール)

今後の改善では、標準ボディにも16インチタイヤを履いたスパーダと同じ足まわりを与えて欲しい。

先代型では、標準ボディはベーシックな15インチ、スパーダは専用サスペンションに16/17インチという区分だった。それが新型では、標準ボディも16インチになったから、同じセッティングのタイヤを履きながら足まわりの設定が異なる矛盾が生じている。

コストとの兼ね合いもあろうが、標準ボディにもスパーダの足まわりを装着して、走りの底上げを図った方がステップワゴンらしい。だから実用指向の買い得グレードは標準ボディのG(248万円/前輪駆動)だが、購入するならスパーダ(272万5000円/前輪駆動)も試乗して判断したい。

ホンダ 新型ステップワゴン G・EX(外装色:ホワイトオーキッド・パール)

安全装備のホンダアクティブセンスは必ず装着したい。高い速度域でも万一の時には緊急自動ブレーキを作動させ、カメラを併用するから歩行者も見分ける。速度や一時停止の標識も綿密に表示され、安全性を高めると同時に、システムが正常に作動していることも分かって安心だ。

価格はミリ波レーダーとカメラを併用しながら10万8000円。標準ボディはサイド&カーテンエアバッグもセットオプションだが14万5800円だ。以前のサイド&カーテンエアバッグは、ミニバン用だと10万円を超えたが、新型ステップワゴンでは3万7800円で装着される。

ステップワゴンがこのような進化を遂げると、ヴォクシー&ノア、セレナも黙ってはいられない。この4車は必ず横並びで比較されるから、ステップワゴンが一新すれば、ヴォクシー&ノアとセレナにも目が向いて売り込みのチャンスが訪れる。

今後はマイナーチェンジ、あるいは特別仕様車の設定など、商品力の向上を図るだろう。最近のミニバンは販売面で少し元気がなかったが、再び注目されそうだ。

日本のメーカーが得意な輸入車に負けないジャンルだから、さらに進化させて欲しい。

ホンダ 新型ステップワゴン G・EX[FF] 主要諸元

全長×全幅×全高:4,690×1,695×1,840mm/ホイールベース:2,890mm/最低地上高:0.155m/車両重量:1,670kg/エンジン種類:水冷直列4気筒横置/エンジン総排気量:1.496L/最高出力:110kW(150PS)5,500rpm/最大トルク:203N・m(20.7kgf・m)1,600-5,000rpm/燃費:16.2km/L/最小回転半径:5.4m/トランスミッション:無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)/タイヤサイズ:205/60R16/価格:2,588,000円(税込)

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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