2022年ホンダ 新型ステップワゴンの価格は299万8600円から! おすすめグレードは実用装備を厳選した364万1000円の「スパーダ e:HEV」だ

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ミニバンの購入を考えるユーザーにとって、気になるクルマが2022年5月27日に発売されたホンダ 新型ステップワゴンでしょう。

ミニバンの本質とされる「安心と自由」「くつろぎの室内空間」をテーマに開発されました。

今回はそんな新型ステップワゴンの室内空間やプラットフォーム、グレード別の装備について解説。新型ステップワゴンのおすすめグレードを紹介します。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型ステップワゴンはファミリーで使うミニバンとしての居住性や乗り心地を高めた
  2. 新型ステップワゴンのグレードは3種類! エアは開発テーマに沿った本命グレードといえる
  3. エアとスパーダの違いは装備! 便利機能や安全機能はスパーダの方が充実している
  4. 新型ステップワゴンのパワーユニットは2WDであればe:HEVがおすすめ!

新型ステップワゴンはファミリーで使うミニバンとしての居住性や乗り心地を高めた

スペック、サイズ

まずは新型ステップワゴンのスペックをみていきましょう。

新型ステップワゴンの車内は広々としています。室内容量は先代型と大差ないですが、車内のつくりをシンプルにしたことで、スッキリと気持ち良く乗車できます。

新型ステップワゴンではシートも見直され、特に3列目は、座面の厚みを21mm増やしました。座った時のボリューム感が向上して、先代型で感じられた底突き感も解消されています。3列目は床下に格納するので、座面の奥行寸法が1列目よりも約80mm短いという欠点は残っていますが快適性は向上しました。

新型ステップワゴンのプラットフォームは先代型と共通ですが、ボディやサスペンションの取り付け剛性を高めたため、走行安定性と乗り心地は改善されました。

峠道を走ると少し曲がりにくく感じますが、後輪の接地性は良く、左右に振られにくくなっています。3列目に座る乗員も快適で、危険を避ける時の運転操作も的確に行えます。

新型ステップワゴンには、特に注目を集める新しい機能や装備はありません。その代わりファミリーで使うミニバンとしての居住性や乗り心地が優れています。

「3列のシートをフルに使って、多人数で移動する機会が多いが、トヨタ アルファードでは大きすぎる」と考えるユーザーにも、新型ステップワゴンは選ぶ価値の高いミニバンです。そこで今回はグレード選びを考えていきたいと思います。

新型ステップワゴンのグレードは3種類! エアは開発テーマに沿った本命グレードといえる

グレード

新型ステップワゴンのグレード構成は、エア、スパーダ、スパーダプレミアムラインの3種類が用意されます。そのすべてに1.5Lターボエンジンと、2Lハイブリッドのe:HEVを組み合わせました。

新型ステップワゴンの駆動方式は、ターボには前輪駆動の2WDと4WDがあり、e:HEVは2WDのみ。シートの配列は、エアとスパーダには、2列目がセパレートタイプの7人乗りとベンチタイプの8人乗りを用意しています。スパーダプレミアムラインは7人乗りだけです。

グレードを決める時は、まずエア、スパーダ、スパーダプレミアムラインを選択するところから始まります。

エアはフロントマスクなどを穏やかな印象に仕上げ、内装色はブラックと明るいグレーの2種類を設定しました。シート生地はベーシックなファブリックですが、伸縮性があるために、座り心地も柔軟です。

スパーダとスパーダプレミアムラインは、スポーティな雰囲気で、内装色もブラックのみが設定されています。

新型ステップワゴンの開発テーマは、冒頭で触れた通り「安心と自由」「くつろぎの室内空間」なので、この方針を明確に表現したグレードはエアになります。いわば本命のグレードです。

そのために衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、サイド&カーテンエアバッグ、両側スライドドアの電動機能、16インチアルミホイールなどは、エアにも標準装着されています。

エアとスパーダの違いは装備! 便利機能や安全機能はスパーダの方が充実している

装備、機能

ただしエアの装備内容をスパーダと比べると、装着できないものが含まれます。

後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットインフォメーション、曲がる方向を照らすLEDアクティブコーナリングライト、7人乗りの2列目シートに装着される膝から先を支えるオットマン、テールゲートの電動開閉機能などは、スパーダには標準装着されますが、エアではオプションでも用意されません。e:HEVの回生度合いを調節する減速セレクターも、e:HEVエアには採用されないのです。

