ホンダ 無限インサイト/インサイトモデューロ 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
痛快なドライブフィールを身に着けた、無限インサイト
エンジンをスタートさせて走り出すと、サイレンサー交換によるスポーティなサウンドが耳に入ってくる。排気効率の向上だけでなく、ボディ下面の空気の流れを極力乱さない三角形状としているあたりも無限ならでは。
この独特のデザインにも意味があるのだ。もっとも注目して欲しいのは足まわりのファインチューンで、とくにリア。インサイトのリアサス形式はトーションビームで、しかもリアにバッテリーを積んでいるので重く、セットアップにはホンダも相当苦労したはず。
ある程度リアを固めないと直進安定性に支障をきたすし、柔らかくすると旋回時にリアがパタッと倒れてフロントが浮き上がり、荷重がかからずグリップしなくなってしまう。
操縦安定性と乗り心地との両立を図るのが難しいのだが、そのあたりのベストバランスを探り、さまざまな仕様を組み合わせてテストを繰り返し、最適と判断したスペックにしたという。
20mmローダウンしたスポーツサスペンションは、減衰力(0.3m/s時)はノーマル比でフロントが伸187%/縮133%、リアが伸159%/縮135%へと強化。
スプリングレート(N/mm)は、ノーマルがフロント22.0、リア30.8のところを、フロントを23.0に若干高め、リアは30.0とわずかに柔らかくしているのが特徴。
さらに、ダンパーが底付きしないようバンプラバーを短くし、かつノーマルよりも柔らかい材質とすることで、当たってもソフトなフィーリングになるようにしている。
なお、タイヤにはプレイズ PZ-XCの185/55R16サイズを履く。ワインディングを軽く攻めてみると、ノーマルではロールバランスがリアよりで、ややアンダーステア傾向が強いところが、ニュートラルステアになっていて好印象。
また、ノーマルはいささか軽薄なステアリングフィールがしっかりとしていることに気づく。これはまさに開発陣の述べていた、旋回時には操舵輪に荷重がかかるようなロールバランスを探った賜物であり、その副産物として、ステアリングのしっかり感が増しているのだ。
気になる乗り心地は、とくにリアがちょっと固めだが、これぐらいは許容範囲だろう。むしろ、インサイトのスポーティな側面を巧みに引き出していることを歓迎したい。
また、ノーマルでは初代フィットの初期型にも似た「跳ね」が気になったところだが、その動きはセッティングが効いてか、むしろ薄れているところに好感を抱いた。
ただ、あらためて感じたのは、インサイトのリアセクションの剛性が低いことだ。
このあたり、豊富なノウハウを持つ無限にはなおのこと、ボディ補強パーツのラインアップにも期待したいところである。
ハイブリッドカーとしての魅力に、スポーツカーのような痛快なドライブフィールを身に着けた無限インサイトは、まさに「無限」ブランドへの期待に応えるハイブリッドカーに仕上がっていた。
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