特にブラインドスポットインフォメーションは、車線変更時の衝突事故を防ぐ安全装備なので、大切な家族を同乗させるミニバンではニーズが高いでしょう。

新型ステップワゴンの場合、エアとスパーダでは、ボディ後端の形状が異なります。エアではボディ後端の下側に丸みがあるため、ブラインドスポットインフォメーションのメカニズムが収まらないのです。そのためにスパーダには標準装着されますが、エアではオプションでも装着できない違いが生じました。

このほか2列目シートのオットマン、テールゲートの電動開閉機能なども、ミニバンには欲しい装備となります。これらが欲しい時には、必然的にスパーダ、あるいはスパーダプレミアムラインを選ぶと良いでしょう。

スパーダの価格はエアに比べて25万8500円高いです、前述のようにプラスされる装備も多岐にわたるので、価格差とのバランスは取れています。

主にデザイン面から車両のコンセプトを明確に反映させたグレードはエアですが、装備も考えると、スパーダの推奨度が最も高いといえます。

最上級のスパーダプレミアムラインには、ハイビーム状態を保ちながら対向車などの眩惑を抑えるアダプティブドライビングビーム、マルチビューカメラシステム(エアとスパーダには8万9500円でオプション設定)、2列目シートヒーターなどが標準装着され、シート生地はスエード調表皮&プライムスムースに上級化されます。

アルミホイールのサイズは、エアとスパーダは16インチですが、スパーダプレミアムラインは17インチです。

これらのスパーダプレミアムラインに加わる装備は、合計すると23万円相当ですが、スパーダとの価格差は20万5700円に抑えました。つまりスパーダプレミアムラインも割安です。

実用装備を厳選するならスパーダですが、上級の内外装や機能が欲しいユーザーは、スパーダプレミアムラインも検討すると良いでしょう。

スパーダプレミアムラインを設定した背景には、生産を終えたオデッセイのユーザーを新型ステップワゴンへ誘致する狙いもあるのです。

新型ステップワゴンのパワーユニットは2WDであればe:HEVがおすすめ!

おすすめグレード

グレードの選択が決まったら、次はパワーユニットを選びましょう。4WDが欲しい時は、必然的にターボになるのですが、2WDであればe:HEVも選択肢に入ります。

e:HEVの価格は、ターボに比べて38万3900円高いですが、購入時に納める税額は、スパーダの場合で7万5700円安くなります。そうなるとターボとe:HEVの実質的な価格差は、30万8200円に縮まるのです。

そしてWLTCモード燃費は、ターボのスパーダが13.7km/Lで、e:HEVのスパーダは19.6km/L。

レギュラーガソリン価格が今後の値下がりも考えて1L当たり160円で計算すると、8万8000kmを走れば、燃料代の節約で30万8200円の実質価格差を取り戻せます。

しかし8万8000kmという距離は微妙で、走行距離が短いユーザーは取り戻せない場合もありますが、e:HEVはモーター駆動が基本。

ターボに比べると実用域の駆動力に余裕があり、加速は滑らかでノイズは小さくなります。走りの満足度の違いも考えると、e:HEVを選ぶ価値が高いといえます。

以上のように、最も推奨度の高いグレードは、スパーダのe:HEVです。

ただし価格は364万1000円で、オプション設定のカーナビなども装着すると390万円前後に達します。予算を超過する時は、ターボのスパーダ(325万7100円)、あるいはターボのエア(299万8600円)も検討しましょう。

その意味でも、今後は割安なエアにブラインドスポットインフォメーション、LEDアクティブコーナリングライト、オットマン、テールゲートの電動開閉機能などをオプション設定することが大切になります。

約20万円高い319万円で、充実装備のエアを選べると穏やかな雰囲気のミニバンが欲しいユーザーに喜ばれるでしょう。販売台数の上乗せにも繋がるはずです。

なお新型ステップワゴンの納期を販売店に尋ねたところ「2022年6月中旬の契約で、ターボの納車は10〜11月、e:HEVは11〜12月」だそうです。

4〜6か月の納期は、遅延の多い昨今では平均水準ですが、新型車は人気の上昇により短期間で納期を大幅に延ばすことも多くなります。

新型ステップワゴンに限った話ではありませんが、購入を希望するなら、商談は早めに開始しましょう。

【筆者:渡辺 陽一郎】

ホンダ/ステップワゴン
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新車価格:
316.9万円406.7万円
中古価格:
20万円551.9万円

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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